Lil Uzi Vertの『Eternal Atake』と”New Patek”のアートワークカバーが、カルト宗教団体「ヘヴンズゲート」の著作権を侵害していると「ヘヴンズゲート」の残党メンバーが訴え、本格的に訴訟を起こすとのこと。
Lil Uzi Vertが先月公開した『Eternal Atake』のアートワーク。UFOを信仰し90年代に集団自殺を行なったことで消滅したアメリカのカルト宗教団体「ヘヴンズゲート」のロゴをパロディしたものであり、「ヘヴンズゲート」からの抗議があるのではないかと心配の声もファンから挙がっていた。
lil uzi is about to drop a new project called “ATAKE ETERNAL” which the album art mirrors a popular cult that committed mass suicide “HEAVENS GATE”?♀️?♂️⚰⚰ pic.twitter.com/j2FrPu5ic2
— ChildOfHue’? (@MxnnyAde) 2018年8月1日
アートワーク公開直後、「ヘヴンズゲート」の残党が抗議のメールをGeniusに送った。「これはパロディの域ではなく、明確な著作権侵害である」と、著作権侵害を訴え、弁護士に相談しているという内容のものだったが、Lil Uzi Vertは応じず。
そしてその後公開されたLil Uzi Vertの”New Patek”のアートワークも、ヘヴンズゲートのロゴの鍵穴マークのパロディ。報道によると、「ヘヴンズゲート」の残党メンバーは訴訟を起こす気でいるということが明らかになった。
ニュースサイト『Page Six』に「ヘブンズゲート」のメンバーから届いたメールによると、「このままLil Uzi Vertから返答がなければ提訴する」とのこと。「この明らかな商標と著作権の侵害とロゴマークを使用されたことに対して、我々の弁護士は現在動いてる」と、今回のアートワークも著作権侵害であると捉えているようだ。
「ロゴマークを使用されるとフェアユース(公正利用)を主張されることがあるが、そのためには使用したロゴと、団体の持つ精神や意図を結びつけてはいけない。同じようなロゴを使用した場合もとの著作物の意味合いを含めず、侵害にならないようにアーティストは気をつけなければならない」と、似たようなロゴーマークを使用しても公正な利用になる場合はあるが、それは著作権者団体の持つメッセージ性などを含んでない場合のみであると主張している。
「今回の件がどのように解決するかはまだ分からない。弁護士に任せている」と、メールには書かれていたそうだ。
これについてLil Uzi Vertは未だに何も公言していない。すでに消滅しているカルト宗教団体から訴訟を起こされた場合、どのような展開になるのか気になるところである。