16歳の新鋭Lil Moseyが「俺はマンブルラッパーじゃない」と主張
ELEVATORからドロップされたシングル”Pull Up”のMVがバイラルヒットした他、ビデオグラファーYoungtadaとの動画シリーズで人気を博している16歳のラッパーLil Mosey。そんな彼が、自身をマンブルラッパーとカテゴライズする声に対して異議を唱えている。
Complexによるインタビューに応えたLil Moseyは、キャリアが始まったきっかけや地元シアトルのシーンなど様々なトピックについて語った。その中の「あなたをマンブルラッパーと呼ぶ人がいますがどう思いますか」という質問に対して、彼は「俺は自分をマンブルラッパーとは思わないな。だって、俺がマンブルラップとはなんなのか良く分からないから」と応えているが、「でも、俺は普段喋るときマンブルなんだ。話し方がそうだから、ラップも自然とそうなったんだろう」と、話し方がラップに影響を及ぼしていることは認めた。
しかし、彼は「俺は普段喋っているのと同じようなサウンドは嫌なんだ。俺は今までよりも上手く話せるようになりたいし、それが音楽をやっている理由だ」と語り、ラップをさらにレベルアップさせることへの意欲を見せている。
マンブルラップという言葉はしばしば蔑称として用いられることもあるためそう呼ばれることに抵抗を示すラッパーもいればLil Uzi VertやPlayboi Cartiのように積極的にマンブルラッパーを自称する者も存在する。
今回のLil Moseyは拒否の立場を示していたが、「マンブルラップがなんなのかよく分からない」という理由は興味深い。彼の世代では、マンブルラップというカテゴリー自体がもはや用いられることのないものになっているのだろうか。
インタビューで彼はビデオグラファーのCole Bennetによる”Noticed”のMVについても語っており、「ICEE(アメリカのフローズンドリンク)のカップにリーンを入れるのは俺が初めてやったことだ。あのときは寒かったからな。他のやつが同じことをやっているのは見たことがないし、俺が発明したんだ」と、新しいリーンの飲み方を自身が発明したと主張している。このようなキャラクターはいかにもマンブルラッパー的といえるようなものだが、Lil Moseyはラップをさらにレベルアップさせ、他のマンブルラッパーたちと一線を画した存在になることが出来るのだろうか?