先日、Digital Music Newsが発表したiTunesから音楽ダウンロードが数年中にできなくなるというニュースは、音楽業界を瞬く間にかけめぐった。そして、普段はこういった報道にいちいち反論しないAppleも、iTunesからダウンロード機能がなくなるのは全くの嘘であると声明を出した。しかし、ここでDigital Music NewsにさらにJane Doeなる人物による再反論記事が掲載された。
それによると、インディーレーベルのほとんどはまとまった収益をストリーミングで得られているわけではないし、フィジカルでも十分な利益を得られていない。なので、そういった売り方の多様化をメジャーほどされていないインディーレーベルは、iTunesからダウンロードサービスがなくなってしまうだけで、消滅の危機に瀕してしまうと筆者は指摘している。ではメジャーはどうかというと、確かにメジャーもダウンロードがなくなることによって損害を受けるが、ストリーミングで十二分に利益を得られるほど巨大なカタログをもっているし、ストリーミングサービスの会社はメジャーと結託していると筆者は辛辣な言葉を続ける。これは、CDが売れなくなっていったことよって受けてきた痛手や旬な目玉アーティストを抱えていればインディーレーベルとして運営できる(実際間違ってはいないのだが)、という事ともまた異なる問題である。2017年、メジャーレーベル同様に”多様化”を進めていかない限り、インディーレーベルにとって死の年となってしまうだろうと筆者は心配している。
また、近年のiTunesアップデートにより、ユーザーに対してもすでに問題点はあると筆者は述べいる。2015年7月のApple Music発足を機に、ダウンロード曲がApple Musicプロダクトとして吸収されてしまい、これまで以上にiTunesでダウンロードした楽曲の管理が複雑になり、Apple Musicと関わりたくなくても関わらなければならないという事態が発生しているのが一つある。さらには、購入したダウンロード曲はすでにApple上で台なしにされていってしまっているという。主にAppleのオフィシャルバージョン・トラックとして変換されたりしているということもあり、Apple MusicによりiTunes Downloadのこれまでのシステムは崩壊されつつあり、Appleがストリーミングの未来を信じる限り、それは続いていくこととなると述べている。記事全文はこちらから。