デビューした当時は過激なリリックで知られ、その内容が社会問題にもなったTyler, The Creator。その初期の楽曲のリリックを巡って、またもやトラブルが起こってしまったようだ。
XXLによると今週火曜日、南アラバマ大学に通うJack Aaron Christensenという学生がTyler, The Creatorの1stアルバム『Goblin』収録曲“Radicals”のフックである「Kill people, burn shit, fuck school」というリリックを大学の図書館の大きなフリップに書いたところ、それが問題となり裁判にまで発展してしまった。
上述の事件は今年の9月11日頃に起こったもので、2001年の911テロの追悼が行われている中で問題のリリックを書いたという点が検察により追求されている。アメリカでは学校での無差別銃撃事件が頻発しているという現状もあるため、Tylerのリリックを校内に書くという行為がテロと関係するものだと見られてしまったようだ。Christensen本人はTylerのリリックを校内に書いた理由を明らかにしていない。南アラバマ大学では直近でSNSにテロの予告が書き込まれるという事件も起こっていたため、学校側も警戒せざるを得なかったのだろう。
“Radicals”の冒頭にはTylerによる「この曲はフィクションだ。俺を責めるな」という声が入っているため、同曲もテロや暴力を呼びかけるものではない。学校や普段の生活にフラストレーションを抱える若者にとって共感しやすいリリックであることは確かだが、あくまで冷静に作品として楽しむことが重要だと言える。