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Tory Lanezが「音楽は歌詞よりもメロディが重要」だと語る

Joyner Lucasとのオールドスクールなビーフが話題を呼んだトロントのラッパーTory Lanezが、自身のレコーディングの過程についてインタビューで語っている。

Hard Knoxk TVのインタビューにおいて、Tory Lanezは「歌詞なんて本当は重要じゃないんだ。それはただのフィーリングだから」と発言。Kanye WestとLil Pumpによる“I Love It”を例にとり「誰も歌詞なんて気にしてないんだよ。今若い女の子がみんな“You’re such a fucking ho”って歌ってるだろ。彼らは自分で言ってる意味も分かっていない。メロディーが、音楽的に正しいように感じさせているんだ」と、いくら歌詞が酷くてもメロディーが良ければ構わない、という持論を展開している。ラッパーとしてはかなり尖った発言のようにも思えるが、メロディのあるラップが主流となった現在は単純なラップスキルよりもメロディーの方が重視される傾向があるのも確かだ。

また、同じインタビューの中で彼は「最初にビートを聴いた際に“適当なことの寄せ集め”を歌って曲を作る」と、リリックを書く際の手法を明かしている。「俺は、自分が絶対にしないような、考えてもいないような奇妙なことをしたいんだ。だから、いつも変なことを言う。変な風に聞こえるかもしれないけど、これでドープな曲とメロディが出来上がるんだよ」と語る彼は、ビートを聴いてその上に意味のない言葉を即興で当てはめてフロウを完成させ、あとから歌詞を作っていくという方法を採用しているようだ。ちなみに、Joyner Lucasとのビーフの際に作った“Litty Again (Freestyle)”を作ることで彼は更にリリカルなフロウを見つけることに成功した、とも語っている。

もともとメロディアスなラップで知られていたTory Lanezだけに「歌詞よりもメロディの方が重要」という主張も頷けるが、彼は同時に高度なラップスキルも持ち合わせているところが興味深い点だ。今後もリリックの内容よりもメロディを重視するスタイルのラッパーが増えていくのだろうか?

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