『レポマン』、『シド・アンド・ナンシー』で知られる映画監督アレックス・コックスの作品を一挙上映する『アレックス・コックス映画祭』が、9/14(土)から9/27(金)まで東京・新宿K’s cinemaで開催される。
今回上映されるのは、実に32年ぶりにスクリーンによみがえるアレックス・コックスの才気を印象づけたデビュー作『レポマン』(1984)やセックス・ピストルズのメンバーで、ドラッグ中毒のため、21歳で他界した、シド・ヴィシャスと恋人ナンシー・スパンゲンの破滅的ラブストーリーを描く『シド・アンド・ナンシー』(1986)。ジョー・ストラマーなどが出演、マカロニ・ウエスタンへのオマージュを捧げた『ストレート・トゥ・ヘル』(1987)、アレックスがメキシコを舞台に初めて全篇スペイン語で撮り、新境地を切り開いてみせた『エル・パトレイロ』(1991)など計8本。
常に商業映画からは一線を画し、パンク精神に貫かれたアレックス・コックスの作品群を堪能する貴重な機会となる。開催にあたり映画批評家の柳下毅一郎からのコメントも到着している。
パンクとはアティチュードであり、決して誰にも妥協しないことだ。
アレックス・コックスが「パンク監督」と呼ばれたのはパンク音楽を聞くからでも、セックス・ピストルズについての映画を作ったからでもない。彼がつねに権威に抗い、虐げられる者の側に立ち、決して妥協せず、おかげで流れ流れることになっても変わらず意気軒昂として戦いつづけるからである。イギリス、アメリカ、ニカラグア、メキシコ、日本……どこへ行こうとコックスは変わらず戦いつづける。これは三十年間の闘争の記録だ。一度パンクになったら、人は死ぬまでパンクでありつづけるのだ。
柳下毅一郎(映画批評家/特殊翻訳家)
Info
配給:アダンソニア 宣伝:岩井秀世 デザイン:渡辺純
新宿K’s cinemaにて9月14日(土)~27日(金)開催!