今年3月、長く待たれたアルバム『Eternal Atake』をリリースしたLil Uzi Vert。アルバムはファンから大いに歓迎され全米アルバムチャートで初登場1位を記録したが、その僅か一週間後、同作のデラックスバージョンとして2016年のミックステープ『Lil Uzi Vert vs. The World』の続編にもあたる『Eternal Atake (Deluxe) - LUV vs. The World 2』を続けざまにリリースし話題を呼んだ。
現在は多くのラッパーがアルバムリリース直後にデラックスバージョンを出す手法を採用しているが、このトレンドにおけるLil Uzi Vertの功績について、彼の所属レーベルGeneration Nowの共同運営者であるDon Cannonが語っている。
Geniusによると、Don CannonはComplexによるインタビューの中で「Uziがデラックスのトレンドを始めたんだ。彼には先見の明があったよ」と発言。また彼と同じくGeneration Nowの幹部であるLakeshowは「新しいUziの、新しい感覚を届けたかったんだ。彼はあまりにも長くファンを待たせたけど、同時に少しでも昔のUziをファンに届けたかった。だから『Lil Uzi Vert vs. The World』のパート2ってことにしたんだよ」と、デラックスバージョンのリリースに込められた意図を説明している。
『LUV vs. The World 2』は2部構成となっており、後半には『Eternal Atake』の楽曲が収録されているが、前半にはChief Keefや21 Savage、Future、Young Thugといった豪華な客演陣を迎えた新曲が14曲も収められている。また別の新作として別個にリリース可能な曲数とクオリティだが、これを敢えて「デラックスバージョン」という形でリリースしたことにLil Uzi Vertの狙いがあったのだろう。
『Eternal Atake』のリリースが遅れていた頃、同作には複数のバージョンが存在するという旨の発言をプロデューサーのFinesseが行っていた。そのため多数の楽曲を追加したバージョンを即座にリリース出来たことには納得が行くが、現在ではこの手法を多くのラッパーが採用していることは興味深い。
ComplexによるDon Cannonのインタビューはこちらから読むことが出来る。