全世界がコロナ禍に揺れた2020年も、いよいよ年の瀬。今年は皆さんにとってどんな一年になっただろうか。恒例のFNMNLの年末企画も激動の年の瀬にスタート。
例年その年の印象的だった出来事を様々なアーティストに訊いてきた本企画。今回は『BEST BUY 2020』と銘打ち、今年購入した中で最も気に入っている品物を、今年活躍を見せたアーティストやDJ、デザイナーたちに紹介して貰った。今年はこれまで通りの買い物も難しかったが、是非とも来年以降の買い物の参考にしてみて欲しい。
今回はNYを拠点に活動し、FIRSTDOWNを始め様々なブランドとのコラボでも注目を集めるアーティストToya Horiuchiが登場。
BEST BUY 2020 Selected by Toya Horiuchi
Vintgaeのペルシャ絨毯2枚(大小)
コメント
あるブランドのグラフィックの仕事で、ディレクターの父親がvintageのラグを集めていて、家に入りきらないラグが沢山あるという話をしていた。ちょうど今年家を引っ越したこともあり、ラグを探していたのだが、良いラグはとても高い。その彼に「グラフィックのお金は要らないから、ラグと交換はどう?」と話したところ「最高のアイディアだ」となり、グラフィックとラグを交換した。ロール状に包まれていて、完全にどういうデザインかは見れないままだったが開けてみると、とにかく美しい素晴らしいデザインで、色合い、デザインの間の開け方、Made in Iran、全てが完璧ですぐその彼に「このラグはこれから一生大事にするよ、ありがとう」と連絡をいれた。
もう一枚の小さいラグは、今年の10月に友人達とPeter Sutherlandとキャンプをする為にコロラドのデンバーに行ったのだが、そこでたまたま見つけたペルシャ絨毯屋で、持って帰れるギリギリの大きさを200枚ぐらいみたなかで決めたモノ。いまはキッチンのスツールの下に敷いてある。
2020年印象的だったこと
コロナ真っただ中の5月のニューヨークで、HOME BOOK -NEW YORK- というパブリッシュプロジェクトを友達と立ち上げたこと。
外出禁止令が出されたニューヨークでは1~2か月間家での生活を余儀なくされた、その時の状況や考え、自分が作ったものや撮ったものを周りの友達に協力してもらい、集め本にし、売り上げをすべてドネーションするというプロジェクトだ。
参加者もそうそうたるメンツ(Peter Sutherland, Tyrrell Winston, Kostas Seremetis,Reginald Sylvester II, Joe Garvey, Alex Dondero from LQQK studio, Kumasi Sadiki from The Good Company など )であったが、自分達がこういう動きをしたいのだと真摯に伝えると、みな快諾してくれた。一番の功労者でもあるTakeshi Matsumiの熱がみんなを動かしたのだと思う。
告知
ダウンジャケットカンパニーのFIRST DOWNとのコラボレーションジャケットのPOP UPが今週の日曜28日まで原宿BEAMS-T行われています。
それに合わせニューヨークで描いたマウンテンペインティングを数枚展示しています。時間があれば是非。
Toya Horiuchi
NY在住アーティスト。2013年よりNYに移住、活動の拠点とする。 数々の日米ブランドやアーティストのグラッフィクやデザインを提供する。
グラフィック、デザイン、シルクスクリーン、プリンター 、スプレー、チャコールなど使うメディアは多岐にわたり、作るモノによって制作の方法は様々。
またストリートカルチャーからコンテンポラリーアート、建築や産業デザインにいたるまでインスピレーションの幅も広い。ブルックリンに自身のスタジオを構え、日々活動を行っている。