原宿のGallery Commonでネオン管アーティストのWAKUによる個展『Afterimage』が開催される。
ネオンライトの探求を中⼼に活動するWaku は素材、形、要素に対する私たちの理解に挑戦し、私たちがどのように世界を認識し、関係しているかについて問いを投げかけている。これまでWAKUは「形に⼀定の意味があることへの違和感」を契機として、ネオンの要素としての「光」そのものに焦点をあてるために、抽象的な形態のネオン作品を制作してきた。
しかし、『Afterimage』におけるモチーフはこれまでとは異なり、⾮常にアイコニックで即物的な消費社会的記号となっている。当初は彼は誰もが知るような消費社会的記号を、従来の⼿法を⽤いて抽象的な形に圧縮し、光に焦点を絞るためのモチーフに変換しようと試みたが、制作を進める中でそれらのモチーフが判読不能になってなお、認識可能なままであるということに直⾯。
完全な抽象化が困難であることに直⾯したWaku は、消費社会における認知活動や「堅牢なサイン」というモチーフへと展開。「堅牢なサイン」とは、本展の作品群でそのモチーフとされているアイコニックな消費社会的記号のように、崩れがたく強固な記号である。
こうした記号は、線の太さや⾓度、⾊といった複合的で微細な要素によって鑑賞者の潜在的な意識の深くに、まるで焼き印のようにその形を印象付けるよう設計されているがゆえに、忘れがたく壊しがたいものとなっている。WAKUは、あくまで社会の中で流動する記号の構造的特徴に着⽬したうえで、その構造を⾃分⾃⾝の作品の中で誇張し、あえて誤用している。
Info
Waku “Afterimage”
会期:2022年10⽉15⽇(⼟)〜11⽉13⽇(⽇)
場所:Gallery COMMON
住所 : 〒150-0001東京都渋⾕区神宮前5-39-6 B1F
開廊時間:12:00-19:00 (⽔~⽇) *⽉、⽕ 休廊
電話:+81 03 6427 3827