舐達麻が昨年1/219に新宿BLAZEにて舐達麻の2ndアルバム『GODBREATH BUDDHACESS』リリースライブから“FLOATIN’“のライブ映像が公開された。
THA BLUE HERB、OZROZAURUSと共に行われたこのライブ。“FLOATIN’”を披露する際はイントロで漢 a.k.a. GAMIやMACCHOなど豪華な面々がステージに集結した。
曲前のMCでBADSAIKUSHは「俺はいつもリリックを書くときに大麻吸うんだけど、それは俺がラッパーだからドラッグを摂取して曲を作ってパーティするとかそういう話じゃなくて、俺は純粋に大麻という植物が好きだし歌詞を書くという行為が好きだから、それを一緒にやる。で、それを続けていて思ったことは、自分の精神状態がどんな状況にあろうがそれを何かに映し出す行為が芸術なんだと思う。俺は歌詞を書くという行為だけど。それをさらに続けていて思ったのが、芸術をするという行為は全人類がした方がいいと思う。それは、俺は何回も言うけど歌詞を書くこと。だけど小説を書くとか絵を描くとか映画を作るとか、すげえ変な話地面に絵を描くとか、誰でも何でも0円で出来るし。なぜそれをみんなやった方がいいかと言うと、生きてると楽しいことや幸せなことばっかりだったらそれでもいいけど、ムカついたり、誰か妬んだり僻んだり、自分が悪いかもしれないし、相手が悪いかもしれないし、本当に殺してやりてえとか、そういう気持ちになることもあると思う。そういう気持ちを、もし自分の中だけで消化することが出来たらそれに越したことはないと思う。人と関わっていく中でそういうネガティブな気持ちを持ったまま接しても良いことなんか無いし。だけどそれを続けていくことによって、周りの人間関係がどうとかじゃなくて、絵でも何でもいいんだけどそれをどんどん真剣に向き合うことによって成長すると思う。その成長していく物を見ていて絶対自分の自信になるし、自分の間違った物を消化する段階で、正しいことと間違ってることを消化する段階で人にも評価されるかもしれないし、されないかもしれないし。自分の嫌な部分を消化するために作ったコイツが誰か他の人に評価されたとき、それは凄え最高な気分。満足はしてねえけど」と語る。
自身がラップという芸術にいかに救われたかが伝わる言葉であると同時に、ライブを観ている我々を鼓舞し勇気付けるような言葉だ。もちろんパフォーマンス自体も彼らと観客が持つ熱量が画面越しにも伝わるようなものとなっている。
新型コロナウイルスの流行によって多くの人々が亡くなるだけでなく経済面、生活面にも大きな負担を強いられ、また政府の対応や社会自体の構造に大きなフラストレーションを感じさせられる今日この頃。そんなモヤモヤした、居てもたってもいられないような気持ちを肯定し、ポジティブなものに昇華させてくれるようなライブ映像である。