現在の世界的なディスコムーヴメントに先鞭をつけた、フランス出身のアーティストBreakbotがインタビューに登場!
Mail Interview 和田哲郎
翻訳 勝池壌二
- はじめまして、今回はEd Banger Recordsの10周年ということでインタビューに答えてもらってるんですが、あなたがEd Bangerに加入する前のEd Bangerの印象はどうだったですか?入ったあとはその印象は変わりましたか?
Breakbot - Ed Bangerにはとにかく感激したよ。外から見ているとcoolそのものだった。僕自身もEd Bangerのファンの1人でもあり、リリースはいつもチェックしていたよ。Xavier(Justice)にはこんな面白いレーベルを紹介してもらってとても感謝している。
- ボスのBusy Pはどういう人ですか?
Breakbot - 彼以上に良いボスはいないね。機会と自由を与えてくれるし、絶対に押し付ける事はしてこない。また音楽に対して好奇心が旺盛で、常に楽しんでいる。トム・ハンクスの映画『Big』みたいに10歳児が大人の身体に入ってるんじゃないかってたまに思うよ。でも子供だったらこれだけEd Bangerのアーティストに対して色々良くはしてくれないからね。とにかく彼が大好きさ。
- あなたの登場以来フランスのシーンはまたディスコに回帰していったのかなと思うんですが、あなたにとってディスコという音楽はどういったものなんでしょうか?あと最初に聞いて影響を受けたディスコはなんでしょうか?
Breakbot- 1つ挙げるとしたらChicかな。彼等の洗練されたサウンドとベース、ギター、ドラムの絡み合いがとにかく素晴らしい。複雑なのにキャッチーでもあるんだよね。僕は1981年に生まれたんだけど、その年はディスコがダサイとされていて、皆レコードを燃やしている時代だった。もちろん僕は若すぎたからお客としてディスコを楽しみにクラブに行く事ができなかったけど、Michael Jackson、Prince、James Brown、Stevie Wonderなどを聴いていくうちにどんどんブラック・ミュージックに興味がわいてきて、古いレコードを愛するようになったよ。
- アルバム『By Your Side』についてお聞きしたいんですが、あのアルバムにはディスコはもちろんハウスやスロージャム、そしてインディーの要素がブレンドされていると思うんですが、アルバムのコンセプトはどういったものだったんでしょうか?またリリースまでに大変だったエピソードがあれば教えて下さい。
Breakbot - さまざまな場面で聴いてもらえるというのをコンセプトに作ったね。例えば車でビーチに向かう時に聴く感じの曲や、彼女の事を思いながら聴く曲や、聴いた瞬間にハッピーになれる曲など。またリミックスを多くやっていた自分にとって、求めていたサウンドを表現する場でもあったんだよね。自分が影響を受けた音楽(The Beach Boys, Hall And Oats, Motown, フレンチ・タッチ・レコードなど)の参考文献みたいなものでもあるし、ロマンチックでナイーヴでちょっとファンキーな僕自身のようでもあるんだ。
- アルバムの制作方法にはどのようなものだったのでしょうか?バンドを組んで録音したのか?それともあなたとボーカリストだけで作られたのですか?
Breakbot - 全部Abelton LiveとMidiキーボードで作ったよ。音がデジタルっぽすぎると感じた時は、僕の兄のスタジオで生ピアノをレコーディングしたり、友達にギターを弾いてもらったりしたよ。そして何よりメロディーと歌詞を作ってくれたゲスト・ヴォーカリストの力が大きい。良いポップ・ソングはインストが悪くてもボーカルが良ければ作れると思うんだよね。その逆ではダメだけど。
- Daft Punkの最新作についてどう思いますか?あなたに影響を受けたサウンドなのかなと聞いていて思ったのですが?
Breakbot - Daft Punkは僕にとっていつでも大きな存在だった。レコードがリリースされる度にワクワクしていたのを覚えているよ。彼等の音楽に対するビジョンはポップ・ミュージックの概念を変えたと思うし、彼等の音楽を表現するビジュアル面にもとにかく驚かされた。今回のアルバムは発売日にCDもレコードも買ったし、これからも聴きまくるよ!
- Ed Bangerのサウンドはジャンルレスでだけど統一感あるED Bangerのカラーがあると思いますが、あなたが一言でEd Bangerのサウンドを表すとしたらどんな音でしょうか?
Breakbot - S L E A Z Y
- 他のEd Bangerのアーティストでいま最も気に入っているアーティストは誰ですか?
Breakbot - 多分Justiceかな。でもPedroのチョイスしたアーティストは全員好きだよ。
- あなた自身の次の作品の予定は決まっていますか?どのようなサウンドになりそうですか?
Breakbot - Irfaneや他の友達と今新しいEPの制作にとりかかっているよ。新しいバンドを組みたいんだ。今までのサウンドとそんなに変わる事はないと思うけど、とにかくどんどん良くしていきたい。
- ありがとうございました!今年のSonic Maniaでの来日楽しみに待っています!今年の1月のギグとは違うものを期待していていいですか?
Breakbot - 僕もとても楽しみにしているよ!日本は世界中の国の中でもかなり好きだからね。前回はDJセットだったけど、今回はライヴで出演するよ。