ラッパーたちはしばしば曲を作る速度をフレックスすることがある。以前はLil Pumpが“I Love It”のリリックを15分で書き上げたエピソードやQuavoがDJ Khaled“I’m The One”のヴァースを5分でレコーディングしたというエピソードなどを紹介したが、Young Nudyは彼らをも凌ぐ速度で曲を完成させられるようだ。
Billboardのインタビューに答えたYoung Nudyは、「俺は選ぶのが速いんだ。ビートの最初の5秒だけを聴く。ベースは聴かない。ちょっとした音を一度だけ聴いて、好きな感じだったらそのビートを使うんだ。好きじゃなかったら同じことを続ける。それでブースに行って、やるべきことをやるんだ」と、なんとビートの最初の5秒間だけを聴いてビート選びを行うという驚きの制作方法を明かした。あまりにも雑な気もするが、イントロの部分のバイブスがビート全体を表現するものであるという考え方なのだろうか。
さらに彼は、「曲を作るのにも時間はかけない。“なんだよ、この世で一番良いことを言わなきゃ”みたいなストレスを無くしてる。そのビッチを楽しみたいだけなんだよ。それが全てだ。音楽なんかにストレスを感じたくないんだ。音楽は一番ストレスが無いことだよ。一曲を作るのに5分くらいしかかからない」と、ビートを選びラップをレコーディングし曲を完成させるまで5分で終わると明かしている。
以前FACTの名物企画『Against The Clock』に登場したZaytovenが4分未満でトラックを完成させラッパーにラップを乗せてもらい驚きの速さで曲が出来上がる様子を紹介したが、Young Nudyの制作も自分でビートは作っていないとはいえそれに匹敵するスピード感であることは確かだろう。
ラップシーンで苛烈に繰り広げられる「曲を作る速さレース」だが、今後Youn g Nudy以上の速さを誇るラッパーは現れるのだろうか?