2017年よりstillichimiyaのYoung-Gの主導の元で、タイのヒップホップアーティストJuuが制作していた初のフルアルバム『ニュー・ルークトゥン』が7月27日にEM Recordsからリリースされることになった。
スケーター、元暴走族、音楽プロューサーと様々な経歴を持ち合わせるJuuは、レゲエ・バンド4E RASTAFARIの一員としてタイの地下シーンで活動。現在はイサーン地方の都市コンケーンに移住し、スタジオを運営。自然に囲まれた環境でイサーンの若者と共に曲を制作し、最先端のトラップからダブ、そしてタイの伝統音楽を取り入れ、バンコクのヒップホップ勢と一線を画す独特の世界観を築き上げている。またJUUが見出した18歳の天才女性ラッパーG. Jeeもクルーとして共に活動。数少ない本格派タイ人女性ラッパーとして存在感を示している。
そ本作『ニュー・ルークトゥン』は、stillichimiyaやOMKのYoung-Gがリードで共同制作を始め、およそ2年がかりで完成したJuu初のフル・アルバムとなる作品だ。大半のトラックがYoung-Gの手になるもので、このサウンドがまたOMKのアティテュードを反映している。さらにタイトルの『ニュー・ルークトゥン』が示す通り、本作は死滅しかけていたタイの歌謡ジャンル、ルークトゥンを最新のヒップホップを取り入れ発展させたもの。このルークトゥンという音楽は、ヒップホップ同様に過去のクラシックを何度もサンプリングし、リリックを重要とする音楽でもある。またルークトゥンとヒップホップに共通するマナーを完全に矛盾なく消化しきったのが本作の特徴だ。
また収録曲の多くは彼の弟子のG. Jee(G.ジェー)によるタイ日英語を交ぜたツイン・ヴォーカルで歌われる。アルバムは鎮座DOPENESSとMMM(スティルイチミヤ)をフィーチャーした"深夜0時、僕は2回火を付ける"で始まり、スリン・パークシリがプロデュースしたカワオ・シアントーンのガンジャ・チューン名曲「Bong Ganja」をサンプリングしてアーバン・メローに仕立てた"ラ・エイ・ラ"やstillichimiyaが勢揃いしパス・ザ・マイクで盛り上げる楽曲などを収録し、怒涛の40分間となっている。
最新のヒップホップと最新のルークトゥンを掛け合わせた、タイヒップホップ界最高の”マスター・ポエット”としてリスペクトされるJuuを体感できる作品をぜひチェックしてみてほしい。
info
アーティスト名:Juu & G. Jee(ジュウ&G・ジェー)
アルバム題名:New Luk Thung
フォーマット:CD/12″ LP/Digital
制作発売元:エム・レコード (EM Records) http://emrecords.net/
カタログ番号:EM1186CD/LP/DL
仕様
CD版:通常ジュエルケース/20ページブック封入/日本語・英語訳詞/解説掲載。
LP版:Dubplates & Masteringでカッティングしたクオリティー・スタンパー使用/日本語・英語訳詞/解説掲載のインサート封入。
Digital版:BandcampとSportifyで配信。
アルバム解説:Soi48
発売日
7月27日(スイカの日)
全フォーマット一斉同時発売予定(※LP版が遅れる可能性がございます)