UKはもちろんのことUSツアーも敢行した注目のアーティストAkito。来日ツアー直前ということで、AkitoとツアーをサポートするGrandivaaに話を聞いた。
文章 写真: 横山 純
昨年夏にはUSツアーを敢行し、ヨーロッパ中のクラブからオファーが届くなど、着実にキャリアを積み重ねる、UKベースミュージック界注目のプロデューサー/DJのAkito。来日ツアー直前ということで、彼にインタビューを行った。また、Akitoの来日ツアーを影でサポートするVulgar ScienceのGrandivaaにも「Akitoとどのように友情を育んできたか」といった話を伺った。
来日してからblock.fmやdiskotopiaに出演するなど、精力的に活動しているAkito。彼が今回日本ツアーをするきっかけとなった、Grandivaaとどうやって知り合いになったか、というところから聞いてみた。
インタビュー:Akito
ー今回はどうして日本に来たの?お母さんが日本人なんだよね?
そう母親が日本人。けど日本語は少ししか話せるない。こんにちはジュンサンくらい。最後に日本に来たのが15年前で、大人になってもう一度日本を見てみたいと思って弟と来たよ。
ーもう来日してblock.fmなんかに出演したりしているけど、日本はどう慣れた?
最高。子供の頃に日本に来た時と全くおんなじように大好きだね。その時のことを思い出したよ。日本に引っ越してこようかと思ってる。これはマジで。コンビニの飯が最高すぎてやばいよ。
ー日本のプロデューサーGrandivaaの曲をしょっちゅうプレイしているみたいだけど、その曲のことをどう思う?
Lil SilvaのCheese and Bunのリミックスだろ?毎回プレイしているよ。そもそもオリジナルも好きなんだけど、Grandivaaはそこにちょっとしたスパイスを加えて、強力なフロアキラーに仕上げたんだ。だからプレイする度に毎回掛けて、毎回リワインドしているよ(笑)
ーGrandivaaとはどうやって知り合いになったの?
何年か前にTwitterで彼が曲を送ってきたんだ。それ以来曲を交換したりする仲になったよ。そして時たま日本のことを話したりしたね。
ー日本に来てから曲を作ったりした?
まだ作っていないけど、PCにはAbletonが入ってるから、もしかしたらすぐにできるかもね!もしコラボレーションしたいと思ったプロデューサーがいたら、連絡してほしい!
と、いうようにAkitoは、彼のプロダクション ー BPM130あたりのインダストリアルテクノとグライムサウンドが入り混じったヘビーなトラックとは正反対の、とてもイージーな兄ちゃんという感じだった。筆者もロンドンで彼と初めて話した時、ベロベロに酔っ払った彼が話しかけてきたという感じだった。
インタビュー: Grandivaa
よりAkitoの人となりを知るために今回Akitoの来日ツアーをサポートする関東を中心に活動するVulgar ScienceのGrandivaaに話を聞いてみた。
ーそもそもどうやってAkitoと知り合ったのですか?
3、4年前にNight Slugsにハマっている時があって。Fade to Mindのミックスを聞いている時にJeremihの"Fuck you all the time"のカッコいいリミックスを聞いたんですよね。それがAkitoのリミックスで、SoundCloudでメッセージを送りました。それ以来、それぞれの曲を送り合ったりしています。
(Night SlugsやFade to Mindの面々がヘビープレイしたJeremireの"Fuck you all the time"をグライムクラシックのWiley - "Ice Rink"とHassle AudioからリリースされたカルトチューンJoe - ClaptrapをブレンドしたAkitoのbootlegリミックス)
ーblock.fmでレギュラーを持つVulgar Scienceの一員として活動するようになった、きっかけなどを教えてもらえますか?
もともと6年位前から曲を作ったりしていました。きっかけはやっぱりTwitterですかね。TwitterでHabanero Posseの Gunheadさんによくしてもらってて。
ー「Twitterでよくしてもらう」っていうのはどういうことですか?
当時付き合っていた彼女が、自転車のサドルを盗られちゃって。そのサドルを直すためには特別な工具が必要で。TwitterのSOSを見たGunheadさんがわざわざバイクでその工具を持ってきてくれて。そういう意味ですごくお世話になってます。そういうことがきっかけで、Habanero PosseとVulgar Scienceとうレーベル、ラジオを一緒にやるようになりました。
ーメッセージや曲をやり取りするだけでは、そこまで仲良くならないと思うのですが、それ以外に何かAkitoとのエピソードなどはありますか?
Akitoはクラブでプレイする時にしょっちゅうぼくが作ったLil Silva - Cheese and Bunのリミックスを掛けてくれるんですよ。でそして毎回その曲でリワインドして、報告してくれるんです。先月末AkitoがBoiler Roomに出演したんですけど、そこでも2回リワインドしてくれました。お互いがミックスを作るときには、お互いの曲をミックスで入れ合うという仲ですね。
ーそういう意味で特別な関係なんですね。今回Akitoのツアーに当って、Akitoの曲で抑えておいてほしい曲などはありますか?
まず"Metamessage"は聞いて欲しいですね。
あと"Sordid Forfeit"もAkitoの曲で好きな曲です。
最後に一曲挙げるなら、AkitoがVulgar Scienceからリリースする予定の曲ですね。これはまだ数人のDJしか持っていません。もしかしたらAkitoがどこかでプレイするのを聞けるかもしれません。
と、GrandivaaはAkitoとの出会いから、おすすめの曲まで教えてくれた。SoundCloudやTwitterを介して、知り合いになり、曲を交換し、曲を掛けあって、そして最後にツアーで会うという、この時代ならではのプロデューサー同士の友情の形を見ることができた。
最後にAkitoから日本のオーディエンスへメッセージを受け取ったので紹介したい。
ぼくを暖かく迎えてくれたみんなに、まずはありがとう。そして東京、浜松、大阪でみんなに会うことが出来ることを本当に楽しみにしているよ。
そして誰かKiko、そう水原希子の友達がいたら、今晩ぼくが幡ヶ谷のForest LimitであるVoidっていうパーティにBD1982と一緒に出演するってことを伝えてほしいんだけど。
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