先日、Cardi BとMegan Thee Stallionによるコラボ曲”WAP“のリリックがCeeLo Greenによって批判されたことが大きな話題となった。性的な言葉を多分に含む楽曲が議論の対象となる中、先述の二人と同じくセックスポジティブなリリックを特徴とするCity Girlsの二人が、これらの批判について持論を語っている。
Complexによると、City GirlsのJTとYung MiamiはPower 105.1の人気ラジオ番組『The Breakfast Club』の最新エピソードに登場。男性が女性ラッパーの歌詞を批判することについて意見を求められ、JTは「男性は今、女性が支配力を持っていることを恐れているだけ。彼らはこれまで女性を曲に参加させることをコントロールしてきたけど、今は女性が彼ら抜きで、自分たちで手を組み始めているから」と述べ、「昔はチャートで1位になるためには男性と一緒にセクシーな曲を作らなきゃいけなかったけど、今は女性がそれを自分たちでやってる」と語った。
彼女は続けて「今は女性が支配してて、男性がそのビデオで踊ってる。男性はただ恐れてるだけだと思うよ。私は誰も撃ったりしないし、ただプッシーや自分自身のことについて話してるだけなのに」と、女性のラッパーのリリックへの批判には男性がかつての地位を脅かされることへの恐怖が隠れている、と現状を分析している。
この言葉を受けた「セックスや、女性が優位に立つことについて歌うフィメールラッパーを批判する人々にはどう答える?」という質問に対しては、Yung Miamiが「ただ“黙れ”って言うよ。それだけ。そんなものは気にしない。彼らは何十年もそういうことを話してきたのに、なんでそれが今問題になるの?」と返答。男性アーティストがセクシャルなトピックを扱うことには無批判な人々が、女性が同じことをやった場合のみ非難を浴びせるという状況の不均衡を指摘している。
City Girlsの二人が語るように、女性アーティストが過激なトピックを扱った際に必要以上の批判を受ける状況の根底には、男性側の女性蔑視の感情が理由の一つとして有るはずだ。Cardi BとMegan Thee Stallionの“WAP”が大ヒットを記録しCity Girlsのようなアーティストが支持を集めている反面、保守的な価値観をアップデートすることが出来ない男性たちの存在が浮き彫りになったとも言えるだろう。
City Girlsが登場した『The Breakfast Club』の全編はこちらから観ることが出来る。