香港でこれまでの一国二制度を脅かすと言われている国家安全法が可決されたことを受け、アメリカでは中国に対する安全保障上の懸念が高まっている。その煽りを受ける形で、現在のアメリカのヒットチャートの形成に欠かせないアプリTikTokの国内での使用禁止をアメリカ政府が検討していることが判明した。
ロイターなどによればポンペオ国務長官は6日に会見を開き、TikTokなどの中国製のアプリをダウンロードすることによる個人情報が、中国政府へと渡る可能性が高まっていることへの懸念を示し、「大統領の前に出て訴えたくないが、(禁止)を検討している」と述べた。
また長官は「個人情報を中国共産党に渡したいと思う人だけが、TikTokをダウンロードすべき」ともコメントしている。
中国のByteDance社が運営しているTikTokは、中国政府とは距離があることを示しており、香港での国家安全法が可決後には香港での利用禁止を発表しているが、他国からの懸念は拭い切れておらず、既にインドは他の中国製アプリと一緒にTikTokを禁止した。
15秒~60秒の動画を掲載することができるTikTokは、全世界的にヒットしておりアメリカでもLil Nas Xの"Old Town Road"などTikTok発のヒットなど数えきれないほどにある。それだけに禁止されたら、また音楽市場のPR手法も一変してしまうくらいのインパクトがあるのは間違い無いだろう。