音楽共有プラットフォームSoundCloud(サウンドクラウド)が、音楽メジャー・レーベル最大手であるSony(ソニー)との契約締結についにこぎ着けることができたそうだ。さらには、新たな重要人材の採用で経営立て直しと年内には定額配信サービス開始するのではないかと噂されている。
事業の収益化に悩み、多額の赤字を抱えたり、大手音楽会社との契約交渉に手こずっていたりと、近ごろ何かと経営の危機がささやかれていたSoundCloud。
SoundCloudの経営危機に関するニュースが公開された際、多くのSoundCloud愛用者たちが「SoundCloudなくなってしまうのか?!」と不安な様子をあらわにしていた。ローンチからほぼ目立ったアップデートがなくユーザーからの改善要望はまだたえないが、音楽発掘ツールの第一ステップといっても過言ではないほどのストリーム・サービスSound Cloudは、もはや音楽ファンにとってなくてはならない存在であり、なんとかがんばって存続しつづけて欲しいものである。
しかし、そんな我々の不安を拭うかのようにSoundCloudは、つい先日、やり手の新たな売上責任者をむかえ、さらには最大の悩みの種であった最大手メジャー・レーベル Sonyとの契約交渉に成功した模様。
SoundCloud広報から正式な発表はまだなされていないが、どうやらSoundCloudとSony間の契約がようやく締結され、ついに主要メジャーレーベル全てとのパートナーシップを完成させることができるようだ。Sonyとの契約内容はというと、UniversalやWarnerなどとほぼ同様、遅かれ早かれSoundCloud上でのSony広告も今後打ち出され、サブスクリプション・サービス展開の協力などもすすめていくことになるそうだ。
Apple MusicやSpotify、YouTubeについで、SoundCloudもようやくサブスクリプション・サービスのレースに1年以内には参加することになりそうだという。数々のメジャーからインディーレーベルとの契約交渉に精を出していたSoundCloud、本来ならば昨年の夏~秋にかけて定額配信サービスをローンチする予定だったという。つい先日、SoundCloudの最高売上責任者として元NBCやHBOなどの大手テレビ局にて活躍してきたAlison Moor(アリソン・ムーア)が新たに就任、「サブスクリプションをベースとしたサービスの形成を一番に進めて行きたい」と意気込む彼女の様子からも1年以内の定額配信サービスの開始はほぼ確定であろう。赤字問題やさまざまな課題を抱えるSoundCloudにとって、この定額制サービスは収益を生むための重要な役割になるあることは間違いなく、長期間かけて交渉を重ねていった多数の音楽レーベルからの関心及びサポートをうしなわないためにも、売上責任者の彼女の働きぶりに多くのプレッシャーそして期待がよせられている。
はたして、これまで無料であったSoundCloudが有料の定額配信サービスを導入することによって、ユーザーのニーズに答えつつ収益も生み出していくことはできるのであろうか。