by Yuki Kobayashi
1997年、オランダで生まれたJamel Van de Pasは、昨年の6月、はじめてのカメラ、CanonのEOS 700Dを手にした。
そのとき若干17歳。それからたった数ヶ月で、彼は鮮烈なイメージの才能を開花させた。
すぐさまGUP Magazineが選出するOne of the 100 best emerging Dutch photographersに選ばれ、そこからグループ展を精力的に行い、今年春には「Shiro Kuro」と冠された写真集を自費出版で流通させている。
中平卓馬・森山大道らが携わっていた日本の伝説的写真雑誌Provokeからの影響、さらに北島敬三やマリオ・ジャコメッリなど極端にハイキーなBlack& Whiteの写真家たちの息遣いを感じるストリートスナップは、荒々しい初期衝動とともに、「美しさ」に対するパンキッシュな反発心が画面全体に満ちている。