Netflixのドキュメンタリー『FYRE/夢に終わった史上最高のパーティ』の配信などで再び注目を集めた2017年の音楽フェス『FYRE Festival』。「史上最悪のフェス」と名高く、主催者の一人が詐欺罪で逮捕されるなど曰く付きのイベントとなってしまったが、そんな『FYRE Festival』に広告担当として関わったJa Ruleが裁判でまさかの勝利を手にしたようだ。
Complexによると、Ja Ruleは『FYRE Festival』参加者から提訴され賠償金を求められていたものの、裁判所がJa Ruleの責任を認めなかったため原告側が敗訴。その後原告側が控訴を提出したものの棄却されたため、Ja Ruleが裁判で勝利を収めることとなってしまった。
今月の始めにはKevin Castel判事がJa Ruleについて「イベントを促進する努力はしていたが、フェスティバル内部の惨状には気づいていなかった」として、フェスの失敗に関してJa Ruleに責任は無いとの判断を表明していた。さらにJa Ruleの弁護士を務めるRyan Hayden Smith氏もAllHipHopの取材に対し「彼には完全な正当性が存在する」との発言を行なっていた。
『FYRE Festival』の最高責任者であったBilly McFarlandは現在詐欺の罪で6年間の服役を宣告されており、さらに2600万ドル(約28億円)の賠償金をフェスの出資者に支払い、フェスを支援したEHL Fundingに280万ドル(約3億円)を支払うことを命じられている。以前『FYRE Festival』の第2回を仄めかすような発言をするなど一切反省の色が見られなかったJa Ruleが完璧な責任逃れを達成したことは腑に落ちないのが正直なところだが、不公平がこの世の常なのだろう。
今後もJa Ruleと『FYRE Festival』を巡った動きはあるのだろうか?