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レコードの売り上げが1986年以来初めてCDの売り上げを超える可能性が浮上

Vinyl

音楽を聴く媒体は時代によって変化してゆくもの。LPからカセットテープ、MD、CDなど様々なフォーマットに続いてストリーミングサービスが主流となった昨今だが、やはりレコードは根強い人気を誇っているようだ。

Complexによると、今年のCDの売り上げがレコードの売り上げの3倍にも及ぶ勢いで急落していることが全米レコード協会によって発表された。さらに2月には今年のフィジカルでの音楽のリリースの3分の1以上をレコードが占めていることが報告されている。

先週木曜日に公開された全米レコード協会の調査によると2019年上半期のレコードの売り上げは2億2410万ドル(約240億円)にのぼり、上半期のCDの売り上げ(2億4790万ドル)にかなり接近している。その上、CDの売り上げは昨年の記録とほぼ変わらないのに対してレコードの売り上げは昨年下半期と比べ12.9%上昇したとのこと。この傾向が続けば今年はレコードの売り上げがCDの売り上げを上回る可能性もあるようで、仮にそれが実現すれば1986年以来初めての快挙となる。

レコードの売り上げがここまで上昇している理由の一つには過去に高い人気を誇ったロックバンドたちがレコードのボックスセットを立て続けにリリースしていることがあり、The Beatlesが2018年に30万枚以上のレコードを売り上げ、またPink Floyd、David Bowie、Fleetwood Mac、Led Zeppelin、Jimi Hendrix、Queenなども10万枚以上の売り上げを記録したとの報告がRolling Stoneによってなされている。

しかし、今回発表された2019年上半期のレコードの売り上げ記録は全米のストリーミングサービスの収益の僅か4%に過ぎない数字であり、アメリカにおけるストリーミングサービスの普及率がよく分かる結果となった。

2010年代も終わりに差し掛かった今でも人気の高いレコード。今後も愛好家たちによって長く聴かれ続けてゆくのだろう。

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