最近ではLil Xanが2Pacについて「退屈」とコメントをしたことをきっかけに、多くの批判を浴び、良くない形での注目を集めてしまった。
これについてT.Iは、「若い世代のラッパーはリスペクトを得たい、彼らは旧世代から批判されることでリスペクトを得れると感じている」とコメントしており、若年層のラッパーと旧世代の諍いは必然的に起こってしまうという立場をとっていたが、Nasはまた別のようだ。
先週リリースされたDJ EscoのアルバムでFutureと共に"Walk Thru"に参加していたNasは、Instagramに楽曲のプロモーションと共にこんな投稿を行っている。
Nasは現在のヒップホップシーンについて「とても大きなものである」と言及し、それぞれのアーティストが自身のやりたいことをやれるようになっていると語り、しかしヒップホップシーンでは新人が旧世代について噛み付いたり、それに対しベテランが新人を怒ったりする問題が多い指摘する。Nasは「MigosやFutureがヒップホップで、Nasはそうじゃない」という一例を出したあとに、白人のロックアーティストの例としてベテランのNeil DiamondとJack Whiteが一緒にライブをすることがクールだと語る。その理由は白人のアーティストは各々自由に活動しており、お互いを賞賛しあうことで、お互いを高めているとNasは言う。
そしてそれがヒップホップシーンにたりていないと指摘し、「なぜ黒人アーティストはそれをクールにできないのか?俺たちはみんな同じアーティストだ、一緒に進んでいこう。おれと一緒に歩こう、そして通り抜けていけ」とNasはヒップホップシーンのアーティストたちの団結を呼び掛けた。
Nas自身は2006年には"Hiphop Is Dead"という楽曲を出しており、ヒップホップシーンに対しての不満を述べていたが、時代は移り変わりNasはシーン全体にポジティブなメッセージを送っている。このようなNasの立場が果たして血気盛んな若手ラッパーに理解されるのかはわからないが、ベテランによる貴重な意見であることは間違いないだろう。