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ヒップホップとR&Bの売り上げがアメリカでさらに拡大 | ロックを引き離し売上全体の31%のシェアを獲得

Post Malone

データ調査会社のニールセンが、2018年上半期のアメリカにおける音楽売り上げデータを発表した。

昨年の発表では、ヒップホップとR&Bの全体売り上げが史上初めてロックの売り上げを超えたことが話題となったが、今年はヒップホップとR&Bがさらに勢力を強めたようだ。

アメリカの音楽市場は長らく不況に悩まされてきたが、近年はストリーミングの隆盛もあり回復基調が続いている。今年も、上半期の音楽市場全体の売り上げは、前年上半期と比べて13.8%増と2桁成長を記録した。

この成長を牽引しているジャンルが、昨年に引き続きヒップホップとR&Bだ。今年は、売り上げ全体の31%を占め、1位となった。ちなみに2位はロックで23.1%となっている。

実際に、2018年上半期にもっともヒットした作品は、今年のフジロックで初来日も決定しているPost Maloneの『Beerbongs & Bentleys』であり、上半期のヒット作品トップ10のうち、実に7作品がヒップホップ作品だということがアメリカにおけるヒップホップの隆盛が続いていることを物語っている。

そして、ストリーミングではDrakeの“God's Plan”が圧倒的な再生回数を記録しており、2位以下に倍近い差をつけ、1位となった。
ストリーミングにおいてもヒップホップの楽曲がランキングのトップ10をほぼ独占しており、やはりストリーミングがヒップホップ市場を支えていることは間違いないだろう。

しかし、相変わらず旧来のアルバムセールスは減退傾向にあるようで、前年上半期と比べて17.6%減となっている。

ストリーミング市場は去年に引き続き、急激な成長をみせているが、ユーザー基盤に限りがあるのも事実だ。それを踏まえた上で、今後も、アメリカの音楽市場は成長し続けるのか、それとも行き詰まるのか、要注目である。

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