故David Bowieの初主演作としてカルト的な評価を得ている映画『地球に落ちて来た男』のサウンドトラックは、これまで完全な作品としては存在してなかった。David Bowieの傑出した演技が批評家の間で話題となり、ツトム・ヤマシタやJohn Phillipsなどがこの映画のために書き下ろした曲が劇中で使用されているにもかかわらずだ。そんな同作のサウンドトラックが、公開から40年経って初めてリリースされることが決定した。
なぜ、このサウンドトラックがリリースされなかったのかについては、多くの憶測を呼んだものの、理由はよく知られていない。今回紛失されていた録音テープの発見により、オリジナル音源がリマスターされ、CDとアナログ盤、そして多数のレア写真とエッセイが掲載された48ページからなるブックレットも付属したデラックス・ボックスが発売される。
ブックレットには、映画の編集を務めたグレアム・クリフォードによる文章も掲載されており、実は映画の制作中は、Pink Floydのアルバム『狂気』の音楽を仮でサウンドトラックとしてあてていたことが暴露されている。
オリジナル・カットでは、Pink Floydの『狂気』の音楽を全編で使用しました。アルバムの中の全ての曲を使ったのです。映画の最後の曲だけが、ピンク・フロイド以外の音楽でしたが、まるで、映画があのアルバムのスコアのために創られたかのように、うまくはまったと思います!実際に誰かが本気で、『狂気』の音楽を使用する許可を取ろうと努力したのかどうかは不明ですが、結局、それは実現しませんでした。
40年後に初リリースされるサウンドトラックにはツトム・ヤマシタやJohn Phillipsなどが作曲したトラックが多数収録されている。2枚組CDは9/9に2枚組LP&2枚組CD入りボックス・セットは11/18(日本盤は両フォーマットとも11月発売予定)に発売される。
<Release Info>
『地球に落ちて来た男』オリジナル・サウンドトラック
CD1
Stomu Yamashta Poker Dice
Louis Armstrong Blueberry Hill
John Phillips Jazz II
Bournemouth Symphony Orchestra Venus: The Bringer Of Peace
John Phillips Boys From The South
Stomu Yamashta 33 1/3
John Phillips Rhumba Boogie
The Kingston Trio Try To Remember
Stomu Yamashta Mandala
John Phillips America
Stomu Yamashta Wind Words
John Phillips Jazz
CD2
Stomu Yamashta One Way
John Phillips Space Capsule
John Phillips Bluegrass Breakdown
John Phillips Desert Shack
Stomu Yamashta Memory Of Hiroshima
John Phillips Window
John Phillips Alberto
Bournemouth Symphony Orchestra Mars: The Bringer Of War
John Phillips Liar, Liar
John Phillips Hello Mary Lou
Robert Farnon Silent Night
Genevieve Waite Love Is Coming Back
John Phillips The Man Who Fell To Earth