7/27に発売される『ユリイカ』2017年8月号で、cero特集号が刊行される。
8/11の『cero Presents“Traffic”』の開催を目前に控え、その音楽的構造から描かれる情景まで、ポップミュージックの最先端で新展開を見せつづけるceroの魅力に迫る特集となっている。
気になる内容はcero(髙城晶平・荒内佑・橋本翼)の3人へのロングインタビューをはじめとして、MOODMANとの座談会、MODERN STEPS TOUR以降の現サポートメンバー5人による座談会も収録。さらに、ceroの結成当初から写真を撮りつづけてきた写真家・鈴木竜一朗による撮り下ろしの表紙にくわえ、これまでの歩みを総覧するかのような写真の数々を口絵として掲載。
ほかにも、鈴木慶一をはじめとして、元メンバーの柳智之、元サポートメンバーのあだち麗三郎、ジャケット等のデザインを務める惣田紗希や、ライヴのVJやMVの監督も務めるVIDEOTAPEMUSICなど、ceroと縁の深いアーティスト/作家によるエッセイにくわえ、本秀康、西村ツチカによる書き下ろしマンガも収録する。
そのほか冨田ラボ(冨田恵一)、坪口昌恭、輪島裕介、原雅明、松永良平、大石始、森元斎、柳樂光隆、七尾旅人、前野健太、黒田卓也、坂口恭平、飴屋法水などミュージシャンを含む多彩な豪華執筆陣による充実した論考も。
エキゾチカ、クラブミュージック、ラップ、現代ジャズ、歌詞とそこで描かれるもの……さまざまな角度からceroの音楽を読み解く充実の一冊となっている。
Info
『ユリイカ』2017年8月号(青土社)
「特集*cero──“WORLD RECORD”“My Lost City”“Obscure Ride”…」
発売日:7月27日
菊判変形、256ページ 定価:本体1,500円+税 ISBN:978-4-7917-0334-0
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=306
<特集内容>
■インタビュー
ceroという共同体
cero(髙城晶平・荒内 佑・橋本 翼) 聞き手=磯部 涼
■Traffic──音は路地で交差し、立ち止まる
ceroよ、バンドの還暦は一〇歳だ
鈴木慶一
思い出した一日
柳智之
街の灯を想う時
惣田紗希
ぼくがceroにもたらした最大の功績
あだち麗三郎
私の街の報せ──「街の報せ」Music Video制作日誌
VIDEOTAPEMUSIC
少しずつ体は死んでいく──東京から遠く離れて
森元斎
集い、つながり、ひろがったceroの東京音楽地図
松永良平
■図版構成
cero chronicle
写真=鈴木竜一朗
cero chronicle座談会
cero(髙城晶平・荒内 佑・橋本 翼) 鈴木竜一朗
■Exotica──いくつかの幻想、都市の成り立ち
「別の世界」を漂う者たち
こだま
七年目の手紙
七尾旅人
2羽
西村ツチカ
今年の夏は
前野健太
街の音楽──ceroが描いてきた「東京」
大石始
日本ポップの自意識とエキゾティシズムの行方
輪島裕介
渋谷系から井の頭線で少し離れて──ceroと武蔵野シティの音楽
矢野利裕
■音楽とともにある喜びに
よきせぬことが起こる夜──クラブミュージックとの交差点
MOODMAN cero(髙城晶平・荒内 佑・橋本 翼) 司会=磯部涼
cero Stay Raw
黒田卓也
This Must Be The Place
坂口恭平
Elephant Ghost
本秀康
ロープウェー
飴屋法水
■“obscure”の構造──クラブ/ジャズ/ラップ…
共同体の生み出すグルーヴとその揺らぎのリアリティ
原雅明
折衷的な、余りに折衷的な──ceroという名のフロウ
吉田雅史
『Obscure Ride』のその先へ──更新されるビートとポップミュージック
柳樂光隆
現代ジャズとceroの邂逅──スリルと快楽の構造
冨田ラボ(冨田恵一)
ceroのハーモニー構造とポリリズム
坪口昌恭
■“MODERN STEPS” turn on
それぞれの音の集まるところ──ceroサポートメンバー座談会
光永 渉 厚海義朗 古川 麦 小田朋美 角銅真実 司会=松永良平
■とてつもなく巨大なレコードのうえで……
世界の終わりのあとの世界──ceroの詩を読む
福嶋伸洋
音楽の魔術的リアリズム──ceroと文学をめぐって
阿部幸大
インターネットと二〇一〇年代東京の「ポップ」
日高良祐
ジャンルの樹海
髙橋聡太
■ディスコグラフィ
Discographic Ride with cero 松永良平