Appleの音楽制作ソフト『Logic Pro X』が発表以来最大規模となるメジャーアップデートを行った。新しいバージョンLogic Pro X 10.5は、プロ仕様のLive Loops、一から作り直されたサンプリングワークフロー、ビートメイキングのための新しいツールにより強化されている。
アップデートバージョンを先行導入していたFinneasは「Logic Pro X は、私にとっては常に唯一無二のDAWです。そのワークフローに並ぶものはなく、内蔵のサウンドライブラリは音楽を作るのに最初から欠かせませんでした。新たに加わったQuick Samplerと Drum Machine Designerのおかげで何時間もスタジオにこもって音色やキットを組み立てていた時間を、新しいヴァースを書いたり70テイク分のボーカルを編集することに使えるようになりました」とコメント。ビートメイカーユニットTake a Daytripは「Logic Pro X 10.5 は音楽作りのアプローチを変えてくれました。新機能はすべて試してみました。MacBook Pro の内蔵マイクロフォンを使ってQuick Samplerに直接録音したり、アーティストの演奏を録音しながら Live Loops のグリッドを使って即興で曲をアレンジしてみました。もう何年もLogicをすべての音楽制作に使っていますが、この新バージョンがあれば長い間聴いてもらるような曲でもより短い時間で作ることができるでしょう」と話している。
最新バージョンではLive LoopsがMacで使えるようになり、Logicユーザーは固定の順番にとらわれず自由なやり方で音楽を制作できるようになる。新たに用意されたグリッド内にループ、サンプル、既存の録音を配置し、ここで思い付くままに様々なアレンジのアイディアを演奏してタイムラインに取り込むことが可能だ。取り込んだトラックはLogicのプロ仕様の編集機能をフルに活用して洗練させていくことが可能だ。
サンプラーはEXS24プラグインが、まったく新しいモダンな設計と拡張されたサウンド加工コントロールを備えて生まれ変わった次世代仕様にアップデート。新しいサンプラーを使えば、ドラッグ＆ドロップによる簡潔なワークフローで複雑な制作過程を自動化することにより、洗練されたマルチサンプル音源を簡単に作成·編集することができる。
クイックサンプラーは、あらゆるサウンド素材をすばやく簡単に演奏できる音源に加工できるツール。素材となるサウンドは Logic内から、Finderから、ボイスメモから、さらには直接録音することで取り込める。数回クリックするだけで、取り込んだサウンド（サンプル）はトリム、ループが施されて、キーボード上に割り当てられ、各種コントロールを通じて調整できる。
また新しいバージョンではヒップホップやエレクトロニックミュージックに不可欠なビートが手早く流れるように設計された新しいツールが複数用意されている。ステップシーケンサーはLogicの新エディタで、ドラムビート、ベースライン、メロディ部分を、ドラムマシンの伝統的スタイルにヒントを得たインターフェイスを使って楽しく簡単にプログラムできるように設計。パターンを組み合わせる音楽制作スタイルと、オリジナルを制作するための詳細コントロールなどの強力な編集機能を組み合わせることができる。
またDrum Synthは完全にソフトウェアだけで生成されるキックドラム、スネア、タム、各種パーカッションの音色を幅広く提供。各サウンドには専用の音色調整コントロールが用意されているので自分の好みのままに微調整可能だ。Drum Machine DesignerはエレクトロニックドラムのキットをLogicで作るためのツールで、新しいサンプリングおよびビートプログラミングのワークフロー内で使えるように強化している。
Logic Pro Xのパートナーになる無料のアプリケーションLogic Remoteは、iPhoneやiPadにインストールしてMacとペアリングすることで、Logicの各機能や内蔵音源をマルチタッチで操作できるようになる。
Info
Logic Pro X 10.5は本日より、既存ユーザーの皆様には無料アップデートとして提供されるほか、新規ユーザーの皆様は24,000円（税込）にて Mac App Storeを通じてお求めいただけます。Logic Remote 1.4もApp Storeを通じて無料ダウンロードにて提供されます。Logic Pro Xの無料トライアルにサインアップすることもできます。詳細は apple.com/jp/logic-pro をご覧ください。