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【インタビュー】DYGL 『Cut the Collar』| 楽しい場を作るという意味でのロック

DYGLが先ごろ発表したニューEP『Cut the Collar』は、自由を謳歌するバンドの現在地をそのまま鳴らしたかのような作品だ。90年代から受け継がれてきたオルタナティヴ・ロックの衝動と、心の底から解放されるような昂揚感がここには脈打っている。パンクナンバー"Drag"の歌詞から引いた、アートワークにある一節も象徴的だーー「夢は潰えた/犬を見つけた/小屋に繋がれている/ぼくは首輪を切ってやった」(筆者訳)

アメリカやイギリスでの長期滞在を経て、近年ではアジアにも活躍の場を広げる4人組は今、何を思うのか。10月末から全国ツアーをスタートさせる秋山信樹、下中洋介、加地洋太朗、嘉本康平に話を訊いた。

取材:小熊俊哉

構成:高久大輝

撮影 : 三浦大輝

今は「楽しい」が一番欲しい

秋山 - オルタナ、グランジ、もっと遡ったらパンクとか、バンド然としたルーツにちゃんと立ち返ったというか。今回のEPのデザインを頼む時にデザイナーにリファレンスで出したものもオルタナの系譜にあるもので。これまで個人的にはアートワーク含めてMVなどのヴィジュアル面は意識して自分たちで引っ張ってきた感覚があって、苦戦した思い出もたくさんあるんです。結果的にどれも納得できるものになったけど、今回ほどスムーズにいったことはなかなかない。それは僕らの音の芯、バンドの方向性がハッキリしてきたことで伝えやすくなったのもあるし、デザイナーさん側もこういうのがやりたいんだなってわかりやすくなったんだと思います。だからアートワーク一つ取っても今までとは違うなって。

嘉本 - 大学で始めたときが一番パンクだったというか、3人(DYGLの前身バンド、De Nadaは下中と嘉本と秋山の3人組)でとにかくデカい音を出して、激しいことをやっていて。で、たぶん4枚目のアルバム『Thirst』、あるいはそれ以降くらいからずっと「最初のやり方に戻ろう」という雰囲気があって、意識してジャンル的なパンクに向かったというより、バンドの初期の頃の曲の作り方、音の出し方をやろうということでそっちの方向に行ったんだと思います。

加地 - 今回のEPも、最終的に秋山が作った曲が多くはなったんですけど、そういう流れもあってセッションで曲を作ったりすることもありました。“Evil”という曲がそうですね。

下中 - これまでアルバムの方向性を定めるために話し合いを重ねることが多くて。でも話してわかる部分と実際に出す音は違うし、「こういう音楽を作ろう」と狙って作れる人もいると思うんですけど、それがこのバンドに向いているのかあまり確信が持てなかった。その上で話して方向性を決めるのはどうなんだろうっていう疑念を全員が持っていたと思うんです。それなら自然にやりたいという気持ちが僕もあったので、原点回帰というか、最初の頃の作り方に戻るのが自然かなと。コロナの影響もあったのかもしれないですけど、『Thirst』以降は特に暗い曲が多くて。周りのバンドのライブを観ていても「暗いな」と思うことが多かった。それが悪いとかでは全くないし、僕の主観でしかないですが、でも今は「楽しい」が一番欲しいと思ったんです。ロックはみんなで聴く音楽だと思うし、そういうものができたらいいなと。

全員 - (笑)

秋山 - 楽しいことばっか考えてるのアホみたいですね(笑)。「楽しい」と「暗い」をグルグル回ってるのかな(笑)。でもたしかにサードのときもそんな話してましたね。

秋山 - 個人的にはやりたい音楽は変わっていないと思うんです。ただそのやり方が微妙に掴めていないことも結構あった。自分が好きな音楽はいろいろありますけど、DYGLでやりたいのは海外由来のインディー・ロックの系譜で、そういったバンドの音を聴いているときの感覚と自分の作った音を聴いている感覚にズレがあった。もちろん良い面もあると思うんです。クラウトロックやシティ・ポップの成り立ちにもそういった側面があったように、再現性のズレがどっかしらに転んで面白くなればいいと思ってはいたけど、狙っているものができないのはそれはそれでもどかしかった。

だから向こう(海外)の音楽を聴いているときの感覚がどこから来るのか、中高生でその音楽を聴いた時からずっと考えながら過ごしていて。日本のバンドとどこか違っていて、自分の出している音とも違っている。10代の人達が出す音から国ごとに違いがあるということは意識的に勉強するより先に、無意識に環境から受け取っているものが違うんじゃないかと思ったんです。ティーンのイギリスの人、アメリカの人、日本の人、その時点で出す音の傾向があるってことは環境の影響は絶対あるだろうと。特に欧米と日本の音楽の違いって、耳で聴くのと身体で聴くってことなんじゃないかなって。頭ではわかったつもりでいたけど、ちゃんと理解していなかったことの一つで、コロナでしばらく閉じ込められて感覚がリセットされた上で、フラットな状態でまたそれを考え直せたというのが個人的にはデカかったです。

秋山 - この間久しぶりにイギリスに行って、もう一つやっているバンド(DEADBEAT PAINTERS)でライブしたんですけど、その合間にJames Blake主催の『CMYK』っていうイベントに行ったり、The GardenというLAのバンドをHeavenというロンドンのライブハウスで観たりできて。来日ライブではなく現地のサウンドシステムで、向こうのお客さんの前で流れる音楽を聴いたら、みんなメロディーを聴いてはいるんだろうけど、もっと身体で反応してるんですよね。身体的に楽しいからメロディーが暗くてもあまり悲壮感がないというか、会場のみんなが楽しそうにしているから、暗い曲でもパーティとして成り立ったり、流行ったりするのかなと思って。それは結構大きいきっかけになったかな。それが6月くらいの話で。だから、このEPを作る前から考えてはいたけど……。

下中 - もしかしたら、さっきの話もそうだけど、今作っている曲のことと混ざっちゃってるかも(笑)。

秋山 - 確かに(笑)。でも以前から、自分たちが聴いてきた音楽と、自分たちが出してる音にすごくギャップがあるというのは意識してきたところで。今年イギリスに行けたのは個人的にかなり重要な出来事だったけど、これまでもライブで演奏したり、スタジオで合わせていてもメンバー同士で出音の問題は意識していたし、みんなでSXSWに行ったときにもそんな話をしたり……そういうこれまでの蓄積があって、ようやく腑に落ちてきたのかなって。

嘉本 - ずっとビートが欲しいという話をしていたんですけど、あんまりできていなかったんです。だからそれに目が向き始めた頃だったのかなという気がします、このEPは。

加地 - 今も引き続きそういう話をしてるかな。歌モノ由来の曲か、ダンス・ミュージック由来の曲かっていう分け方をしたりもね。

秋山 - 今話したようなことを踏まえて最近はセッションをたくさんしているんですけど、今回のEP制作の前に、俺が家で書いてきたデモをみんなに聴かせるタイミングがあって。そのときはテンポ感の良い曲を久しぶりに増やしてみたんです。自分で意識した面もありましたが、何よりみんなからの反応も良かったので、このEPではロックバンドらしさを出したいね、と。耳で聴く、身体で聴くという話はどっちかというと今、このEPを作っている時よりも今この瞬間にかなり強くなってきていますね。4作目の『Thirst』ではオートチューンを試してみたり、いろいろ変わったことをやってみて、あれはあれで楽しかったし、今後も使い方によってはアリだと思うんですけど、今回のEPで意識したのはもうちょっとシンプルにバンド・サウンドに立ち返った上で、自分たちらしさをもっと出せるんじゃないかなと。バンドらしさに回帰した感じですね。

加地 - このEPを録る前にも曲作りのセッションが結構あって、その間にいろいろ「バンドとは?」と考えたりして。フィジカルの面も含めて自分たちなりに「DYGLってやっぱりこうなんじゃない?」みたいな話とか、ロックだったらこういうのをやりたいよねとか、あまり言葉で話し合ったわけじゃないけど、曲作りを通してやってみましたっていう。

秋山が歌っていたらDYGL

下中 - そんなに難しくなくて。秋山が歌っていたらそうなんだと思います。

秋山 - 背負わされた(笑)。

下中 - でも本当にそう思う。みんなはどうかわからないけど。

秋山 - うん、選択はあります。その選択がこのメンバーと一緒にやることで生まれている。俺一人ではこうはならないだろうし、逆に俺がいなかったらこうはならないだろう、というのはいろんな時に感じていることで。みんなもそれぞれ感じているかもしれないですね。俺の声がDYGLの個性と言ってもらえるのは嬉しいし、それもあってほしいとは思うけど、曲に対するアレンジの選択の一個一個に、この4人でやっているからこうなる、という見えないDYGLの力が常に働いている気がします。どのライブを受けて、どの国に行って、どの会社とチームを組んで、という音楽以外の選択でも他のメンバーの感覚に助けられている面は大きいと感じてます。

秋山 - たしかにセットリストを組んでいるときも「これとこれを並べたら違うバンド過ぎるな」と思うことがありますね。でも1曲1曲を聴くと「これは俺らだな」って感じがする。

嘉本 - そのごっちゃ感なのかな。全然違うものをこの先作るかもしれないけど、それはそれでアリになっているというか。そういうアーティストって、意外にあまりいないじゃないですか。だから逆にそれが「らしさ」になっているのかなって。今になって思います。

加地 - 個人的にこれまで昔のUSのインディーはあまり聴いていなかったんですけど、去年アメリカツアーに行ってからちょくちょく聴くようになったかな。ただ、EPに反映されているかは微妙ですね。メンバーとシェアしたものだとOvlovというUSのバンド。自分たちのライブのテンションとも通じるものがあって親近感が湧くし、音作り的にもその前後に作っていた楽曲とリンクする部分があったりして。メロディーもあるけど、踊れる。その塩梅がしっくりきたというか。

下中 - Ovlovはめちゃくちゃ参考にしました(笑)。リズムがガンガン縦にある感じはOvlov由来で、それをギターとのアンサンブルでどうやってやるか考えましたね。Ovlovはたしかドラムがモノラルで、盛り上がる瞬間にギターがサイドで広がるんです。そういう音像も参考にしました。

下中 - 僕の解釈だとバッキングはヴォーカル・ギター(秋山)で弾いて、(自分の)リードがいて、カモちゃんはリードもやりつつ、いろんな音をセンス良く出すような位置で。音域的にどうしても被るんで、それを僕が整理しようとしていたんですけど、考え過ぎると本当にわかんなくなって(笑)。

秋山 - お互いなんとなくでやってますね、今は。でもギターの中で被る時はしょうがないとして、少なくともベースとは被らないようにしたり、高過ぎるハイを切ったりはしているよね。

下中 - 主語がデカいと怖いんですけど、やっぱり日本のギター・ロックの音はちょっとハイがキツいよなって。Ovlovを研究していて、曲が「サビですよ」っていう時の盛り上がる瞬間の表現が高域で広がりが生まれるというか、低域がふっくらしてボトムで気持ち良いというのがアメリカのバンドの特徴かなと思ったので、それはEPで真似したいと思っていましたね。

秋山 - ギター・ロックの激しさのようなものだけが先に日本に輸入されていたのかもしれないですよね。NirvanaやPixiesの激しいイメージが先に来ていたのかな。想像ですが。実際に高音が荒っぽいというのもあったでしょうけど、音は案外落ち着いているというか。向こうのパンクバンドとかもギターの音がすごく激しく聞こえる時でも、案外ストロークのアタックは控えめだったり。たしかに思いっきり弾いてみると逆に弦の揺れが死んでしまって、音が伸びないんですね。最近学びました。そうやって一個一個見ると当たり前に思っていたことが違っていたりする。そういったことをちゃんと一個ずつ見直したかもしれない。

秋山 - もともと大学で始めた頃から、音の話はあーだこーだ言っていたんで興味はあったと思うんです。ただ当時はわからなかったことがいっぱいあって、聞き直すとめちゃくちゃだなっていうライブもあったりして。でも今は当時より経験を積んできたから、やっていることの興味や好奇心の方向性は当時から今日まで変わっていないけど、その精度が上がってきた感じがします。

独立後の方が絶対良くなる確信があった

秋山 - 自分が書いた歌詞の中で一番響きの良いものを選んだんです。だから先にテーマがあったわけじゃなくて。感覚的に良いと思っているものを死なないウチにやろうというのが、『Thirst』を作り終わった後あたりからずっとありますね。良いなと思ったものはなるべくポンポンやっていくというスタンスで。歌詞も良い歌詞を書こうというよりは、とりあえずバーっと書きました。

で、今回の作品の歌詞を全部読み返してみると、自由に対する意識が個人的にすごく強いと気づいたんです。束縛と自由という二項対立をすごく昔から意識していた。例えば学校で同じ席に座らなきゃいけないことに対して嫌悪感を抱いていたり、特に僕は(苗字が)秋山なんで、いつも右の一番前に座らされていたし(笑)。そういうのが大学に入ったらなくなるので、義務教育終わってから人生がすごく自由になって嬉しかったんですけど。そういう何かを制約されているときの怒りやもどかしさを強く感じる自分の感覚と、それに対して自由を得たときの喜びみたいなものを行き来する度にそれを意識していた。昔の歌詞を読んでも自由であることや自分の意思で何かを選ぶことを書いていて。「首輪を切る」というのはある意味僕らのテーマの一つになっているなと。

あとは無意識にですけど、去年かつての事務所を離れたことも影響があるでしょうね。その話が会社側から持ち出された時、打ち合わせは暗い雰囲気だったけど、俺はなぜか嬉しくてしょうがなかった(笑)。ずっと何か制約されているような、我慢している気持ちがどこかにあったんだと、自分でも驚きました。当時の会社の関わってくれてた人たちはみんな、本当に理解があったし、嫌なことはやらされなかったし、やりたいことはとても協力的に動いてくれたから。今でも全然文句もない。むしろあれだけよくやらせてくれたなと思うんです。

秋山 - それでも、自分たちと本当の意味で目指している世界がマッチしていない会社にいるというだけで、そこにいる誰がどれだけ気持ちを込めて頑張ってくれてもシステムや座組のアンバランスさは無視できなかった、という学びがあって。だから離れた瞬間、心の中でスパークした自由のようなものがあり、そこからずっとその自由な感覚が続いています。

嘉本 - 事務所に所属していた頃と今では全然違う気がしますね。生活も思った以上に変化している。辞めた当初はライブもどう組んだらいいか、音源もどう作ればいいかわからないような感じで。でも実際に自分たちでやってみると、やっぱりライブや制作も全然感覚が違うんだなと。

秋山 - みんなで頑張りましたね、独立してからこの1年は特に。当時は明らかに自分たちのポテンシャルをフルで活かせていない感覚はあったので、独立後の方が絶対良くなる確信はあったんです。勿論、思いっきりうまくいかない可能性とも五分五分だったのかもしれないですけど、自分たち4人でもそうだし、スズケン(鈴木健人。never young beachのドラマーで、現在DYGLでサポートを務めている)やBayon Production、ライブ制作のBias&Relaxといった周りで今のDYGL を助けてくれる方々も含めて、思った以上にみんなで良いチームを作れた。自信はあったけど、1年やってみて安心感も湧いてきました。

秋山 - 写真をやっている中野道という友達がいて、ArchesのJackと仲が良くて。Jackが観光で日本に来ていて、どうやら昔DYGLの香港のライブに来たことがあるらしいと聞いて。せっかく日本にいるし、会おうとなったんです。Luby SparksのNatsukiくんとJackと道がウチに来て、みんなのデモを聴く会があって。あれが最初かな、2年くらい前。そのときは彼の音楽しか知らなかったんですけど、Instagramを交換したらめちゃくちゃカッコいいデザインを載せていて。そこからみんなに相談してっていう経緯ですね。

加地 - なんとなく世代も近そうで、ギター・ロックをやっていて、聴いてきたものも被りそうだと思うようなバンドが結構いる印象です。以前共演したSobsや、彼らと近いSubsonic Eye(共にシンガポールのバンド)にも親近感を覚えます。

ただ、現地でそういう音楽がポピュラーに流行っているわけではなく、やっている人自体も少ないという話も聞いたことがあって。日本ほどライブハウスがないとかの事情もあると思うんですけど。海外に行ってたりするとはいえ、僕らは日本を中心に活動していますし、東京や国内カルチャーを意識せずとも影響を受けていて。そうしたことへの反発も含め、国内と海外からの影響を比較しつつ自分たちの音を見つけてきた。でもアジアのバンドは、比較する国内のシーンがそこまで大きくないなかで英米の音楽を意識しているから、どこかパラレルワールドっぽいというか。なんで彼らの音がカッコいいのか考えたとき、逆に国内の音に対しての意識の違いが浮かぶことが多かったので、そういう視点を踏まえて刺激をもらうことが多いです。

秋山 - ジャンル的なところと何語で歌うのかっていう繋がりが、昔はもっとあったと思います。シティ・ポップなら日本語とか。でも最近は、英語と母国語は両方とも並列な選択肢になってきている感じがしていて。タイのバンドにしても、タイ語と英語の両方を使っていたり。完全にどちらかで歌っているバンドも、言語の違うバンドと同じイベントやフェスに出る違和感がなくなってきている。Lampや青葉市子さんなども、海外の人からしたら僕らが洋楽を聴いていたのと同じようなノリ、「言葉はわからないけど音楽は気持ちいい」で聴かれている。インターネットやサブスクのおかげもあってか、欧米に限らず、アジアも含め海外のリスナーが増えてきたのかなって。僕らはもともと、より多くの人に聴いてもらいたいから英語で歌うというより、好きな音楽にある言葉の印象が好きだったから英語にしただけで、世の中の流れが変わったから変えようとは思っていないですけど、世の中の変化は感じます。

下中 - プロデューサーのJNKYRDとBalming Tigerの人(San Yawn)が、HYUKOH経由でnever young beachと仲良くなったみたいで。僕がネバヤンでもギターを弾いてるからと誘ってもらいました。

RMは音楽に関して、チームに全幅の信頼を置いているんだなと感じました。すごく高い基準で判断されるという前提があるうえで、彼ら(制作陣)の技量もすごかったですけど、結果よりも一番印象に残ったのが、スタジオでの曲に対する態度。JNKYRDはめちゃくちゃ細部にこだわっていて。すごく時間を掛けていたし、「こう弾いてほしい」というオーダーもかなり明確にあった。ただ、人によってやり方が違ったので一概に言うのは難しいですね。自分はあの企画の小さな一部でしかないから。

嘉本 - DYGLはそもそもサークルで始めたバンドで、その頃も加地くんと僕で違うバンドをやっていたりしたし、秋山は秋山、下中は下中でやっていて、いろんなバンドをやっていろんな音楽を聴いている環境でずっとやってきたからそれも自然だし、だからと言ってDYGLが疎かになることもない。事務所を離れたのもあって、いろんなことをそれぞれが自由にできるようになり、ようやく組んだ当初の、自然にDYGLで集まって自然に音を出せる環境に戻った感じはあります。

下中 - 他の音楽家の方との交流も増えて、いろんな音楽への向き合い方や価値観を知って。それが本当に自分の糧になっています。

秋山 - Switchのスマブラ!

下中 - 俺も言おうと思った(笑)。

秋山 - みんなスマブラ大好きで、東京から福岡に行きますって座ってゲームを起動すると、もういつの間にか福岡に着くんです、集中しすぎて(笑)。音楽をやっていない時間、何気ない時間のコミュニケーションはめっちゃ重要だなと感じますね。それについては最近も考えていました。いろんな時期を経て、お互いを知って、よりリスペクトできるようになった気はします。人が成長する過程には一人一人にもバンドにも波があるからうまくいかない時もありますが、その都度なあなあにせずちゃんと話し合ってこれた気はします。これだけでインタビュー一本いけそうなので(笑)バンドを続けていくことについてはまた話したいです。

秋山 - 楽しいツアーにしたいですね。ロックは最初からダンス・ミュージックだった気がしてきたんです。そもそも主役がいる音楽だったのか。今でこそスタジアム・ロックとか、アーティストとお客さんのあいだに壁があるけど、最初は「ちょっと誰か音出してよ」っていう生活の一場面から始まっていたんじゃないかと。みんなで楽しい場を作るという意味でのロックをやりたい。それを経てまた何枚か先にはいきなりめっちゃ暗いアルバムを作るかもしれませんが(笑)、今は身体的に踊れる音楽で、みんなで楽しみたい。

加地 - 新しい曲ができているんで、ライブでもたくさんやると思います。各地を盛り上げつつ、制作へのテンションも保っていきたいですね。

Info

DYGL『Cut the Collar』
Format : LP
Release Date:2024.12.11 (Wed.)
Label:Easy Enogh
Cat.No.:EEA-001
Price:¥3,300(+tax)
※リリースツアーで先行販売

Tracklist
A1 : Crawl
A2 : Drag
B1 : Evil
B2 : Point of View
Art Direction & Design by ip ching fung

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DYGL『Cut the Collar』
Format:Digital
Label:Easy Enough
Distributed : SPACE SHOWER MUSIC
https://dayglo.lnk.to/CuttheCollar

Cut the Collar TOUR
︎10/30 水 福岡 BEAT STATION [18:00/19:00]
︎11/06 水 札幌 cube garden [18:00/19:00]
︎11/13 水 仙台 Darwin [18:30/19:00]
︎11/18 月 名古屋 CLUB QUATTRO [18:00/19:00]
︎11/20 水 大阪 Yogibo Meta Valley [18:00/19:00]
︎11/28 木 広島 Second Crutch [18:30/19:00]
︎11/29 金 岡山 YEBISU YA PRO [18:30/19:00]
︎12/04 水 東京 SHIBUYA WWW X [18:00/19:00]

<チケットINFO> ※オールスタンディング
▼ 一般:前売 ¥4,500 (税込・ドリンク代別途)
▼Under22:前売 ¥3,000 (税込・ドリンク代別途)
▼Under18:前売 ¥1,000 (税込・ドリンク代別途)
※チケット:1人4枚まで購入可能
https://dayglotheband.com/shows/

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