ビートメイカーのBikkiRenaとボーカルのさいとう is your friendからなる2人組の玩具秘密が、1st EP『Privacy』をリリースした。
杉並区代田橋にホームスタジアムを構え活動中という玩具秘密。1st EP『Privacy』にはヒップホップやフレンチ・エレクトロ、Jpopに影響を受けた独特の質感のサウンドとともに、彼らの見据える次の時代や価値観が歌詞では描かれており、新鮮な耳触りが残る。
元々幼なじみだったという2人が活動を始めたきっかけは天狗の導きがきっかけだったということで、「生茂る深い森(※インターネット)を散歩していた時に、天狗の存在に気がつきました。彼は私たちに葉団扇(※Tune Core)と打ち出の小槌(※Ableton live)を授け、一言大きく羽ばたくようにと残して去って行きました」とコメント。ちなみに天狗の容姿については「普通、天狗と聞くとみなさん赤色を想像すると思いますが、僕たちが出会った天狗は気持ちワインレッドでした。背丈は郵便ポストくらいで、声はC#majのオートチューンがかかってました」と証言する。
幼なじみであったものの天狗に遭遇したその時、出会いが必然であることを確信した2人は、影響を受けたアーティストについて「上岡龍太郎、Tyler, The Creator、O.N.O(THA BLUE HERB)、月島雫(映画『耳をすませば』の主人公)」と語る。上岡龍太郎と、月島雫についてさらに訊いてみると「上岡龍太郎は、ちゃんとしたやつだから好きです。刺激を与え続けようとする姿勢と賢さで、人にギリ伝わらないことの一線を超えてグッとこさせる。話を聞いてるとこっちが試されてる感じがするしそこに賭けてみたくなります。
月島雫には、そのピュアさとかキラキラに影響を受けました。あと"カントリーロード"が普通に好きです」と答えが返ってきた。
尾瀬の山にこもって制作したというEPのジャンルレスなテイストについては「僕たちを導く天狗はジャンルという言葉を知らず、また僕たちにもそれを教えることは出来ませんでした。ヒップホップに限らず僕たちの宝箱の中身がそのまんまEPになっていますし、天狗もそれを喜んでくれているみたいです」と述べる。また作品のテーマについても「成長と進化のグラフの先に楽しい未来と社会が想像できなくて、だったら自分の中にある宝箱を開けたら良いんじゃない、という玩具秘密からの提案のひとつです」と話す玩具秘密。
人を惑わしてくるような回答の中にもしっかりと芯を持っていることが伝わるのは、彼らの音楽とも近いものを感じる。玩具秘密の世界に飛び込んでみてはいかがだろうか?
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玩具秘密 - Privacy