レコードのサービス、販売等を行うイギリスのThe Vinyl Factoryがジャマイカのレコード産業を追ったショートドキュメンタリーを公開した。「ジャマイカで生まれたものはラスタ、ガンジャ、レゲエミュージック」という台詞から始まる同ムービーは今では失われたジャマイカのレコード産業の歴史の痕跡を辿ったものだ。
イギリスのジャーナリストVivien Goldmanが監修し、ジャマイカのレコード店や重要人物たちのインタビューを収録。
ムービーにはレゲエアーティストのEarl"Chinna"Smithや現地のDJ、ミュージシャンなどが出演し、いかにしてジャマイカのレコード産業が独自の成長を遂げたのか語られる。また、ジャマイカにあるスタジオや製作に使われていた機材、レコードなどの描写から独特なレコードカルチャーの空気感が伝わってくる。
『Jamaica Music Museum』のキュレーターHerbie Millerは「ジャマイカには多くのスタジオやプレス工場もあり、無名なプロデューサーや有名なプロデューサーがいる。それらがジャマイカのスピリットをレコードのグルーブに落とし込めた」と説明し、ジャマイカのレコード産業を「この国の最も大きな名刺だ」と語る。
ジャマイカはかつてスタジオを併設したレコード工場を持っていたが、ここ数年は新しいメディアにおされレコードの生産はストップしていた。しかしFNMNLでもお伝えしたように、Bob Marleyが創設したスタジオ、レーベル、レコード工場のTuff Gongが復活し、レコードビジネスの世界にジャマイカが復帰する。