新型コロナウイルスことCOVID-19の感染拡大防止のため自宅待機が世界規模で行われているここ最近。一方で自宅待機がドメスティックバイオレンスの被害者にとって加害者から離れられない状況を招き被害を大きくする懸念が指摘されている。そんな中、Rihannaがカリフォルニア州のDV被害者への支援を行うことを発表した。
Complexによると、Rihannaが運営するClara Lionel財団がTwitter社のCEOであるジャック・ドーシーと手を組みロサンゼルス市長基金への共同助成を行うことを発表。Rihanna側とTwitter側がそれぞれ210万ドル(約2億2700万円)の寄付を行い、DV被害者とその家族のための10週間分の生活費を賄うために用いられる。合計420万ドルの寄付金は7日ごとにおよそ90人のDV被害者に住居と食事を提供し、10週の間で毎週90人ずつの被害者がこの支援を受けることが可能だという。また、申請を行った被害者とその家族はカウンセリングも受けること出来るとのこと。
We're joining forces with Twitter/Square CEO @Jack today by co-funding $4.2 million grant to the @MayorsFundLA to address the current crisis for domestic violence victims in Los Angeles as a result of the COVID-19 Safer at Home Order. #startsmall #CLF pic.twitter.com/JKoKb60N3n
— Clara Lionel Fdn (@ClaraLionelFdn) April 9, 2020
先述のComplexの記事に掲載された声明には「ロサンゼルス住宅局は外出禁止令が発令されて以来、週に90人がLAのDVシェルター(DVなどの被害者を加害者から隔離し保護する施設)から出ることを余儀なくされていると判断しました。(中略)アメリカでは毎年100万人以上がDVを経験していると推定され、2010年以降はDVに関係した殺人事件が増加傾向にあります。LAでは殺人事件全般の数が減少する一方、殺害される女性の数は着実に増加しています。CLFとドーシーはDVが世界的な問題であるとして、これは大規模な取り組みの始まりに過ぎないと考えています」と綴られており、今後もDV被害者への支援を積極的に行っていく意志が明らかにされている。
先日はJay-Zと共に新型コロナウイルス被害の救援のため200万ドルの寄付を行っていたRihanna。そこから短い時間の中でDV被害者への支援を行うというきめ細やかな対応には感嘆せざるを得ない。
アメリカだけでなく日本を含めた全世界で、自宅待機に伴うDV被害の悪化が叫ばれている。Rihannaの行動をきっかけに全ての人がこの現実について考え行動することが必要なはずだ。