フランスの写真家で映画監督のアントワン・ダガタの個展『Corpus』が東京・恵比寿のMEMで開催される。
ダガタは1961年にフランスのマルセイユで生まれ、83年にフランスを離れ、10年間ヨーロッパ、中米、アメリカなど世界各地を放浪。
1990年にニューヨークのICP(国際写真センター)でラリー・クラークやナン・ゴールディンから写真を学ぶ。さらにマグナムのニューヨークオフィスにて久保田博二らのアシスタントとして働き、93年にフランスに帰国する。
帰国後は生活のために写真から離れるが、その後活動を再開し、取材のほか、写真展の開催や多数写真集を出版している。2001年に2冊目の写真集『Hometown』を出版し、フランスで最も権威のある写真賞のニエプス賞を獲得した。
2004年には最初の映像作品『El Cielo del Muerto』を制作し、この時の体験が東京で撮影した長編作品『Aka Ana』(2006)へと繋がっていく。同年、『Insomnia』(不眠症)で第20回東川賞・海外作家賞を受賞。2004年マグナムに参加。2008年より正会員。
2005年以降は出版と併せて展覧会も開催し、2012年デン・ハーグ写真美術館(オランダ)、2013年ル・バル(パリ)、MuCEM(マルセイユ)、Forma(ミラノ)などで発表している。2013年アルル国際写真祭で『Anticorps』が写真集賞受賞、日本語版「抗体」(AKAAKA)も出版される。
今回の展覧会のタイトル『Corpus』は、ある情報(とくに言語資料)が集積された総体の情報を差す。
本展覧会では、ダガタが監督した三作目の映画『ATLAS (アトラス)』の上映を中心に関連の写真作品と、作家のいままでの自画像を集めた100点の小さいプリントによるインスタレーションで会場を構成する。
Info
アントワン・ダガタ展 『Corpus』
会期:2017年7月15日(土) - 8月13日(日)
会場:MEM
住所:150-0013東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 3F
定休日:月曜休廊 [月曜祝日の場合は営業し、翌日休廊]