今年の夏、スウェーデンで乱闘騒ぎを起こしたことが原因で異例の拘留を受けていたA$AP Rocky。釈放のためにアメリカ政府が介入したことでも大きな注目を集めたその一件が、現在アメリカ議会で行われているトランプ大統領の弾劾公聴会にて話題にのぼったようだ。
トランプ大統領の弾劾公聴会は、大統領が民主党のバイデン前服大統領についての調査を行うようウクライナに圧力をかけた疑惑について調べるもの。XXLによると、今週水曜日の公聴会の最中にウクライナのアメリカ大使であるGordon Sondland氏が今年7月26日に行ったトランプ大統領との電話会談の内容について証言。その中で、当時拘留中だったA$AP Rockyについての話し合いが行われたという。
電話会談についてSondland氏は「私はキエフのレストランにいたことを覚えています。この会話が調査のテーマを含んでいたことを疑う理由はありません。(中略)私たちは主にA$AP Rockyについて議論したと思います」として、公聴会にて追求されたトランプ大統領とウクライナ側との不透明な関係を窺わせるような会話は無かったとし、電話での会話は主にA$AP Rockyについてのものだったとの主張を行っている。
Amb. Sondland: "Other witnesses have recently shared recollection of overhearing the call. For the most part, I have no reason to doubt their accounts. It is true that the president speaks loudly at times and it is also true -- I think we primarily discussed A$AP Rocky." pic.twitter.com/D5hOwRQEBT
— CBS Evening News (@CBSEveningNews) November 20, 2019
A$AP Rockyはスウェーデンにて絡んでくる迷惑なファンが通りすがりの女性にハラスメントを行ったことに激昂し暴力を振るい、その後数週間に渡る異例な長さの拘留を受けたことが問題となった。彼の釈放に向けて動いていたアメリカ政府およびトランプ大統領がスウェーデン政府に圧力をかけていたことも明らかとなっているが、スウェーデン側はあくまで強硬な姿勢を貫いていた。その後釈放された彼は12月に再びスウェーデンでライブを行うことを告知し、さらになんと自身が拘留されていたスウェーデン刑務所の制服をデザインすることも噂されている。
まさかA$AP Rockyも、大統領を外交官の疑惑を追求する場で自身の名前が飛び出すとは思ってもみなかっただろう。