今やヒップホップのメインストリームとなり、世界中のチャートを席巻しているトラップミュージック。アトランタで生まれたこのジャンルは若い世代のアーティストが多いが、なんと72歳にしてトラップを作っているプロデューサーが存在するようだ。
昨日、シカゴのラッパーAdd2がTwitterに一本の動画を投稿した。
Bruh!! Today I met a 72yr old producer who makes TRAP MUSIC!! He said the doctor told him to stay in the house but instead of wasting away he used the time to teach himself how to produce beats. 👏🏾👏🏾👏🏾👏🏾 I'M SO INSPIRED!!! pic.twitter.com/10XIuH8vDe
— Add-2 (@ADD2theMC) 2019年3月5日
一人の男性にAdd2が「自己紹介をしてくれ。何をやっているんだ？」と尋ねると、男性は「Arthur Duboisだ。ビートを作ってる」と回答。さらにAdd2が「今、おいくつですか？」と聞くと、Duboisは「72歳だ」と答えている。72歳のビートメイカーというだけでも驚きだが、Add2が「彼が作ったビートを流すぜ。ヤバいからな」と言ってプレイしたビートはなんとハードなトラップ。不穏なピアノとフルートのサウンド、そして暴れまわるハイハットはまさに現在トレンドとなっているスタイルそのものだ。
Add2はDuboisが作ったトラックをもう一つアップロードしている。こちらは先ほどのビートよりもBPMは遅めで、浮遊感のある煙たいビートとなっている。
Another one pic.twitter.com/thc6Hy04Xx
— Add-2 (@ADD2theMC) 2019年3月5日
Duboisのプロデューサー歴は6年で、医師に外出を禁止され暇を持て余している際にビートメイクを始めたそう。使っているDAWはPro ToolsとMixcraftで、こちらも中々の渋さである。ちなみに彼はまだプロデューサー名を決めていないというが、近いうちにそれも決定するとのこと。
Add2の動画は5000件近くリツイートされ、多くのヒップホップヘッズが72歳のプロデューサーに感動した様子を見せている。中にはJay-ZやT.I.のような大御所にDuboisの存在を教えたユーザーもいるようで、彼がフックアップされる日もそう遠くないのかもしれない。
何事も始めるのに遅いということはないと実感させられるようなニュースであった。