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Ice Cubeが反ユダヤ主義や陰謀論的な言動によって批判を浴びる

Ice Cube

言わずと知れたN.W.A.のオリジナルメンバーであり、ギャングスタラップの先駆けとしてシーンに多大な影響を与えてきたIce Cube。そんな彼が、先日のミネアポリスでのジョージ・フロイドさん殺害事件に端を発する反人種差別運動の中の言動によって批判を集めている。

XXLの記事によると、Ice Cubeは自身のTwitterで黒人コミュニティに対する警察の暴力を糾弾する意見をシェアしてゆく中で反ユダヤ主義や陰謀論に傾いた発言を行なっている。

例えば今週水曜日に彼がTwitterにアップした画像の中にはユダヤの象徴であるダビデの星の中心に黒い立方体が描かれた画像があり、また「悪魔崇拝を象徴する黒い立方体のモニュメントが世界各地に建造されている」と主張する画像なども含まれる。

この画像は悪魔崇拝をしているユダヤ系の人々が世界を牛耳っている、とする陰謀論を意味するものである。他にもIce Cubeは黒人の上で白人の資産家たちがボードゲームをしている画像(“我々は立ち上がりこのゲームを終わらせなければならない“との文が綴られている)をシェアしているが、この画像も陰謀論的な立場から作られたものであるため批判を受けることとなった。

画像についての批判を受けた彼は「俺の画像は切り取られているし、俺は全ての人種と仲良くしている」と主張しているが、彼の真意がどのようなものであるかは不明である。

当然ながら陰謀論はそれ自体が人種差別に結びつく危険を大いに含んでいるものであるため、白人警官の黒人に対する暴力やブラックコミュニティがアメリカ社会の中で差別され搾取される構造を批判する際の根拠として用いるべきものではない。比較的キャリアの長いラッパーの中にはこのような陰謀論を信じているアーティストも少なくないが、そこには非常に危ういものが介在していると言っても良い。

Ice Cube自身は「アカウントがハックされたのではないか」との声に対し「俺はIce Cubeだ。俺のアカウントはハックされていない。組織のために話しているのではなく、地球上の従順な人々に向けて話している。(中略)もう話すことは無い。悔い改めろ」と、これらが全て紛れもない自分自身の意見であると主張するツイートを行なっているため撤回する意思は無いようだが、彼のこういった言動がもたらすネガティブな影響が心配なところである。

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