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【レポート & インタビュー】NTsKi & nasthug『NTS × DIESEL TRACKS』| クラブミュージックシーンの熱気を伝える注目のプログラムがスタート

ロンドンはハックニー発、世界のミュージックラバーから確固たる支持を集めるプラットフォームNTS Radioと、各国のクラブシーンと密接な関わりを築いてきたファッションブランドDIESELによる『NTS × DIESEL TRACKS』が日本でも始動。去る8月10日(木)に渋谷ENTERにてローンチイベントが開催された。

MileZ
MileZ
DJ POIPOI
なかむらみなみ w/ andrew
ShioriyBradshaw

当日はDJ POIPOI 、MileZ、nasthug、NTsKi、ShioriyBradshaw、なかむらみなみ w/ andrew (TREKKIE TRAX)と、それぞれのバックグラウンドから東京のシーンを象徴し得る信頼のアクトが集結。熱いパーティーの気配を察知したクラバーたちがフロアに集い、平日深夜とは思えない爆発的な盛り上がりを見せていた。

ハウスやブレイクスを中心にポジティブなムードを作り上げたMilezとDJ POIPOI、フロアにワイニーを大量発生させたNTsKiのレゲトンセット、これまで積み重ねてきたコンビネーションの集大成を感じさせたなかむらみなみとandrewによるライブ/DJセット、フロアの熱を天井知らずに上げ続けたnasthug、ShioriyBradshawのプレイ……ハイライトは枚挙に暇が無いが、終始ハードな多幸感と暖かさが同居した空気が通底し、散在しながら交差し続ける東京のクラブミュージックシーンが持つ熱量を体現するような一夜となった。
ここからはフロアのバイブスを克明に切り取った盛島晃紀の写真と共に、同パーティーを振り返るNTsKi、nasthugのメールインタビューをお届けする。

文・構成:山本輝洋

撮影:盛島晃紀

NTsKi

NTsKi

 - 当日はレゲトンを中心としたセットでフロアをロックしていましたが、リスナーの反応を振り返っていかがでしたか?

NTsKi - フロアでみんな踊っているのが見えたので、こちら側もかなりアガりながら回しました!

 - 今回のパーティーに向けて選曲をするにあたり、ご自身の中で持っていたイメージやコンセプトを教えてください。

NTsKi - UKでの滞在の後すぐにこのパーティーに出演したのですが、今回のUK滞在で出会った曲をかけたりもしたので、UKでの滞在を思い出すバイブスもありつつ、NTS x DIESEL TRACKSのパーティーで踊るというのもイメージしながら選曲しました。

 - レゲトンという音楽ジャンルのどのような部分に惹かれていますか?好きになったきっかけも併せて教えてください。

NTsKi - 単純にラテンのリズムが好きなので、レゲトンも好きです。クラーベ(ラテン音楽特有のリズムパターン)に興味があっていろんなリズムパターンを調べたりしていた時期があるのですが、どのリズムも身体に馴染む感じがします。

 - DJとしての出演の機会も更に増えていると思いますが、ライブパフォーマンスを行う時と、DJとしてブースに立つ時の意識にはどのような違いがありますか?

NTsKi - 最近はCDJを使ってのライブセットも行っているので、意識的に差異は感じていないです。DJをした後にトラックメイキングをすると、そこから得られるフィードバックが凄く沢山あるので、毎回DJ後を楽しみにしています。

 - 普段はどのような方法で楽曲をディグしていますか?

NTsKi - SoundCloudでディグすることが多いです。その他だと街を歩いていてとかですかね。日本では街でレゲトンを聴く機会はあまりないのですが、例えばアメリカとかでタクシーに乗るとずっとレゲトンを流していたりするので、運転手の人に「これ何という曲?」「ミックス流してるの?」というふうに、その場でガンガン聞いていくスタイルで良い曲と出会ったりとかはよくあります。

 - お気に入りのDJミックスと、その理由を教えてください。

NTsKi - リトアニアのインターネットラジオ局「Radio Vilnius」のためにNARが作ったミックスを最近車でよく聴いています。車の運転によく合うミックスですし、プロデューサーでもある彼の音楽の大ファンなのですが、このミックスを聴いているとNARの音楽を感じられます。

 - あなたのDJのスタイルに影響を与えたDJや、特にリスペクトしているDJは誰ですか?

NTsKi - 「Perreo Millennial」の活動そのものをリスペクトしています。「Perreo Millennial」はレゲトンDJ3名によるメキシコのDJコレクティブなのですが、彼女たちはDJコレクティブとは名乗らずに、「メキシカン・レゲトンを祝福するレゲトン体験」と名乗り、毎週金曜日にパーティーを開き、イベントのプロモーターをしたり、曲をリリースしたりしています。メキシコに行く際は彼女たちのパーティー『Salón Perreo』に遊びに行きたいです。

 - あなたがこれまで遊びに行った中で最高のパーティーと、その中で最も印象に残っている瞬間を教えてください。

NTsKi - 日本とUKの二拠点で開催されているパーティー『KOMA』のマンチェスター編に最近遊びに行きました。何も見えないくらいスモークの焚かれたフロアで、ハードコア/Gabberでストイックに何時間か踊ったのですが、パーティーが終盤に差し掛かった頃、フロアに灯りが戻り、それは多くの場合気分が下がる瞬間なはずなのですが、明るくなっても音楽は鳴り止まず、誰も踊るのを止めないどころか歓声すら上がり、撤収の合図のはずが逆にフロアがブチアガってしまうということがありました。マンチェスターの小さいコミュニティーの中で空間がひとつになったような一体感があり、高揚感に包まれたまま踊り続けるのは最高でした。

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 - DJとして、今後新たに挑戦してみたいことはありますか?

NTsKi - もっといろんなパーティーでレゲトンプレイしたいです。

nasthug

nasthug

 - 当日はアフロビートやデンボウ、ジャージークラブやブレイクビーツを縦横無尽に行き来するセットで爆発的な盛り上がりを見せていましたか、リスナーの反応を振り返ってみていかがでしたか?

nasthug - とっても楽しかった!みんなの盛り上がりに自分もバイブスがどんどん高まっていって、良い相乗効果が生まれてたと思う。

 - 今回のパーティーに向けて選曲をするにあたり、ご自身の中で持っていたイメージ やコンセプトを教えてください。

nasthug - 「ファッション×ミュージック」。華やかで異国的な空間になるだろうとイメージした。

 - あなたがDJとして最も意識していることや、理想とするフロアの状態はどのようなものですか?

nasthug - エンターテイメント、パフォーマンスとして捉えてもらうこと。理想は、全員リラックスした状態で音を素直に受け止めてほしい。頭で考えず、自分らしくいてほしいかな。

 - ヒップホップを主軸としながら多種多様なジャンルをプレイされるスタイルですが゙、どのような質感やグルーヴを持つ楽曲に惹かれることが多いですか?

nasthug - 色んな音が好きだから「こういう音が好き」っていうのは特にない。言葉では説明できないんだけど、自分が踊れると思うビートを聴くと直感で「これだ!」ってなる。DJでラップ曲をよく使うのは出てるEditの数が多いから。細々とした音楽のジャンルを頭で考えて好むより、直感。自分の音への直感は何よりも信頼してる。

 - 普段はどのような方法で楽曲をディグしていますか?

nasthug - YouTubeがディグのキッカケ。 最近は面白いEditを探したいからSoundCloudかな。TikTokのトレンドもキャッチしてる。

 - お気に入りのDJミックスと、その理由を教えてください。

nasthug - 『JERSEY CLUB MIX 2023 by nasthug』。自分の作ったものが1番好き。

 - あなたのDJのスタイルに影響を与えたDJや、特にリスペクトしているDJは誰ですか?

nasthug - Lady Shaka。DJはエンターテイメントということを教わった。フルでDJを食い入るように見たのは今までで彼女だけかもしれない。自分もそんな存在になりたいと感じた。

 - あなたがこれまで遊びに行った中で最高のパーティーと、その中で最も印象に残っている瞬間を教えてください。

nasthug - 大阪の『FullHouse with Lady Shaka』。2年前くらいのイベントでお客さんとDJの一体感がとんでもなくて、自分もそこにいることが嬉しかった。あと『Full House』クルー大好き。

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 - DJを始めた当初と現在を比べて、自分自身で最も成長を実感している部分はどんなところですか?また、DJを始めたばかりの人にアドバイスしたいことはありますか?

nasthug - DJとして自立したいという気持ちが一番大きくなった。その気持ち一つでスキ ル、見せ方、社交性全てが成長したと思う。 私からアドバイスできることは、とりあえずやってみること。USBでチャレンジすることかな。何事も難しい道をあえて選択して取り組んでみてほしい。

 - DJとして、今後新たに挑戦してみたいことはありますか?

nasthug - nasthug海外進出♡

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