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【オフィシャルインタビュー】Yaeji 『With a Hammer』 | ハンマーガールの存在が自分を解放させてくれた

"Raingurl"や"Drink I'm Sippin On"などを収録した2017年のデビューEPで脚光を浴びたYaejiが、待望のデビューアルバム『With A Hammer』を本日4/7(金)にリリースした。

NY、ロンドン、ソウルの3都市で構想された『With A Hammer』は、Yaejiがこれまでの人生において受けてきた社会からの抑圧と、自分自身に課せてきた抑圧の両方と立ち向かう姿が描かれているアルバム。その結果として生み出されたのは、彼女が悲しみや疑いの濁流の中をかき分け、怒りの炎を解き放つまでの過程を追った変幻自在のサウンドを探求した作品となった。この作品では「ハンマー・リー」というキャラクターの力を借りて、彼女は今まで自分が真実を思うように語る上で障害となっていた、厳格な規律や他人からの期待などを打ち砕いていく。

リリースを記念してNTSでも自身の番組を持つDJでイラストレーターのAnuとロンドンで行った公開インタビューの模様をお届けする。

翻訳 : 青木絵美

Anu(以下A) - (アルバムの試聴会を終えて)今はどんな気分ですか?

Yaeji(以下Y) - ふう〜、ちょっと待ってもらいますか?

A - そうよね。みなさん、Yaejiに少し時間をあげましょうね。

Y - ハハハ…1秒でいいので(笑)ジンを一部もらってもいいかな?大丈夫、必要ない?どうもありがとう!

―1秒経過―

Y - はい、1秒経ったので大丈夫です。

A - そう?始めてもいい?

Y - うん。

A -(アルバムの試聴会を終えて)今はどんな気分ですか?まずはこの質問が最適かなと思って。あなたは今、この部屋にいる大勢の人に初めてアルバムを聴いてもらいましたからね!しかもデビューアルバムです!

観衆 -(拍手&歓声)ヒューヒュー!パチパチパチパチ!!

A - そうだよね、みなさんありがとうございます!これより前にアルバムを人に聴かせた時のことを思い出していたんだけど、自分のスタジオで友達に聴いてもらったことはあったけど、一度に一人とか二人くらいに聴いてもらったくらいで、こんなに大勢の人たちに一度に聴いてもらったことはなかった。それに、リスニングのイベント自体も今までに一度もやったことがなかったし。

A - そうだったんですね。

Y - ええ、素敵だったけれど、なぜだか不安も少しあって。普段、音楽を聴くときは目を閉じているんだけど、今回はみんなの反応を見るのも恥ずかしくてできなかった。「これはクラブチューンだな」って自分で思っても、聴いている人たちが頭を上下に振って乗ってくれているのかを確認するのもできなかったの。

A - (笑)

Y - それから所々、泣いてしまったところもあった。

A - 私自身、アルバムを何度か聴かせてもらったけれど、すぐに気づいたのは、この作品がいかにパーソナルなものかということ。だからまずあなたに、この作品を私たちの世界とシェアしてくれてありがとうと言いたい。自分でも自覚していなかった部分の、自分の状態や意見が公になったと感じさせてくれたから。あなたのアルバムは多くの人々にそのことを感じさせてくれると思う。また、あなたにとっての変革的な旅路をこれほどまで美しく、生々しく、明瞭に表現できたことが非常に素晴らしいと思う。とても特別な作品!まずは最初のトラックから。最近、私が個人的に特に大好きなのがファーストトラックの"Submerge FM"なんだけど、この曲はあなたが作り上げた世界観へとスムーズに誘ってくれるから、アルバムオープナーとしてはピッタリだと思うの。それに安心感や希望、未来に対するワクワク感などが感じられる。最初はライトな質問から入るわね。やがては『With A Hammer』の根源まで辿っていくつもりだけど。皆さんもこのジンをお持ちですね?まずは、ウィザード・ドッグとは一体何者なんでしょうか?

Y - ハハハ!

A - ハハハ!ウィザード・ドッグはここにいるキャラクターのことですよね?

Y - そう、ここにもいるね。『With A Hammer』のために物語を書いたんだけど、ウィザード・ドッグはその物語の中のキーとなるキャラクターなの。アヌにも話していたんだけど、アルバムの音楽は、この物語を書き終えてからではなかったけれど、物語を書き始めてから作ったもの。当初は、単一の意図に遡ることのできる作品群を作るための方法だった。私の音楽制作プロセスは、すごく突発的で、爆発的で、ぐちゃぐちゃ。説明するのが難しいんだけど、制作をしていてノッてくる感覚というものは確実にある。だから計画的に制作を進めるのが難しくて。私が作る音楽は、自分がその日、その瞬間に感じたことを表現していることが多くて、まるで日記をつけているようなもの。でもアルバムは今日という今日まで公開してこなかった。なぜなら一つの意図を持つ、一つの物語からなる、一つの作品を作りたかったから。そのためには、この世界を先に作り上げて、音楽制作をする時には、自分がその世界に入り込めばいいと思った。そこにウィザード・ドッグが登場するんだけど、彼はウーファー2.0でもあることに間違いないんだけど、ハンマーの誕生由来のシーンにも関わっている。あ、ハンマーも今日ここにいるわね。ハンマー、皆さんにご挨拶して(笑)。とにかく、彼は自分のことを「変人(weirdo)」と呼んでいるんだけど、私が悪意があって呼んでるわけではないわよ。

A - (笑)

Y - とにかく、この変人は韓国に数多くある山奥の一つにある質屋に住んでる。1ページ目に木の下から生えている質屋があるでしょう?それ。この質屋は彼が経営していて、実は地下には彼が魔法を使うための秘密の部屋がある。そこである処方が行われた結果、ハンマーが誕生したというわけ。

A - ある処方が行われたというのは、あなたの怒りが全て放出され、ハンマーの中に注入された時のことですよね?

Y - そう。ウィザード(=魔法使い)である彼は魔法を使うことができるんだけど、彼はアマチュアっぽいところがあって…自己啓発本を参考にしてやってみて、ノリでやっていたんだけど、そのノリが間違ったものになってしまった。そして私の怒りが口から漏れ出して、ハンマーに乗り移り、ハンマーが人の形をとって現れたの。自分の中で長い間、抱え込んでいて、直面するのを恐れていたものがあるという体験は、過去に霊気のセッションを行った時に体験したことのあるものだった。私は、パンデミックのロックダウンの時期に親友と一緒に霊気のセッションをやったんだけど、その時に、そういうものが自分の中にあるということに気づいた。それが何かはっきりとは分からなかったけど、この物語では「自分の怒り」という設定にした。

A - なるほど。「怒り」はアルバム全体におけるテーマになっていますよね?ハンマーが怒りの体現となって登場しますし。アルバムを通して、その怒りが徐々に表面化してくるのが感じられるんです。そして"Ready Or Not (ft. K Wata)"で、あなたはようやくその怒りと直面する準備が十分にできて、破壊しようという心意気が感じられます。

Y - 説明すると、アヌが話している"Ready Or Not"という曲は「♪〜(曲を韓国語で歌っている)」という感じの曲で、K Wataという名義の友達一緒に作った曲なの。当時は気づかなかったけれど、トラックリストの配置を見ると、Anuの指摘は正しいと思う。あの曲は、コップに水がこぼれそうなくらいまでいっぱいに入っていて、それがこぼれてしまうイメージなの。そしてその後に続くのが"Michin  (ft. Enayet)"で、クラブチューン。「♪〜(ハイピッチで曲を歌っている)」

A - そうそう、まるであなたが全てをぶち壊しているような。

Y - そうなの、その時に私は初めて第4の壁を突破して、ハンマーについて言及し、ハンマーで全てをぶち壊すと歌っている。だからあなたの指摘通りよ。

A - アルバムに付随するエッセイで読んだのだけど、ハンマーは「レイジ・ルーム」にも影響を受けていると書いてありましたね。「レイジ・ルーム」にはよく行かれるんですか?どんなところか教えてください。

Y -「レイジ・ルーム」には実は最近初めて行ったんだけど、想像していたものと全く違ったわ。がっかりさせられた感じ。韓国にある「レイジ・ルーム」のコンセプトを教えてくれたのは、韓国に住んでいる従姉妹だった。でもその後、「レイジ・ルーム」は廃れて、韓国ではなぜだか分からないけれど違法になったみたい。韓国の「レイジ・ルーム」では、利用時間と破壊する対象物に対してお金を払えば、安全器具とバットもしくはハンマーを貸してくれる。そして監視カメラ以外は何もない部屋に通されるの。これを聞いて思ったのは韓国人という人たちがいかに普段から抑圧されているかということ。文化的に抑圧されているの。そして、この「レイジ・ルーム」は韓国人が抑圧から自分を解放するための一つの方法なんだけど、やはり監視されているし、抑え込められているし、管理されている。それが個人的に興味深いことだった。それに、違う視点として、自分が武器のような、暴力的で男性的な怒りを象徴するアイテムを持っている状態は、どのように見えて、自分はどう感じるのだろうという好奇心も湧いた。普段自分がイメージする怒りはそういう形ではないから、暴力的で男性的な怒りという形になった時に、自分はどう感じるのか、どう見えるのか、ということに興味があった。だからデカいハンマーを担いでいるの。 

A - 先ほど二人で私たちが話していた時、ハンマーを担ぐ主人公という設定を思い付いたって話をしていて、それはある種のコスプレみたいな感じだと言っていたけれど、そういうキャラクターの仮面をかぶったことによって、あなたが普段感じていない、別の種類の男性的な怒りを体現することができたと思う?

Y - さっき自分でも分析していて面白いなと思ったのは、自分の顔をアートワークの表紙にはっきりと出したのは今回が初めてだった。それは無意識な部分もあったけれど、確実に自分でそうしようと決めてやったこと。これは物語であって、私が彼女について書いた物語だから、彼女と私が同一人物というわけではないの。でもそのおかげでヴィジュアル的な要素としてそのキャラクターを活用することができたと思う。「このキャラクターを通して自分の内面にも触れることができる」という実感は最近になって感じたことだった。つい最近、3本目のミュージック・ビデオの撮影を終えたんだけど、その時に写真撮影もたくさん行った。そのくらいから、自分は「ハンマーガール」を受け入れて、体現しているという実感があったし、「ハンマーガール」というキャラがとてもオーバーだから、自分の中にあるさまざまな部分を解放することができた。「ハンマーガール」と自分との間にはある程度の距離があるから。「ハンマーガール」は私自身ではないから、パーソナルな意味で、自分にとって役立つツールになってくれたと思う。

A - そうなのね。でもオーバーな感じの自分の姿というものがあるのも素敵だと思う。

Y - あなたも自分のオーバーな姿を見てみたい(笑)?

A - (笑)

Y -「ハンマーガール」には男性的な一面もあるけれど、「ハンマーガール」を通して、女性的な面を受け入れて、表現することがすごく楽しかったの。このアルバムには「ピンク」という大きなテーマがあって、私は今までの人生でずっとピンクを本気で避けてきた。ブルーやブラック、グレーが好き!なんて言ってね。それなのに、このアルバムはすごくピンクな感じがする。それは自分にとって新しい経験だった。

A - ピンクがテーマカラーなのね。

Y - そう、可愛い感じもするけど、サイコパスな感じもして…それが「ハンマーガール」のバイブスだから(笑)

A - (笑)。「ハンマーガール」という名前をつける前は…というかそれが彼女の正式名称なの?

Y - いや、ただ適当に思い付いただけ(笑)

A - このキャラクターはアニメにも影響を受けていると聞きましたが、あなたが今までどういうアニメを観てきたのか詳しく教えてもらえますか?

Y - 事前にこのインタビューの準備をもっとしておけばよかったな。私は今までの人生でほとんど実写の映像を観てこなかった。アニメを観ている一番昔の記憶で覚えているのは4歳か5歳の時で当時はアトランタに住んでいた。両親は二人ともいつも仕事をしていたんだけど、家の隣に韓国人が経営しているレンタルビデオ屋さんがあったからよくそこでビデオを借りて観ていた。『美少女戦士セーラームーン』はその時初めて観たのを覚えているし、あとは、『愛天使伝説ウェディングピーチ』というウェディングドレスを着た不思議な少女たちの物語や、『怪盗セイント・テール』という怪盗のヒーローの話や、『ナースエンジェルりりかSOS』などたくさんのアニメを観ていたわ。全部日本のアニメなんだけど韓国語に翻訳されてた。当時私が住んでいた地域は白人が主に住んでいる郊外の地域で、誰も私みたいな外見の人がいなかったの。だからアニメのキャラクターたちは、現実の人間たちよりも、私にとってはリアルだった。

A - 幼い頃からアニメに触れていたという経験が、今になって、鮮明な世界観を描くことに役立っていると思いますか?あなたの世界観はイメージ(ヴィジュアル)から始まるのかなと思っていたので、お聞きしたかったのですが、何が最初に来るのでしょう?メロディ、もしくはビート?それとも自分の中で思い描くキャラクターでしょうか?

Y - 何が最初に来るのかを定めるのは難しい。普段から作業を区別していることに慣れずぎてしまっているのかも。でも仕事をするときは「よし!スタジオで音楽を書こう!」という思いで取り組んでいるわ。音楽を書いているときは、メロディーが絶対に最初に来るわね。ループしたメロディーや即興のメロディーを最初に思いつく。このアルバムの素敵なところは、みんなも聴きとってくれたと思うけれど、リアルな楽器が使われているところなの。セッション・ミュージシャンをやっている友人や、友人の友人たちに楽器を演奏してもらったんだ。だから、アルバムの物語を構想する前の段階で、ブルックリンのスタジオを押さえて、セッション・ミュージシャンたちに来てもらって、私が作った短いループに合わせて即興演奏をしてもらった。このループはアルバム制作が始まる前にできていたもので、アルバムに向けてのサンプルパックを作って、そのサンプルパックをベースにアルバム作りを進めていった。だから今回のアルバムには、フルートやその他いろいろな楽器が含まれている。だから私にとっては、音、ループ、即興が最初に来る要素なんだと思う。それから歌詞。キャラクターについては、私の脳の別のところに属している。でもそこでは音楽がBGMとしてかかっているかも。

A - サントラになっているんだね。制作についてはループやビートで基礎を固めていくわけですね。では次にアルバムに参加したコラボレーターたちについて教えてください。先ほども友人や、友人の友人などについて話していましたが、あなたの構築する世界を見ていると、またビデオやクレジットを見ると、あなたのアルバムに参加した人たちはあなたの日常生活の一部であり、あなたの友人やファミリーと呼べる人たちだということが伺えます。そういった人たちを自分の世界に引き込むというのは意図的に決めたことなのでしょうか?もちろんそういった人たちはすでにあなたの世界の一部になっていると思いますが。

Y - 答えとしては意図的に決めているけれど、自然にそういう流れになったケースもある。 人によって色々な制作の仕方があると思うし、場合によっては役割分担や境界線を決めてコラボレーションする場合もある。でも私にとってこのプロジェクトはとてもパーソナルなものだし、自分が制作するものは今までもずっとそうだった。だから私の場合は、ある一つの日記を一緒に作っているような感じでコラボレーションをしているの。だから自分が近しい人とじゃないとそういう作業はできないと思う。そういう思いが根底にある。それに私たちの制作チームは少人数だから、お互いが近しい存在であるということがとても大切だった。それがいい時も悪い時もあるんだけどね(笑)時にはキツイこともある!でもそういうことも全て価値があるように思えるし、有意義な体験だと思う。それに私一人で成し遂げたことではないから、プロジェクトに対して誇りを感じられるの。

A - 友人たちと一緒に過ごして作業していたら、仕事みたいな感じがしない時もありそうですね。

Y - もちろんあるわ。ほとんどの場合が仕事じゃないみたい。

A - このプロジェクトはパーソナルなものだと触れていましたが、パーソナルな内容に踏み込む心の準備はできていますか?

Y - どれくらいパーソナルなこと(笑)?

A - そこまでは踏み込みませんよ。朝食に何を食べたとかは聞きません(笑)。

Y - えっと今日はねえ…ほんとに言うの?

A - せっかくなのでみなさんに何を食べたか教えてあげてください(笑)。

Y - 私は昨日、ニューヨークからロンドンに到着したんだけど、(ニューヨークの)空港のスターバックスでサンドイッチを買って、それをわざわざロンドンまで持ってきて、もう冷たくなっていたけど、それを朝に半分食べたわ。

A - 先ほども、クランペット(薄いイングリッシュ・マフィン)を「ネイティブ・マフィン」と命名していましたよね(笑)。

Y - クランペットというのを知らなかったのよ!(笑)

A - 話が朝食に脱線してしまいましたが、パーソナルなお話に戻したいと思います。『With A Hammer』を通して感じられたのは、自分自身や自分のアイデンティティーを抑圧しなければいけなかったり、状況によっては仮面を被ったりしなければいけなかったということです。アルバムを通して、あなたが体験している変革を聴き取ることができますが、"Happy(ft. Nourished By Time)"という曲で全てが腑に落ちる感じがするのです。"Happy"は嬉々とした瞬間であり、過去のトラウマやあなたの重荷になっていたことに対峙することで、自分自身や周りの人々を愛し、幸せになり、新たな感謝の気持ちを持つ瞬間です。アルバムの中でも特に美しい瞬間だと思います。あなたが体験したパーソナルな変革とは、アルバム制作前のことだったのでしょうか?それとも製作中?並行して起きたこと?

Y - このジンの最後から2ページ前にスパイラル・チャートがあるんだけど、最初は自分だけのために作ったものだった。これを作ったのは、アルバムのためのデモが80%くらいはできた時。その時にこれを書いたの。2020年のパンデミック以降―特にニューヨークでのロックダウン中―に自分に何が起こったのかを探るために。だからこれは非常にパーソナルな日記の一部であり、それをみんなと共有したいと思ったの。だから質問の答えとしては、アルバムの作曲・製作中に並行して起きたことだけど、後になってさらに理解が深まったの。後で振り返って見るとさらに分かってくる。毎回そうなんだ!今もそう。きっと明日は、今日よりもさまざまなことに気づくと思うし、ツアーが終わったタイミングでも新たな気づきが絶対にあると思う。だから現在進行形なの。

A - それがこのプロセスの素晴らしいところだと思います。あなたが出す作品がいかにオーガニックなもので、あなた自身の延長線だという証のように感じられますからね。あなたが言うように、『With A Hammer』は日記のようなもので、それをフィジカルに、と言っても物理的な意味だけではないのですが、形あるものへと転換させたのだと。

Y - ハンマーの体現することが「怒り」という言葉では適切でないと今でも考えてしまうの。でも、一時期は「他のみんながアルバムの音楽を聴いてくれた時点で、自分自身の理解も深まるだろう」と思ってた。インタビューを受ける時や、友達にアルバムについて話す時などは、お互いの理解が大切になってくるし、他の人が自分の鏡の役割を果たしてくれる時もある。今夜のイベントも私が自分自身をより理解するための第一歩でもあるの。だからありがとうございます!

A - ではアイデンティティについてのお話も聞かせてください。アルバムを通してあなたは英語から韓国語に切り替えていますが、これはあなたの二面性が表れているのだと思います。あなたはアメリカ在住ですが、韓国もあなたの故郷の一部です。またアメリカと韓国を行き来する際は、言語やマインドを切り替え、さまざまな仮面を被ったり、多少違ったアイデンティティになるのだと思います。アルバムで英語と韓国語を切り替えて使ったことによって、あなたが本当に表現したいことが伝えられたと思いますか?

Y - それは間違いなくあったわ。このアルバム制作のために私は韓国へ何度も行った。1年にアメリカと韓国を3往復くらいした。何度も韓国へ行けたことはすごく良い経験になったけれど、難しいと感じることもあった。私は、自分が話している言語によって自分のアイデンティティが少し変わることを自覚している。でもそれは言語だけの影響じゃなくて、色々な要素が何層にも関わっている。私が韓国に住んでいたのは子供時代だった。そして今、韓国に行く時は、両親の実家に滞在している。実家に久しぶりに帰る感じってあるじゃない?自分が子供に戻った感じがして、2週間くらいは良いけど、それ以上は結構キツくなる(笑)

A - 2週間も耐えられるの?

Y - ええ、それって長いかな?

A - すごく長いわよ(笑)。

Y - そういう影響もあるし、韓国に滞在していると、考えるときや夢を見るときも韓国語になってくる。韓国語という言語自体、アメリカの文化とは全く違う文化の元に何千年も前からあった言葉だし。ある一つの出来事をとっても、それに対する韓国人の反応と、アメリカ人としての私の反応は全く違うから。そういう意味で自分の中に違うアイデンティティが存在すると自覚してる。そして同じように、アメリカにいる時の私はまた少し別のアイデンティティになっている。でも、韓国とアメリカを行き来することによって、それぞれの国を新たな視点で見ることができるようになった。それは言語やマインドの切り替えも大きいけれど、実際の距離感も大きな影響を与えている。例えば韓国に行ったとき、私は「アメリカでのこれまでの3ヶ月間」について振り返ることができる。「こういうことが起きて、だから私はこういう反応をしたんだ」などと考えて、それについて音楽を書くことができる。ここからさらに深い話になるけれど、その一方で、アメリカにいるときは、色々な仲間たちと物事を振り返って話をする。特に、韓国系アメリカ人の仲間たちと話し合った時に感じたのは、韓国系アメリカ人の中にも色々な人がいるということ。みんなそれぞれ全く違うのよ。私は韓国で10年育ったから、自分が韓国系アメリカ人だという認識も定かではないんだけど、例えば、ロスで育った人と、ニュージャージーで育った人と、白人しかいない中西部で育った人では全く違うでしょう?全然違うのよ。だからそういったさまざまな要因が層を成しているから複雑なんだけど、このアルバムが教えてくれたことは、言語では伝えきれないものは、音で伝えられるということだった。"Passed Me By"という曲では「Nananana Nananana ♪」と歌っているんだけど、その時に「音で感情を表すことができるんだ」と初めて気づいたの。

A - すごく素敵ね!韓国語で歌っている箇所の多くは、英語で歌っている箇所に比べると、ささやいているように聞こえるんだけど、韓国にいるときは静かに話さないといけないとか、静かにしていないといけないという意識はあるの?

Y - 自分についてより深く理解できるというのはまさにこういうことなのよ!その点については気づかなかったわ。そう思うの?

A - 一応メモしてきたの。

Y - 確かにそうかもしれない。大人になってから韓国で友達になった人たちもいるんだけど、その人たちへの接し方は、例えばあなたに対する接し方と全く違うから。まずハグは韓国では普通しないから、ボディタッチがほとんどない。ある一定の距離を保って話す感じ。それから気持ちの伝え方も全然違う。例えば韓国では「I love spending time with you  (=あなたと一緒にいる時間が大好き)」とは絶対に言わない。直接的すぎるし、生々しすぎるから。韓国では「またご飯行こうね」みたいな感じ。遠回しの表現だから詩的で美しいとも感じられるんだけど、(英語と比べると)直接的でもないし、うるさくもない。だからあなたの指摘は合っているかもしれない。

A - 明日公開されるミュージック・ビデオがあるんですよね?

Y - そうだ!リマインドしてくれてありがとう。"Done (Let’s Get It)"という曲のミュージック・ビデオが明日公開されるの。韓国にいるときに撮影して、制作は超DIYなスタイル。制作陣は私と、従兄弟のフィリップ、おじいちゃん、母親、そして叔母。完璧な絵コンテを作って、2日間の撮影ための完璧な香盤表を作ったの。だっておじいちゃんはもう歳だから。90歳近いのよ。しかも制作中はセレブな振りをして「わしの水はどこじゃあ?」なんて言っていて…(笑)

A - そうでしょうね(笑)あなたがお祖父様の手を取りながら、並んで歩いている様子は、愛らしくも美しくてとても感動しました。あなたの今のコメントを聞いて、あのビデオの素晴らしさがさらに分かった気がします。

Y - ありがとう。このビデオに登場するおじいちゃんは母方の祖父で、"What We Drew"のミュージックビデオにも出ている。私はこの祖父に育てられたようなもの。これはハンマーがいる世界のスピンオフとして作った物語で、「バニー・ドッグズ(ウサギ犬)」というキャラクターが存在している。おじいちゃんバニー・ドッグは、イェジバニー・ドッグを愛情込めて育ててくれたんだけど、無意識にたくさんの痛みも継がせてしまっていた。だからこの曲は、そういう(悪い)サイクルを断ち切って、修復するようにしよう、ネガティブなサイクルに気づいたら、それをどうにかするのが私たちの使命なのではないかと歌ってる。ただその向き合う態度が「さっさとやっちゃおうよ(let’s get it done)。何か問題でもある?(what’s stopping us?)」という感じなの。

A -「他にもやるべきことがたくさんあるんだから」って感じね。

Y - そう。そこでみんなにこのビデオを観てもらおうと思いました。今回が初公開だよ!イェーイ!

観客 - ヒューヒュー!

―"Done (Let’s Get It)"ビデオ上映―

観客 - (拍手)パチパチパチパチ!!!ヒューヒュー!

A - 超かわいいー!なんてかわいいの!?

Y - うふふ。すごく楽しかったわ。

A - 演じているみなさんも楽しそうだった!家族の努力の結晶ですね。

Y - まさにそうだったわ。ちゃぶ台をひっくり返した時は2テイク撮ったんだけど、私の叔母、フィリップの母親がフードスタイリストをやってくれて、テイク後にすぐさまもう一度お料理を盛り直さなくちゃいけなかったり…衣装は私が母親と一緒に作ったんだけど…

A - あなたが衣装を作ったの!?

Y - ええ、母親の趣味が裁縫だから一緒に衣装を作ったのよ。アニメーションの編集は私がやって、撮影は私とフィリップが二人でやった。だから家族のメンバーだけで作ったんだ。

A - あなたは真の多面な才能を持つアーティストですね。このビデオには思い出の写真が出てきますね。『With A Hammer』のエッセイでは思い出についての記述があり、あなたは記憶を感化するような小物を集めるのが好きだと書かれていました。今回のビデオもそうですが、あなたのイラストやマンガ、そしてアルバム自体も、あなたがアルバム制作時に考えていたことや、体験したプロセスについての記憶を感化する小物になると思うんです。また、物を集めることや韓国のシャーマニズムについても触れてましたが、そのあたりについてもう少しお話してもらえますか?

Y - あのエッセイを書いたのはミッシェル・ヒョン・キムで、私は彼女のことを知るようになるにつれて、お互いが気づいたのは、私たちは「記録する」ということに強い執着があったということだった。私の場合は、こういういろいろな物を作るということだったり、日記をつけたりするということ。私は4種類くらいの日記をつけていて、1つは…これはやばすぎるからあまり詳しいことは話さない方がいいかも。

A - ぜひ教えてください。

Y - 1つは、1時間ごとに自分が何をしたかを記録するもので、あまり普段は使わない。

A - 1時間ごと!?

Y - 私も、「あの日は何をしたんだっけ?」と振り替えって書くんだけど、きついわよ。もう1つは「4つのL」を書く日記。Liked(好きだったこと)、Learned(学んだこと)、Longed for(憧れた・切望したこと)とあとはなんだっけ?今は忘れちゃったけど、本当に普段は書いているのよ(笑) もう1つは自分が感謝できる3つのことを書く日記。もう1つは5年日記だから毎日1行ずつ書いていってそれを5年続けるというもの。もう1つは「吐き捨て日記」でそれには全てをぶちまけている。物を集めるということは、記録することに対する執着と関連していて、どちらも、何かしらの証拠になるものがないとその経験や関係性が存在しなくなるという恐れがあるということ。これは興味深い考察だった。

シャーマニズムに関しては、これに関係しているけれど少し別のもので、韓国の文化の一部ではあるんだけど人々が日常的に行うものではないの。祝日などに先祖を供養する行事として見られる風習なの。私が解釈するシャーマニズムは物が関連していて、意味のある物や思い出が込められた物には、魂と記憶が宿っているという概念。これはハンマーの物語の基盤にもなっていて、ハンマーにも魂が宿っていて、私たちがハンマーでいろいろな物を壊していくことによって、ハンマーに取り付いていたネガティブな記憶が解放されていくから、ハンマーを自由にすることができるの。このお話については、今後もっと明らかにされていくわよ(笑)

A - それは素晴らしいですね。そろそろ終わりのお時間が近づいてきてしまったので、最後の質問にしたいのですが、あなたがアルバムを作っていた期間と、その過程という旅路、あなたの変革期、そしてアルバムにも注入することができた自己愛など。これらのことによってご自身の技術や技能―つまり、あなたの個人的な経験を作品にまとめて全ての人が共感できるようなものにしたという技術や技能ーに対する新たな感謝の気持ちみたいなものは生まれたのでしょうか?

Y -「自分はこういうことができるんだ」ということに対する新たな感謝の気持ちは確かに生まれたと思う。「こういう活動に自分を捧げればいいんだ」って気づいた。それ以外に何をすれば分からないし、これをやることは自分自身の役にも立っている。さらに、他の人が私のやっていることに共感できたり、気づきを得たりしてくれることは本当に恵まれていることであり、私が期待している以上のことだった。私は、自分がどう感じたか、自分が何を学んだかということを共有しているけれど、もしも、他の人が共感できるのなら、それは本当に素晴らしいことだと思う。えへへ(泣)。

A - いろいろなことを共有してくれてどうもありがとう!

Y - こちらこそありがとう!

A - インタビューの最後としましてこれからイェジがハンマーでこの会場のセットを全てぶち壊します。冗談です(笑)

観客 -

A - 彼女はそんなことしません(笑)

Y - 彼女は嘘つきです!

A - では会場から質問を受けたいと思います。誰か質問がある方はいませんか?

質問者1 - これは質問ではないのですが、素晴らしいアルバムをシェアしてくださり、ありがとうございました。あなたが、子供時代に戻ることやノスタルジアについて話していましたが、アルバムを聴いてまさにそれが感じられました。そういった感覚は(音楽を通して)自然に滲み出てくるのだなと気づきました。あ、ここからが質問です。あなたのおじいちゃんは、アイコン的存在となりましたがー

Y - 誰か今の録音して!(笑)

質問者1 - おじいちゃんに制作に関わるように頼んだ時のおじいちゃんの反応はどんな感じでしたか?90歳にしては動きもしっかりとしていましたよね。制作に関わって嬉しかったと思いますか?

Y - 実はあの撮影の2週間前におじいちゃんがコロナにかかってしまったの。母親も同時期にコロナになってしまったから私は二人を看病していた。その時に、おじいちゃんは初めて死について話したの。おじいちゃんは普段から元気いっぱいで、ブロガーとしても活動してるし、いつもパソコンの前で1日中、何かやっているから、パソコンを使い過ぎなティーンエイジャーと同じ症状を抱えているような人なの。そんなおじいちゃんの気が弱くなって、私たちはすごく心配していたんだけど、私はおじいちゃんに「おじいちゃんは私と一緒にビデオ撮影をしないといけないんだからね!」といって、おじいちゃんを元気づけたわ。私は本格的な撮影スケジュールを作成して、おじいちゃんのための衣装も準備していたから、おじいちゃんも本気になってきた。それからおじいちゃんは元気を取り戻し、撮影をしてからずっと元気に溢れているの。今でも超ハッピーで元気いっぱいだよ。

質問者1 - 今まで見たバニーのどれよりもキュートでした。

Y - ありがとう!キュートよね?でも私が子供の頃は、おじいちゃんがマジで大嫌いだったんだ。

観客 -(笑)ドッ!!

Y - 本当にひどい時があったのよ。悪意しか感じられないような。今ではお互いに愛情しかないけれど、面白いものね。ビデオにも、ちゃぶ台をひっくり返すシーンがあったけど、あれは私が子供の頃に実際に起きたことなのよ。私がひっくり返したの。私はおじいちゃんにいつも「もっと早く食べなさい」と言われていて、圧力をかけられていた。その結果、食べたものがうまく消化できなかったりしていた経験があった。それなのに、大人になった私は同じことを自分の犬に言っていたの。ビデオにも「Eat Faster(もっと早く食べなさい)」という台詞と共に出てくるわ。曲ではその時に自分のパターンに気づいて、それを何とかしなくてはならないと決意するの。

質問者1 - カタルシス的体験ですね。ありがとうございました!

A - 他に質問がある方はいますでしょうか?前の方どうぞ。

質問者2 - あなたの怒りに対するカタルシスについて話していましたが、当時はコロナ禍の始まりという時期でもありました。それによる影響はどのようなものでしたか?内省的な時期になり、それを受け入れたという感じでしょうか?

Y - 個人的な体験としては、アメリカではロックダウン規制がかかったから、私は家に篭り、自室から出ることもあまりなかった。その時は、通常なら向かうであろう、「気を紛らわせる要素たち」に向かわなかった。通常なら、大事な疑問があったり、処理されるべきものがあったりすると、私は何か気を紛らわす何かの方法で、それと向き合うことを避けていたの。自分以外の声というものが存在しない、1つの場所に留まっていたことが大きかったと思う。そこから浮上してきたものが大事だった。また、これはみんなが共感できるか分からないけれど、ロックダウン中は、新しい情報やコンテンツがうまく消化できなかった。だから自分にすごく馴染みのある音楽に立ち返ったり、子供の時に観ていたテレビ番組やアニメを観ていた。自分が若い頃にタイムスリップしたことで、自分の中にあったさまざまな思いや気持ちが浮上してきたの。

質問者2 -  ありがとうございます。他の人も同じような気持ちだったと思います。私は音楽を聴いていましたが(聴いていた音楽が)3分の曲から45分の曲へと引き伸ばされました。Radioheadの曲です。

質問者3 - 私の質問はアイデンティティと怒りに関してです。音楽やレイヴで踊ることは私にとって怒りを表現してカタルシスを感じる一つの手段だと思ってます。パンデミックが起きてから、ロンドン在住の東アジア人・東南アジア人のクイアのためのレイヴが…私の質問はつまり…特に東アジア人・東南アジア人のクイアの女性の多くは、親の教育もあって、怒りのはけ口をうまく見つけられないという状況にあると思うんです。だから私は、そんな人たちのために、激しく踊って、モッシュをして、叫んだりする場を提供したんです。人々がそのような場所を必要としていて、そのような場所から喜びを得られているというのを見れたのがすごくよかったです。あなたは自分自身の怒りを表現する方法を見い出して音楽という形に転換させてきましたのでその辺についてもう少し詳しう聞きたいです。それはすごくパワフルなことだと思うから。あとはノスタルジアも大事な要素だと思います。私が企画したレイヴでは、ポッキーなどの懐かしいお菓子を用意して、人々が子供に戻れるようなセッティングをしました。自分の中の子供を認識して受け入れることも、怒りの対処方法として大切なことだと思うからです。

Y - そのパーティーにいつか私も行きたいと思うわ。すごく良さそうね!自分が問いかけている疑問の多くは、まだ自分でも理解を深めている途中だったり、考察中だったりするの。アルバムを作ったことで、自分自身のためのスペースや、他の人のためのスペースが新たにできたと思う。でも「怒りが自分を通り抜ける」というテーマのアルバムを作ってから学んだことは、私の感じている「怒り」とは、典型的な文字通りの暴力的な「怒り」という感情ではないということ。男性的な怒りではないということ。レイジ・ルームに入ってみたけど、全く怒りを発散できなかった。何も出てこなかったの。だからそういう怒りではなかったということ。私はたまに激しく家の掃除をするんだけど、そうするとかなりの怒りが発散される。だからもっと繊細で、優しくて、柔らかいものだという気がしているの。

質問者3 - 瞑想はしますか?私は怒りの処理方法として、元気に飛び跳ねたりすることが効果的でない場合には瞑想をするので。

Y - それはいいわね!私は瞑想をしているのか、うまくできているのか分からないけれど、音楽を書いたり、文章を書いたりする。その行為は瞑想的だと感じているわ。最近読んだ本があって、その内容が驚愕的で、世の中の見方を変えてしまうくらいディープでやばいからあまり詳しくは話さないけど(笑)あの本のおかげで自分の怒りの正体が見えてきたと思う。私の怒りは「キーッ!!!」という激しいものではなく「ああ、そうなんだ」という客観的な視点だと気づいた。フェミニズムについての本なんだけど、この世の全ては夢であり、要するに仮想現実として見ることができるという内容なの。私たちが見ていることや理解していること、さらに言えば、今、私とあなたがこうやって英語で会話していこともそうなんだけど、全ては、私たちが作り上げた何百万もの同意の上に成り立っているということ。

A -(荘子の)道教のようにも聞こえますね。

Y - 重なる部分はあると思う。とにかく、この本のおかげで私は冷静な傍観者になれるようになった。怒りを感じた時には、自分を俯瞰して別人を見るように見て、怒りに対応できるようになった。自分のことを、まるで別の人を扱うように扱うこと。そして自分のことを、自分が大切だと思う人に対してするように、愛すること。これはすごく自分のためになった。

A - あともう1つくらいお時間あるでしょうか。

質問者4 - 今日は素敵な音楽とお話をありがとうございました。今後、Peggy GouやPark Hye Jinといった他の韓国人のDJと一緒に何かするというようなことはあると思いますか?

Y - 一緒に何かするとはどういうこと?

質問者4 - 究極的な韓国の曲を作るとか、何かかっこいいいこと。

Y - それをやる必要があるのかなあ?彼女たちはガンガンやっているし、私もガンガンやっているから、もう十分かと思うんだけど?(笑)もちろん彼女たちのことは応援しているわよ。でも、同じ韓国人だからといって何か一緒にやる必要性は感じないし、お互いをサポートするのには他にも色々な方法があると思うから。そのサポートの仕方は、音楽のコラボレーションや、公共に見える形である必要はないと思うの。それに、韓国のアンダーグラウンドシーンから出てくる音楽でかっこいいものはたくさんあるのよ。だからみんなにはそっちの方をもっとディグしてもらいたい。すごくかっこいいから!例としては、Salamandaという名のデュオがすごくクールな音楽を作っているからチェックしてみてね。

A - もうお時間のようです。イェジ、今日は本当にありがとう!

観客 -(拍手)パチパチパチパチ!!!ヒューヒュー!

Y - 今日は来てくれてありがとう!

観客 -(拍手)パチパチパチパチ!!!ヒューヒュー!

Y - ご希望の方はジンにイラストを描くのでお気軽に言ってくださいね!


Info

label: XL Recordings / Beat Records
artist: Yaeji
title: With a Hammer
release: 2023.04.07

CD 国内仕様盤
XL1291CDJP(解説・歌詞対訳付) ¥ 2,200 +tax
CD 輸入盤
XL1291CD ¥ 1,850 +tax
LP 限定盤
XL1291LPE(Hot Pink Vinyl/LTD) ¥ 4,540 +tax
LP 輸入盤
XL1291LP ¥ 4,540 +tax

BEATINK.COM:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=13222

TRACKLISTING
01.Submerge FM
02.For Granted
03.Fever
04.Passed Me By
05.With A Hammer
06.I'll Remember For Me, I'll Remember For You
07.Done (Let's Get It)
08.Ready Or Not (ft. K Wata)
09.Michin (ft. Enayet)
10.Away x5
11.Happy (ft. Nourished By Time)
12.1 Thing To Smash (ft. Loraine James)
13.Be Alone In This

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