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アトランタの教会の牧師がKanyeが依然としてトランプ政権を支持しているため彼からの寄付金をカレッジに寄付することを明かす

先日、ついに最新作『Jesus Is King』のリリース日を自身のTwitterで発表したKanye West。彼の久々のリリースに期待が高まるばかりだが、そんな中、アトランタの教会の牧師がKanyeからの寄付金を近隣のカレッジに寄付することを明らかにした。

今年に入ってKanyeは『Sunday Service』と題したイベントを定期的に開催してきた。スタジオや野外、Coachelaなど様々な場所で行われてきたこのイベントだが、イベント自体がKanyeによるキリスト教の解釈を独自に表現するものであるため、度々実際の教会にて行われることもあった。そして今回、9月に彼が『Sunday Service』を開催したアトランタの教会の牧師Jamal Harrison BryantがKanyeからの寄付金を教会近くのカレッジMorris Brown Collegeに寄付すると明かしている。
その理由としては、Kanyeが依然としてトランプ大統領の政策を支持しているためであるとのこと。

以前より、Kanyeのトランプ支持は度々物議を醸してきたが、先日ソルトレークシティで行われた「Sunday Service」にて改めて彼は現政権と共和党支持の姿勢を示していた。


Kanyeは集まった人々に向けて「エイブラハム・リンカーンはホイッグ党だった。ホイッグ党は共和党であり、奴隷を解放してくれた」と語り、続けて「俺は自分の肌の色だけに基づいて、何かを決めることはない。それは、奴隷制の1つの形であり、精神的な奴隷制だ。俺は白人用の飲み水を飲まないし、俺は彼らとは遊ばない。これら全てが思考を制御している、メディアも含め、あらゆるものが思考を制御しているんだ。キリストがどこにいようが、俺の心を掴んでくれるってことに俺は気づいたんだ。キリストの愛は俺の心を取り戻してくれたんだ」とキリストへの愛を述べた。

これを受け、先述した教会の牧師のBryantは10月10日、Roland Martin Unfilteredにて「実際、ドナルド・トランプはUnited Negro College Fundに資金を提供すると約束しておきながら、一銭も与えなかった。そして未だに、Kanyeはトランプ大統領を支持すると言ったんだ」とトランプ大統領が黒人のためのカレッジファンドに寄付をしてくれなかったことに怒りを示し、さらに「私はKanye Westの声明に賛成することは出来ない。West氏は我々の教会に多額の寄付をしてくれた。しかし、私は曖昧にしたくはない。彼が我々の教会にしてくれた寄付は、Morris Brown Collegeに寄付するつもりです」とKanyeの姿勢に反対するとともに、彼からの寄付金を教会近くのカレッジに寄付すると語ったのだ。

そして先週の日曜日、Bryantは公式にKanyeからの寄付金を受け取らないことを発表した。それとともに、彼はKanyeからの寄付を2種類の奨学金に分けることを明らかにした。1つ目はKanyeの母親である故Donda Westを称えるもの。実は、Donda Westは昔、Morris Brown Collegeの教員を務めていたため、このような形で彼女の功績を称えようというわけだ。そして、2つ目の奨学金は教会の元司教であるEddie Longの妻Vanessa Longを称えるものになるとのこと。

Bryantが寄付を決めたMorris Brown Collegeは1881年に設立され、ジョージア州においてアフリカ系アメリカ人の人々による資金提供で成り立っている唯一の学校なのだが、2002年に認定を失ってしまい、全校生徒は12人という現状になってしまっていた。今回の寄付金の総額は明かされていないが、Morris Brown Collegeにとって大きな助けになるのは間違いないだろう。現在、暫定で校長を務めるKevin Jamesは「普通認定を取り消されてしまったら、学校を閉じなければならない。しかし、何らかの理由でMorris Brown Collegeは17年間生き残ってきた。我々は1837年以来、歴史上初の黒人のカレッジだ。(今回の寄付で)実際に復活し、再び認定をもらえる」と感謝の意を示している。

今回、BryantはKanyeからの寄付金を断ったわけだが、おそらく他にも彼が支援している教会はあるだろう。それらの教会はどのような対応を取るだろうか。

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