今年2月、ブルックリンドリルの旗手として活動の勢いを増しつつある最中に銃撃によって命を落としたPop Smoke。そんな彼を殺害したとされる容疑者の裁判に、かの有名なO・J・シンプソン事件の検察官を務めた人物が弁護士として参加するようだ。
XXLによると今週月曜、Pop Smoke殺害の容疑者であるCorey Walkerの裁判にて、OJシンプソン事件の裁判への参加で知られるChristopher Darden氏が弁護人を務めることが発表された。
O・J・シンプソン事件は、アメリカンフットボールのスターO・J・シンプソンが元妻とその友人を殺害したとして逮捕された事件。容疑者がセレブかつ黒人であったこと、また被害者が白人であることから、様々なスキャンダルや人種問題など多くの点で議論を呼び、アメリカの犯罪史で最も重要な事件の一つとされている。Jay-Zの“The Story of O.J.”を始め、ヒップホップの楽曲の題材となることも多い。Darden氏はOJシンプソン事件の裁判にて検察官を担当したが、人種差別も争点となったこの事件の裁判に唯一検察側のアフリカ系アメリカ人として参加したことで注目を集めた人物である。
また、Darden氏は昨年Nipsey Hussleが殺害された事件でも容疑者の弁護人を務めることが報じられ注目を浴びたが、生前の彼のファンから反感を買ったことを受けて、後に弁護団から抜けることを発表していたようだ。
もちろん弁護士としての仕事はどんな人物であってもクライアントを擁護することだが、死後も未だにファンから愛され続けているアーティストを殺害したとされる容疑者を弁護する上での難しさは存在するはずである。果たしてPop Smoke殺害事件に関与していたとされる容疑者にはどのような判決が下るのだろうか?