東京を中心に活動するスケートレーベル「Diaspora skateboards(ディアスポラスケートボーズ)」と、スイスのスケートレーベル「THE STRAIGHT AND NARROW(ザストレイトアンドナロー)」のコラボレーションアイテムがFNMNL STOREにて予約受付中だ。
このコラボレーションアイテムは、GAPやUMBROをはじめとするグローバルブランドから、JazzySportやVainl Archiveといったドメスティックブランドとのコラボレーションでも話題を集め、今日本で最も勢いのあるスケートレーベルの一つであるDiaspora Skateboardsによって企画された。今回Diaspora skateboardsのパートナーとなるTHE STRAIGHT AND NARROWは、スイスのチューリッヒを拠点に活動するスケートレーベルで、8年の親交を経て本コラボレーションに至った。「両者がそれぞれのロゴをリミックスし、お互いのTシャツをデザインする」というコンセプトのもとに制作されたアイテムは、それぞれの世界観が反映された今までにないデザインが特徴で、そのデザインの世界観を表現するルックブックは、両者がそれぞれ制作を行った。
Diaspora skateboardsがディレクションしたルックブックには、THE STRAIGHT AND NARROWと同じくスイスを拠点に活動するブランド「Sports Club」とも親交のあるTohji率いるMall Boyzを起用。Mall Boyzと親交の深いフォトグラファーであるRyo Yoshiyaが撮影を担当した。
今回、Diaspora Skateboardsのビデオディレクターである小林万里に、本コラボレーションのに至った経緯や、制作したお互いのアイテムについてのインタビューを行った。
- THE STRAIGHT AND NARROWと繋がった経緯を教えてください。
小林万里 - 2011年に、大学の卒業旅行的な位置付けで、3週間ほどヨーロッパにスケートのフィルミングの修行に行った際に、バルセロナでスイス人のJan Solenthaler(ヤン・ソレンサーラー)というスケーターと知り合いました。EUのCarharttからサポートを受けていたスケーターで、バルセロナでは3日くらい一緒に撮影したんですが、そこでめちゃくちゃ仲良くなり、「今度は日本で会おう!」という感じで別れました。社交辞令かなと思ってたんですが、1年後くらいに本当に日本に来てくれて、僕の家に1ヶ月くらい泊まりながら撮影したり遊んだりしていたんですが、そのタイミングでJanの友達のSebi(セビ)というスケーターも日本に来ていて、彼がTHE STRAIGHT AND NARROWのメンバーだったんですよね。それが僕らとTHE STRAIGHT AND NARROWの最初の出会いだったと記憶しています。
Japan from thestraightandnarrowskateco. on Vimeo.
- お互いどういう印象だったのでしょうか。
小林万里 - なんとなく、僕らがスケートで表現したいと思っていることと似ているなという印象がありました。その後THE STRAIGHT AND NARROWのメンバーと色々と話をしていくうちに、「音楽やアート、ファッションなどに携わるクリエイティブな人々と協業していく」というビジョンを持っていると知り、すごく腑に落ちた感覚がありました。あとはやっぱり人間的にすごく真面目で、ナイスな人たちだなという印象が強かったです。
- コラボレーションアイテムのテーマは?
小林万里 - 今回、初めて一緒に何かを作る機会だったので、どんなデザインがいいか結構考えていたんですが、最終的に「両者がそれぞれのロゴをリミックスし、お互いのTシャツをデザインする」というコンセプトで進めました。
小林万里 - 僕らは自分たちのルーツである長野と彼らの拠点であるスイスの共通点であるアルプスをテーマに(※地質学的にも、スイスのアルプスと日本アルプスはかなり多くの共通点が見られるらしい)、彼らはTHE STRAIGHT AND NARROWのディレクターでありアーティストでもあるRamon Hungerbühlerのイラストをメインに、両者のロゴを散りばめたデザインを提案してくれました。
- デザインを作っていくうえでの印象的なエピソードは?
小林万里 - 僕らがデザインモチーフにスイスのマッターホルンを使うのはどうかと提案した時に、「アイディアは面白いけど、それはスイスのスケートシーンにはあまりフィットしないかも。スイスでマッターホルンのTシャツはお土産屋に並んでいるようなイメージだから。」と言われたんですが、確かによく考えたら日本で富士山のTシャツを出すようなものだなと思ってすごく納得しました。観光地のお土産に並んでいるTシャツ的なデザインも一周回れば面白いけど、今回は両者がお互いのブランドのTシャツのロゴをリミックスしてデザインするというコンセプトだったので、お互いの国のシーンを尊重してデザインを進めていきました。
小林万里 - あとRamonからイラストが届いた時は、自分たちで作ったことのないテイストのものだったので、すごく興奮しましたね。協業の楽しさを改めて認識した瞬間でした。
- Mall BoyzをLOOKに起用した理由は何でしょう。
小林万里 - もともと僕がMall BoyzのTohjiくんを知ったのは、Emotionsというイベントのフライヤーだったんですよね。そこでTohjiくんがSports Clubというブランドのスウェットを着ていて、以前僕もSports ClubとTSANがコラボレーションしていたのを見て知っていたので、「日本でSports Clubを着ているラッパー、一体誰なんだろう、、、」と思っていました。
小林万里 - その後WWWXで行われたワンマンライブの映像を見た時に、THE STRAIGHT AND NARROWとSports Clubがコラボレーションしたジャケットを着ていて、「うお!」となって、そこからビデオや曲もどんどんチェックさせてもらっていったという感じです。Mall Boyzの"Mallin’"という曲があって、その曲を聞いた時にDiasporaのスローガンである“From Somewhere to Everywhere”とリンクする部分を勝手に感じていたし、いつか何かできればと思っていたんですが、今回の企画が走り出したタイミングでオファーしたという流れになります。
- 今回のコラボレーションをしてみていかがでしたか。今後の動きはありますか。
小林万里 - 先ほども言いましたが、協業の楽しさを改めて感じるコラボレーションでした。環境や場所は異なれど、同じビジョンを持って、スケートボードというフィールドをベースに柔軟に活動する彼らと、こうやってクリエーションができたのは本当にいい機会になりました。今回アートワークを提供してくれた、THE STRAIGHT AND NARROWのRamonとはずっと連絡を取り合っていて、もう少し大きい規模のコラボレーションをしたいねと話しているので、来年あたり実現するといいな、という感じで進めています。あとDiasporaとしては、来年の頭にフルレングスビデオの試写会を実施することが決まりました。自分たちのベースであるスケートボードの映像をぜひ多くの人に見ていただきたいと思っています。
- ありがとうございました。
アイテムページ
受注期間:2019年9月6日(金)12:00〜9月22(日)23:59
発送予定日:2019年10月上旬〜中旬 予定
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FNMNL STORE
https://fnmnl.myshopify.com/
store@fnmnl.tv
世界の最先端を行く音楽・ファッションなどカルチャーニュースを発信し続けるウェブメディア、FNMNL(フェノ メナル)。FNMNL STOREとは、音楽だけでなく様々な分野で活躍するアーティストや、クリエイターとコラボレーション し、エクスクルーシブアイテムをクリエーションするプロジェクトである。以前にはGUCCIMAZEやmarfa by kazuhiko fujita、Ryu Okuboなどのアーティストのアイテムを発売し話題となっ た。
Diaspora Skateboards
https://diasporaskateboards.com/
2010年に設立され、東京を拠点に活動するスケートレーベル / ビデオプロダクション。
不定期に発表される映像のBGMとして、KID FRESINO / JJJ / 16FLIP / MASS-HOLE / Aru-2等のアーティストの楽曲を選曲。またFla$hBackS / KID FRESINO / ISSUGI / STUTSらのMV制作も行うなど、国内の音楽シーンとも密接につながっている。ファッションシーンでは、GAPやUMBROをはじめとするグローバルブランドから、JazzySportやVainl Archiveといったドメスティックブランドとのコラボレーションでも話題を集める。2017年には、HYPEBEASTによって「今最も勢いのあるアジアの新鋭スケートブランド8選」に選出。
THE STRAIGHT AND NARROW
https://thestraightandnarrow.ch/
2011年にスイスのルツェルンで設立されたスケートレーベル。スケートボードと、その周辺の様々なカルチャーの共通の関心を繋ぐプロジェクトとして始動し、アート、ファッション、音楽に携わるクリエイティブな人々とコラボレーションする学際的なプラットフォームとして機能している。
MATIAS FALDBAKKEN、IDA EKBLAD、TOBIASMADISON、LUKAS WASSMANN、BEA SCHLINGELHOFF、THEUNDERGOUND YOUTH、JULIA SEEMANNを初めとするコラボレーションを実現させるなど、ジャンルレスなコラボレーションと、このアプローチの理想的な価値を重視し続けている。