ジョージ・フロイドさん殺害事件をきっかけに警察による暴力や人種差別に抗議する「Black Lives Matter」運動が全世界で盛り上がりを見せたここ数週間。そんな中、言わずと知れたレジェンドであるStevie WonderがBLMについての自身の考えを語るビデオメッセージを公開した。
Billboardによると、Stevie Wonderは昨日YouTubeに“The Universe Is Watching Us”と題された動画を投稿。動画自体は先週金曜日の6月19日(アメリカの奴隷解放記念日)に撮影されたものであり、Black Lives Matterの運動の勢いを維持することを呼びかける内容が語られている。
彼は多くの人が奴隷解放記念日を祝っていないことに触れ、ノースダコタ、サウスダコタ、ハワイの3つの州が奴隷解放記念日を正式に認めていないことに抗議し、「僕たちがまだそれを得るために戦っている自由を祝うのはどんな気分だった?それはあまりに身近に感じる。(中略)マーティン・ルーサー・キングの誕生日を記念日にするのは18年間の戦いを要した。それは戦いだし、まだ負ける気は無いよ」と語った。
さらに自身の楽曲“Visons”の一節を歌い、「I'm not one who makes believe/ I know that leaves are green/ They only turn to brown/ When autumn comes around/ I know just what I say/ Today's not yesterday/ And all things have an ending」と、緑の木の葉が秋には茶色に変わるように、常に物事は変化し終わりを迎えるという意味の詞で抗議を行う人々にエールを贈った。
最後に「この国のトップにいる人間が“どちらの側にも立派な人がいる”と言っているのを聞いた。僕にはそれが他人事のように聞こえる」「平和的な抗議を行う人々はサグと呼ばれて、移民はレイプ犯と呼ばれる。彼は文明が始まった地、アフリカを“shithole”と呼んでいた。いつか必ず後悔するよ」とトランプ大統領の人種差別的な発言と対応に対して抗議し、大統領選への投票を呼びかける言葉で動画を締め括っている。
若者だけでなくレジェンドと呼ばれるアーティストも積極的なサポートを表明するBlack Lives Matter。全員が他人事だと思わず、勢いを止めないよう関心を持ちサポートを続けることが大切なはずだ。