先日のJuice WRLDの死によって、再び浮き彫りとなった音楽シーンにおける薬物の問題。もはや、アーティスト側のみならずリスナー側にとっても他人事ではなくなってきているが、今回衝撃の調査結果が発表された。なんとイギリスにて開催された音楽フェスの参加者のうち50%以上の人々が何らかの薬物を摂取しており、さらにその半数以上が通常よりも多くの量と種類を服用しているというのだ。
Dazedによると、上記の結果を受け、イギリスではフェスの現場により多くの薬物検査をする場所を設けるべきだという声が高まっているという。また、同調査結果はイギリスにおけるフェスやクラブイベント、その他の音楽イベントでの薬物による死亡事故が増加傾向にあることとも繋がっているとみられており、2019年はさらなる件数の増加が懸念されている。
以前よりフェスなどで薬物検査を率先して行い、今回の調査にも関わっている非営利団体The Loopの会長Fiona MeashamはThe Gurdianの取材に対し、現場での検査が薬物による死亡事故を無くす1番有効な手段だと語る。彼女は「私は薬物を検査することが普通になれば、より多くの命を救うことが出来ると信じています」とフェスやクラブにおいて、ドラッグを検査することが普通になるべきだと主張。また、警察や麻薬犬などの導入というような厳しいものは抑止力としては効果的ではないとも彼女は述べており、「人々は彼ら(警察や麻薬犬)が見つけられないような場所にドラッグを隠すか、フェスの現場にいる売人から薬物を購入する。そして我々の調査では、そのような売人は彼らに混ぜ物またはその他の危険な物質を売っている可能性は2倍にのぼる」とフェスで薬物を購入するのは非常に危険だと警鐘を鳴らした。
しかし、実際にはイギリスにて行われたフェスのうち、たった2%しか薬物検査の施設を提供していないのが現状とのこと。
今や、音楽シーンと薬物は切っても切り離せない関係になってしまっているが、ここまで蔓延しているというのは衝撃である。冒頭でも述べたがアーティストのみならず、リスナー側も薬物との関係を見つめ直すタイミングが来ているのかもしれない。