先日のジョージ・フロイドさんが警察によって窒息死させられた事件に端を発する、人種差別への大規模な抗議活動。中には暴動と呼べるような物に発展した場所もあり警察の取締りも強化される中、Tyler, The CreatorやA$AP Rocky、Drakeなど様々なアーティストが行動を起こしている。
Complexによると、Tyler, The Creatorは抗議活動の最中何者かによって自身のブランドGOLFのショップを荒らされてしまうこととなった。しかしTyler自身もデモに参加しており、ブランドのInstagramアカウントで「店は大丈夫です。でも、もしそうではなかったとしてもガラスや壁のスプレーを直すより、もっと先に直されることがあるはずだと理解しています」とデモや抗議活動への支持を表明。また同時にブラックパンサー党のメンバーの画像をアップしている。
Tyler, the Creator & Jasper joining the protests in LA. pic.twitter.com/fuSD8Uw2vd
— sim (@nugmob) June 1, 2020
さらにA$AP Rockyも抗議活動への参加を表明し、Twitterにて「プレスやカメラやInstagram無しに、俺たちはストリートで抗議を行う。(中略)まるで世界中が同じ痛みを共有しているみたいだ。俺は自分の行動や考えの全てを投稿したわけじゃないけど、俺たちは沈黙とは程遠い」と、SNSなどで声を上げたわけではないが決して沈黙しているのではなく、彼自身の理念に従って抗議を行っているとした。
WE PROTESTED N DEEZ STREETS, NO PRESS ,NO CAMERAS ,NO INSTAGRAM .NOT 4 NO BRAGGIN RIGHTS OR PHOTO OPPS, SHIT WAS JUST GENUINE. 4 ONCE ITS LIKE DA WHOLE ?SHARED THE SAME PAIN, I DONT POST MY EVERY MOVE, NOT MY THING BUT WE FAR FROM SILENT N ITS STILL FUK12!
— LORD FLACKO JODYE II (@asvpxrocky) June 1, 2020
SNSなどの目に見える形で抗議を行っていない者に対するバッシングも徐々に広がりつつあるのが現状だが、A$AP Rockyの言葉はソーシャルメディアで見える部分が全てではないという意思表示のようにも受け取ることが出来る。
一方で彼のコレクティブAWGEのアカウントにはデモの最中のA$AP Rocky本人の写真がポストされている。
Drakeはデモの最中に逮捕された人々の釈放に向けて、投獄された人々の保釈を行う団体「National Bail Out」に10万ドル(約1000万円)の寄付を行ったことが報じられている。
これはトロントの詩人Mustafah The Poetが自身のInstagramストーリーに400ドルの寄付を行った画像をポストし、DrakeとThe Weekndをタグ付して「俺の寄付金額に0 を3つ足して寄付してくれ」と求めたことに端を発する。The Weekndも総額50万ドルの寄付を行ったことが明らかになっており、「Black Lives Matter Global Network」に20万ドル、人種差別への抗議運動を行なってきたNFL選手コリン・キャパニックのキャンペーン「Know Your Rights」に20万ドル、先述の「National Bail Out」に10万ドルを寄付している。
アーティストが様々な形で抗議活動への支援や参加を行っているここ数日。ここ日本にいる音楽ファンの我々にとっても他人事ではない人種差別という問題に、自分なりに立ち向かっていく方法を考える必要があるはずだ。