いよいよ今年の11月に迫ってきているアメリカ大統領選の投票日。ドナルド・トランプの再選を防げるか否かを左右する今回の大統領選については多くのアーティストが投票を呼びかけているが、そんな中、これまで政治について多くを語って来なかったTyler, The Creatorがファンにメッセージを贈っている。
Complexによると、Tyler, The Creatorは昨日、自身のTwitterとInstagramにて約2分間の動画を投稿。そこで彼は「俺が、君たちがアドバイスを聞くべき人間じゃないってことは分かってるけど、もし君が若くて背中が痛まないなら、頼む、頼むから投票に行ってくれ。俺は君たちと同じように、こんなことには全く興味が無かった。実を言うと、今回が俺の初めての投票なんだ。でも、俺には光が見えてるよ」と、これまで政治に関心が無く投票の経験も無かったことを明かしつつも、自身の若いファンたちに今回の選挙で投票を行うよう呼びかけている。
続けて「君たちの多くは“えーん、僕の投票には意味なんて無いんだよぉ。誰が選ばれてもいいよ”ってなるかもしれないけど、そんな気持ち悪い奴はそのままでいればいい。黒い四角形を投稿して、携帯から抗議して、誰でもキャンセルすればいい」と、ネットで誰かをキャンセルしトレンドに参加する前に、自身に与えられた権利を正当に行使すべきであると主張している。
また、Tylerは今回の選挙において注目している点として教育を挙げており、「俺が注目しているのは、学校にもっとアートや音楽の教育を充実させて、カリキュラムを変えることだ。あいつらは1442年から同じカリキュラムを使っていて、みんなを同じ基準でジャッジしている」と語った。また「俺はいつでも誰とでもファックが出来て、結婚出来るようになって欲しい。そうするためには、どこかから行動を始めないといけないんだ」と、LGBTQの権利を抑圧するトランプを支持しないことを仄かした上で、自身の要望を叶えるためには選挙に行かなければいけないと改めて訴えている。
最後に「投票所に足を運んで投票してくれ。郵送での投票を、奴らは不正だと言い出すかもしれない。暑いかもしれないし、遠いかもしれないけど、絶対に行ってくれ」と、実際の投票所での投票を呼びかけ動画を締めくくった。
Tylerの動画は大きな反響を呼んでおり、Instagramのコメント欄には「必ず投票に行くよ」といったコメントが多く寄せられている。ここ日本ではアーティストが政治への参加を呼びかけることに未だに冷笑的な反応が寄せられることも多いが、ここでのTylerとファンとのコミュニケーションが一つの理想的な形であることは間違いないだろう。