2017年に開催され大失敗に終わった音楽フェス『Fyre Festival』。その実態に迫るドキュメンタリー『FYRE/夢に終わった史上最高のパーティ』がNetflixで公開された他、huluでもドキュメンタリーが公開されたことで再び注目を集めている同イベントのグッズが、なんとオークションにかけられるという。
Vultureが報じるところによると、オークションにかけられるのは『Fyre Festival』のTシャツ、パンツ、帽子、リストバンド、メダリオンがセットになった詰め合わせ。オークションはアメリカの連邦保安官局によって開催される。保安官局の担当者は取材に対し「私たちは『Fyre Festival』の“本当だったもの”の詰め合わせを販売します。これらのグッズはニューヨークの特定の層から大きな注目を集めています」と語っている。詐欺だったイベントのグッズが後に注目を集め多くの人が欲しがっている、という皮肉な状況がニューヨークにはあるようだ。
オークションの収益は『Fyre Festival』によって被害を受けた人々に対する賠償金を補填するために使われるという。保安官局は「私たちの目的は、被害者に一刻も早く資金を変換することです」と発表している。イベントの主催者の一人であるBilly McFarlandは6年の服役を命じられた他、2500万ドル(約28億円)の賠償金を支払う義務があるそう。オークションのグッズはMcFarland自身から差し押さえたもので、本人は「『Fyre Festival』で販売するために所持していた」と証言したとのこと。
オークションはオンラインで行われ、日程はまだ決定していない。果たして『Fyre Festival』のグッズを欲しがり大金を支払う者が本当に多く存在しているのかは疑問なところだが、どのような形であれ被害者のもとに収益が行くのであれば良い試みであると言えるかもしれない。