日本のヒップホップシーンの創世記から活動を続け、現在も常に新しいスタイルを掲示しつづけるラッパーのECDは、進行性がんの闘病を続けている。ECDと、いつか来る家族最後の日を、写真に収め続ける写真家で妻の植本一子、そしていつも通りに過ごそうと明るく生きる2人の娘の日常を写し取ったドキュメンタリーがYoutubeで公開された。
ドキュメンタリーには、ECDが闘病中も、音楽に向き合う姿や区切られた時間の中で、家族に何ができるかを模索する姿が映し出されている。さらに妻であり写真家の植本一子は、変わらず音楽に向き合おうとするECDに複雑な思いを抱えながらも寄り添いつつ、「家族最後の日」を一冊の本にするため写真に収め続ける。
そして次々とドネーションに向けてアクションを起こし始めるかつて一緒に音楽で通じ合った仲間たちなど周囲のサポートも受け、2017年もECD一家は闘病を続けている。
この映像はメディアレーベルluteのYoutubeチャンネルにアップ、スペースシャワーTVのアーカイブサイトDAXとluteのコラボレーション作品の第一弾となる。ディレクションを担当したのはECDのMVを手掛けてきた佐々木堅人だ。
ECD Profile
1960年生まれ。87 年にラッパーとして活動開始。96年には伝説のヒップホップ・イベント「さんピンCAMP」のプロデュースを経て、03年からは自身のレーベルFINAL JUNKYから作品を発表している。 執筆活動も行なっており、著書には「失点イン・ザ・パーク」「ECDIARY」「いるべき場所」などがある。
植本一子 Profile
1984年広島県生まれ。2003年にキヤノン写真新世紀で荒木経惟氏より優秀賞を受賞。写真家としてのキャリアをスタートさせる。広告、雑誌、CDジャケット、PV等幅広く活躍中。2013年より下北沢に自然光を使った写真館「天然スタジオ」を立ち上げ、一般家庭の記念撮影をライフワークとしている。著書に「働けECD~わたしの育児混沌記~」(ミュージック・マガジン)「かなわない」(タバブックス)がある。 2017年2月1日に新刊「家族最後の日」(太田出版)を発売。2月1日から渋谷の Nidigalleryにて個展「家族最後の日の写真」を開催。
Info
Nidi gallery企画展 植本一子写真展「家族最後の日の写真」 写真家で文筆業でも多くの支持を集める植本一子の最新刊『家族最後の日』(太田出 版)の出版を記念した写真展「家族最後の日の写真」が開催されます。企画展では本作品に収録された写真作品の展示、並びに『家族最後の日』の同時発売が行われます。 開催期間:2017年2月1日(水)~2月7日(火)13:00-20:00
開催場所:Nidi gallery ( http://nidigallery.com/schedule/23991 )