メキシコを拠点とするグラフィティクルー「AXS」の日本支部のメンバーであるDisk、Yk、そして本国メキシコのZombraの3名による展示が、蔵前のbedlamで11/25(土)から開催される。
かつてアステカ王国の民から「水の怪獣」と呼ばれたウーパールーパーの名を冠する彼らは、国境を越えて世界各地の路上や水中で、ひっそりと活動を続けている。今日グラフィティは多くの人に認知され、決して珍しいものではなくなり、アートシーンのメインストリームに華々しく迎え入れられ、ハイファッションにおいてはマストのトレンドとしてもてはやされている。
しかしながら本来、グラフィティはあくまで落書きであり、それ以上でもそれ以下でもなく、出自をギャングの縄張り争いやヒップホップの二次元的表現に持ち、どこまでいっても犯罪や暴力と切っても切れないことから、マイノリティであることを宿命づけられてきたカルチャーだった。ここ数年で大きな転機を迎えたことは、見方によっては極めて幸福な出来事のようにも思えるが、失われてしまったものも少なくない。
「AXS」のメンバーはグラフィティの本質を理解した上で、純粋に、陽気に、そして真剣にグラフィティと向き合っている。ジョークや笑い声と共に施される彼らのタグやスローアップは、紛れもなく彼らが実際にそこにいたという足跡であり、誰にも否定できない真実として、人々の記憶の片隅に残っていく。
今回の展示は日本支部として活動するYkとDiskの両名が「ボスに呼ばれてクルーの本拠地であるメキシコを目指す」というテーマのもと、共同で制作したアートワークが中心。さらには本国からZombraの参加が決定したことで、会場では3人による作品も並べられるとのことだ。
Info
DAYZ Disk And Yk Zombra Exhibition
期間…2023年11月25日(土)~12月3日(日)
時間…月曜~金曜 14:00~20:00 土曜~日曜 12:00~20:00
場所…bedlam 東京都台東区蔵前3-9-5