今年のアメリカの新人ラッパーの中で最も注目されているLil Yachtyはオールドスクールなヒップホップ好きとは相性が悪いようだ。Yachtyは以前人気ラジオ番組『Breakfast Club』に出演したときも、「僕がリリカルなフロウができないからって嫌いにならないでくれよ。もしそういうコメントをしてる人のプロフィールを見ても大抵は、年寄りなんだけどね」とコメントを放ちヒップホップメディアを驚かせ、90年代のヒップホップ好きを刺激した。
またYachtyはTidalのインタビューに登場した際は「ラップはただ楽しいもので、シリアスなものじゃないんだよ。僕はシリアスなラップが嫌いだ、シリアスなラップを聴いてると眠くなるんだよね」と発言し、これも大きな反響を呼んだ。
ただYachtyはヒップホップ自体を否定しているわけではなく、ヒップホップが常に変化していくものであるということを理解した上でこのようなコメントを残しているのである。Yachtyは前述の『Breakfast Club』に出演した際に、こうも述べている。「僕はみんながヒップホップがこれまでとは全然違うものだってことに早く気づいてくれるのを待ちきれないよ」と言っている。
そんなYachtyが今度はBillboardのインタビューに登場し、「2 PacとNotorious B.I.G.の曲を5曲も知らない」という発言をした。XXLなどのメディアはすでにこのレジェンドを冒涜するような発言を過激な煽り文とともに紹介している。
Old heads gonna want to kill him for this https://t.co/23Y3CX5DKQ
— XXL Magazine (@XXL) 2016年8月26日
しかしYachtyはそんなのを素知らぬ顔で自分の道を進んでいくと同じインタビューで宣言している。「もし僕がこのまま自分の道を進んでいって、大金を稼いだら、なぜみんなのいうことに従ったほうがいいんだい?」19歳になったばかりのYachtyは底抜けにポジティブで、自由に自分のラップを楽しんでいくつもりのようだ。