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T.I.が「娘が処女かどうか確かめるために毎年婦人科に連れて行く」と発言し大きな批判を浴びる

ここ最近はNetflixのラップオーディション番組『リズム+フロー』で審査員を務めたことも話題のT.I.。トラップのパイオニアの一人として大きなリスペクトを集める彼が、人間として品性を問われるような発言によって大きな批判を浴びている。

Complexによると、T.I.はR&BシンガーMiguelの妻でもある女優Nazanin MandiのPodcast『Ladies Like Us』に出演。そこで「娘とセックスについての話をすることはある?」という話題に及んだ際に、T.I.は「俺の娘は18歳で、高校を卒業して大学1年生になるところだ。(中略)セックスについて話すだけじゃなくて、俺たちは彼女の処女膜を確かめるために毎年婦人科に行くんだよ」と発言した。

Podcast内では特に反論を受けることもなく笑って受け流されているこの発言だが、当然ネット上では激烈な批判を浴びることとなった。人工妊娠中絶や経口避妊薬の処方などを行うNPOであるPlanned Parenthoodは、同団体の公式Twitterにて「処女性というものは完全に社会によって作られたものであり、処女膜とは一切関係がありません」「中には自然に開いた処女膜を持つ人も居ます。そして、セックス以外でも自転車やスポーツ、もしくは膣にタンポンや指などを入れることによって処女膜が伸びることがあります。一度広げると、元に戻ることはありません」「処女膜が開いている場合、セックスの経験があるかどうか知ることが出来ると考えている人もいます。しかし、そうではありません。ご一緒に、“セックスの経験を処女膜から知ることは出来ません”」と、女性の身体に関する正しい知識を改めて広めることでT.I.の発言に対する反論を試みている。

また、ジェンダーなどについて執筆を行うジャーナリストであるSophia Jonesは「アメリカの一部の病院が行う“処女検査”に医学的な根拠は全く無い」と語り、それらの検査を法律で規制するよう改めて呼びかけている。

これらの反論を受け、『Ladies Like Us』は公式Instagramにてこれらの発言に関する謝罪を行った。

しかし、当のT.I.によるリアクションは未だに行われていない。

当然ながら父親が娘のプライベートな部分に必要以上に立ち入ることは立派な人権侵害であり、女性がそのような行為によって受ける精神的な苦痛は計り知れない。こと男性社会においては女性の処女性を尊ぶような価値観が未だにまかり通っており、そのような傾向はここ日本でも多分に見られるものだ。女性の身体についてカジュアルな感覚で言及するような表現やコンテンツも多いが、そのような物事や行為がいかに男性本位かつ女性の心を傷つけるものであるかを改めて実感させられるニュースではないだろうか。

T.I.が今回の発言について今後謝罪を行うかどうかは分からないが、人としての品位を大きく下げてしまったことは間違いないだろう。

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