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MONKEY TIMERS × okadada対談 |『LESS』というパーティーを作ること

okadada

昨年8/19に代官山UNITでパーティー『LESS』が、MONKEY TIMERSとokadadaという初顔合わせのレジデントDJと、KEITA SANO、XTALというゲストで開催された。

レジデントDJ陣に加えロゴ、フライヤーなどのビジュアルをYOSHIROTTEN、VJ/Space Designには、Life ForceからMixer、PAはNaoya Tokunouという豪華な布陣が務める『LESS』は、パーティーとして必要最低限な要素をシンプルに体現したラインナップだ。

初回の『LESS』に残った印象はフレッシュでボーダーレスな人が集まる、まさに理想的なダンスミュージックパーティーだった。

そんなパーティーが3/17(金)にUNITに帰ってくる。今回のゲストはこれもまたあまりない組み合わせのsauce81とGonnoだ。

パーティー開催を前にレジデントDJのMONKEY TIMERSのTakeとHisashi、okadadaに『LESS』というパーティーをスタートさせた心境や、パーティーというもの自体への考え方などを聞いた。

取材・構成 : 和田哲郎 写真 : 寺沢美遊

 

- 3月に2回目の『LESS』があるんですが、そもそもレジデントDJが初めて一緒にプレイする組み合わせなんでしたよね?

okadada - 会ったのも初めて。

- でも1回目の流れがスムースで変に悪目立ちするような人もいなくて。

okadada - 1回目はMONKEY TIMERS、XTALさん、Sano (Keita)さんで、得能さん、YOSHIROTTENさん、mixerっていうメンツは普通に他にもパーティーとしてあるなと思って。全体の中で異質なの俺だけやと思って、それは意識したし嬉しかったですね。俺がここ入っていいんやみたいな。東京に引っ越すまではoathとかに出る線はなかったですからね。俺はoathとかでプレイされる音楽も好きでやってましたけど、今までは出るのはありえなくて、やっとかなという感じですね。あと1回目は人がめっちゃ来たのがすげえなと思いましたね。だから安心しましたね。

Take - 確かに新しいパーティーを始めるってなったときに、オーガナイザーのDaikiくんが言ってくれて、考えられるメンバーは何人かいたけど、それだとやっぱり新しくなかった。そこにokadadaくんが入ることで、だいぶ新しさも出たし、やりたいことが全部できた感じですね。YOSHIROくんもそうだし。組み合わせの新しさでお客さん来たかなって思いますね。

 

- Daikiくんはなぜこの組み合わせを選んだんですか?

Daiki - 一番最初はMONKEY TIMERSとなんかやりたいねという話をしてて、誰とやりたいかなってなったときに、それと並行してokadadaくんのロングセットをずっとやりたい、長いセットで聴きたいなと思っていたから、それをくっつけるじゃないけど一緒にやったら面白そうだからやってみようと思って。その2組が合わさったら面白いなと。TakeくんにokadadaくんのLost Decadeでのプレイ動画をみてもらって、そっから盛り上がった。

 

Take - あれ?思ったのとちゃうって。

一同 - ははは(笑)

Daiki - かけてる曲結構かぶってるって言ってたもんね。

Take - okadadaくんのDJをちゃんと聴いたことがなかったんで、昔のUSTのDJでokadadaくんの名前を知って、そのイメージが強くて。もっと年上だと思ったし、全然違うジャンルでやってる人なんだなってイメージがありましたね。

okadada - 今でもああいうオールジャンルっぽいDJやる機会あるときは、やるんですけど。去年と一昨年は自分の中でもう一回、DJのルールを規定しないとヤバいというのがあって。4つ打ちのルールが動きやすいから一番いいと思ったんですよ。この間Forest Limmitでやってる『K/A/T/O MASSACRE』ってパーティーに出たときに、フリーキーなメンツだったから久々にジャンルをバラバラでやったらオーガナイザーの加藤さんには「イメージ変わりました」って言われたんですけど、昔から知ってるファラ神(Keita Kawakami)とかは「めっちゃ久しぶりのオカダさんって感じでした」って言われて。おれは常にそういうことが多いんですよ。Takeさんが言ったみたいな、「イメージ違う」っていうのもよくあるというか、「あれ、こんな真面目な感じなんですか?」とか、逆に「あれJ-Popかけるの?」って言われることもあるし。だから『LESS』では、その真面目な側面がクローズアップされて、出れてよかったなって。

Take - それで僕らの周りの人もokadadaくんやべえってなってて。それこそ最近よく一緒にDJをしているNOAくんも反応してましたね。

- 新しい感覚っていうのはすごいわかって、それって今はイベントは多いですけど、なんとなく流れが読めるなっていうことが多いんですよ。そういう感覚じゃないパーティーってことだと思うんですがいかがでしょうか?

okadada - でもoathに出させてもらってもいつも思うのは、おれがハウスの人じゃないってことなんですよね。ずっとグルーヴをキープできないんですよ。ひたすらハウスとかで行きたい人には、おれは冷水かけちゃうところがあるので、ずっと音像をキープできるプレイってできなくて、1時間くらいやると変えたくなるんですよ。おれは極端に変えたいんだけど、MONKEYもキープするけど、変えたい人たちだと思うんですよ。おれはめっちゃ音像を変えたいんだけど、キープしたいと思ってる、だからちょうどいいのかなって思いますね。

Take - ああいい表現。

okadada - ずっとハウスをやってる人を見ると、かなわんなというか、おれはこのフィールドじゃないねんなとは思いますね。『LESS』はそこらへんが少し曖昧だから、やってもらえるのはありがたいのかなと思いますね。

- よくも悪くもストイックなところと、オールジャンルのところの両極になってますよね。

okadada - ツボが固定されすぎているから、これやったらいいんでしょっていうのをやるだけだとヤバいじゃないですか。でもそれをやった方が褒められるものになっていると、場所はどこであれキツいなと思って。

Take - 僕らの中ではある程度パーティーのルールはあるんですよ。こういう流れで、ここにピークがあって、こういう風に終わってればいいなっていうパーティーがハウスマナーかわからないですけど、あるんですよ。前回は初めてでそこの不安はあったけど、okadadaくんにオープンをやってもらって、おれらが好きな感じ のプレイで、最後B2Bをやっても、これ聴きたかったって感じで。次はおれらがオープンやって、okadadaくんがラストっていう風に考えてて、いい時間のokadadaくん楽しみだなみたいな。ねえ。

Hisashi - いやもうほんとね。

okadada - あとパーティーのDJは少ない方がいいなって。それこそ『LESS』って名前なわけで、あんまたくさん呼んでもしょうがない。おれも入って、1回目うまくいって、めちゃ助かったなと思って、続くんかな、おれはうまいこと続けたいなって気持ちですけどね。2回目も未知だから。

初回のパーティーの模様

Take - 次は終わってからめちゃめちゃ遊びたいね。

Hisashi - 遊びたい。緊張もあったしね。

一同 - ははは(笑)

okadada - 次はゲストがGonnoさんとsauce81さんで、おれはsauceさんの名前が出た瞬間で満足したんですけど。

- ゲストのメンツはどうやって決まったんですか?

Take - みんなで話し合って。

Daiki - いやTakeくん以外で話し合って。

一同 - ははは(笑)

Daiki - sauceさんはokadadaくんがずっと言ってて。

okadada - おれも好きだけど、MONKEYと自分みたいに一回もsauceさんとやったことがなくて、それでやりたくて。そうするとGonnoさんが入ってもバランスいいし新しいなって。

Take - その2人の組み合わせもないからね。

okadada - ジャンルは関係なく、これがこうなってるから、こう行こうとしてるんだなってのがわかるパーティー、それが見えたら僕はそういうパーティーに行きたいから、自分が参加させてもらってるパーティーがそれになってるなら、めちゃええやんって思いますね。『LESS』は別に一番ディープなパーティーだと僕は思ってないけど、すごいディープなパーティーともっとチャラいパーティーの間くらいにあって、その全部のパーティーが機能しないとシーンにならないと思うんですよね。バンドとかと違って循環しないと上手くいかないなとは思いますね。

okadada -おれはもっとチャラいところにはいけないけど、DJ Wildpartyは普通にEDM好きだからこそ、一緒にやってる。この全体のシーンが上手くいくと全員ハッピーみたいな。パーティーって形になると役割がハッキリするじゃないですか。『LESS』はこういう感じ、もっとファッションの人は別のところだったり。友達と話してても結局うちらは音楽で嘘をつくやつが嫌いっていう話になるんですよ。いろんなジャンルの架け橋になりますって言う人とかは、自分がどう思ってるとかが見えてない場合が多かったりして。全部ができるわけじゃないから、おれはここ、MONKEY TIMERSはあっち、他の人もちゃんとポジションにいたら全部がちゃんと動いていくと楽になるんだけどなって思いますね。自分が何をやりたいのかわからないのにやっちゃうと周りも、自分も幸福にはならないような気がする。

okadada - 最近、格が高いか低いかみたいな話をしていて。DJの良し悪しと関係なく俺は格が低いんですよ。それはオシャレじゃないとかアートっぽくないからなんですよ。格をどう保つかってところと音楽がいいかは別なんですよ。おれはストイックなシーンに入れないのは格が低いからだなと。なんでもやるから。

Take - それはコンプレックスなの?

okadada - コンプレックスだけど、それが武器やなって思ってます。この5年くらいは格が低くてもいいって時代だとおれは思ってたんですよ。でも今は格が高い方がいい時代になってる。格はブランディングみたいなもので、おれはブランディングを考えている感じにはしてないから、ブランディングを気にする人たちには入れないぞっていう。だから『LESS』でおれだけが特殊やったなと思うんですよね。ブランディングの方向が下町というか。

Take - え、サノケイタ?

一同 - ははははは(笑)

okadada - サノさんはああいう人やけど、音楽だけ聴いてる人からしたら、ものすごいコアなハウスをやってて、むちゃくちゃかっこいい人じゃないですか。おれはやっぱりそうじゃないでしょ、インターネットでワチャワチャやってて、USTで派手なことをやって、Popsとかもやってってそういう感じなんですよ。

Daiki - MONKEYはブランディング気にするでしょ?

Take - まあ、そうっすねえ。

okadada - だからそういう2組がやるのが意外性にもなるかな。音楽もかけるのは一緒だけどかけかたは違ったりするし。

- でも確かに今はそういう同じカテゴリーのDJの組み合わせのパーティーが多くて、意外性がないなっていうのはありますよね。

Take - いろいろ試してるのかもしれませんけどね。

okadada - 結局はキャラの話だと思っていて、キャラが立ってるDJが少なすぎるってだけの話だと思いますけどね。もっといれば組み合わせが倍々ゲームになるっていうことだし。

Take - 『LESS』はDJだけじゃないですもんね。ヨシローくんの作ってくれたデザインがあってPAで得能さんやVJ mixerも入ってたり。

#LESS 2017.03.17(Fri) at UNIT lineup: #sauce81 #Gonno #MONKEYTIMERS #okadada #yoshirotten #mixer #naoyatokunou

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okadada - 次はどうなったらいいんですかね。

Take - どうなるっすかね。手応えあります?

Daiki - 1回目は成功して当たり前だから。2回目次第じゃない?okadadaくんが前に言ってたけど、人に集まるっていうよりは『LESS』ってパーティーに集まる形になれば。

okadada - そうであれば嬉しい。

Daiki - DK Soundだったら絶対楽しいみたいな。

Take - DK Soundはまさにそうっすね。おれも正直一回目で盛り上がってて、お客さんも久しぶりに面白いパーティーだったわって言ってくれて。おれらDJが最後だったからあんま楽しめてなくて。次は答えが出るかなって、実際何がよかったのかって。

okadada - 1回目の時もそうですけど、こういうのを待ってる人がいるんやなっていうのは思って。あの日は色んなクラブの人が来てて、クラブの人はこういうのやりたがってるけど、手つかずだから様子を見にきてるんちゃうかなって。お客さんは適当に遊んで楽しいぞみたいな。でも恒常的にどうやったら、そうなるのかはわからない。

Take - おれの友達も外人持って帰ったし楽しんでたよね。エロもあったっぽくて大事だなって。

okadada - パーティーにおける布面積問題もあって、エロいハウスかかってるのに服装の布面積が大きかったり、ディスコかかってるのに享楽的な人が一人もいないとか。

Take - そうじゃなくて『LESS』行ったら猥雑なムードになれるぞみたいな。

okadada - そういうので全然いい。それで音楽もよければ。

Hisashi - 『LESS』ろうぜみたいな感じのイメージがついたらいいよね。

一同 - はははは(笑)

Take - じゃあ、次回はハロウィンかー。

okadada - よりストイックにもいけるし、より享楽的にもなれるし、そういうところは可能性あるかなって。ハードルをおれが下げられたらいいなって。

- 昔ってクラブに来て踊るか踊らないかみたいな話ってなかったじゃないですか?みんな踊ってたから。

Take - 確かに、何しに来てるんだろう(笑)

一同 - ははは(笑)

- それってクラブミュージックの概念が変わっていて、ライブのお客さんだったりとか幅が広がってるってこともあるんだと思いますけど。

okadada - 僕はライブのお客さんの前でやるのも多いので、どっちがいいっていうのはないですけど、『LESS』はあげなくてすむぞっていう。前に大阪の話をやけさん(やけのはら)から聞かれたときに、「大阪は3年前くらいからEDM箱か超コアな箱のどっちかしかなくなってて、バランスのいいところが皆無なんですよ」って言ったら「東京も同じだよ」って言ってて。イケイケのところかごく一部の人がくるところしかない。

- 理想のパーティーの形ってありますか?

okadada - おれは複数あるんですけど、思ってないことが起きればいいと思ってます。それはめちゃくちゃなことじゃなくていいんですよ。ハプニングじゃないけどハプニング。僕はオールジャンルでDJやってるって形で出てきたから、地方に呼ばれたときに「やっぱジャンルとか関係ないですよね」って言われたときに、「あ、そんなことないっすよ」って返して、あ、こんなこと言ったらあかんなって。ジャンルはあって、その壁は越えられないからやってるねんって思うんですけど。もっと若い子はジャンルの壁は本当にないと思ってるから、ルールがない中でやってて、更新もできないし、常識がないからボケられへんって感じですよね。例えば笑わすときはズラすじゃないですか。DJでもこいつ面白いなって思うのは、ハウスなのに、そこからズラしたものをかけたり。それってハウスを知ってなきゃできないじゃないですか。

Take - DJはもちろん仕事して完璧に流れを作ってっていうのが大事だけど、DK Soundも音楽好きじゃない人も来てて、雰囲気が楽しかったみたいな。そういうパーティーになればなと思ってます。とにかく『LESS』に行けば楽しいってなれば。それで音楽好きになればいいし、CLUBに行くきっかけになれば嬉しい。

okadada - それもありますね、おれの名前を知らなくても来て、あの日楽しかったよねみたいになったら、めっちゃいい。『Lost Decade』のときにフロアにいたら、「タバコをください」って言われてあげたら、後日メールが来て「あの日すごい楽しくて踊ってて、パーティー終わったらステージにいたんで、出演者だって知りました」って書いてあって、あそういうのめっちゃいいなと思って。

Hisashi - それめちゃくちゃいい話だね。

Daiki - 『LESS』のときの話ってことにしよう。

一同 - ははは(笑)

okadada - 『Lost Decade』のときに秋田と仙台からわざわざ来ましたっていう20歳と21歳の男の子に話しかけられて、そういうのは『Lost Decade』じゃないと無理だよなって思いましたね。『LESS』もいい話が続出するパーティーになったらいいなって。

Info

LESS
2017.03.17 (FRI) at UNIT

OPEN/START : 23:30
W/F 3,000yen (YOSHIROTTENがデザインした、ロゴ型抜きフライヤーをご持参の方は、500YEN OFFになります。)
DOOR 3,500yen

FNMNL特典 : 入場の際にこのインタビュー画面を見せたら500YEN OFF

LINE UP :

LIVE :
sauce81

DJ :
Gonno
MONKEY TIMERS
okadada

VISUAL :
YOSHIROTTEN

VJ :
Mixer

PA :
Naoya Tokunou

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