トラップからノイズ、ニューウェーヴまで幅広いルーツを持つ新鋭uedが3月22日に2ndEP『GROTESQUE NEW POP』をリリースする。
FNMNLに送られてきたメールをきっかけにコンタクトを取ったところ、影響を受けたアーティストにはINUやThe Stalin、Throbbing Gritle、GermsからYDIZZYやMinchanbaby、dodoまでが挙げられていた。時代やジャンルを問わないセレクトだが、いずれもジャンルの枠から一線を画したオルタナティブなアーティストたち。ued自身の音源からも、既存のフォーマットからどこかはみ出た音楽への志向が伝わる。既にリリースされている1stEP『im』は、インダストリアルな印象を受けるトラックからポップなものまで幅広いビートを乗りこなしつつも、一貫して独特なテクスチャーを維持しているような印象を受けるものだ。
uedはパンクロックがきっかけで音楽を始め、当初はパンクバンドのベーシストとして活動を開始したued。その後Lil Peepをきっかけにトラップに傾倒し、同時期にノイズやノーウェーヴを掘り始めたことでバンドを脱退、現在の活動をスタートしたという。
漫画『BECK』に影響されて、洋楽のロックを聴きたくなり、初めてTSUTAYAに行き、何枚かCDを借りました。期待していたビートルズやストーンズ、レッチリは、いまいちピンとこず、ロックってこんなもんかー、みたいな感じで諦めていたところ、最後に聴いたNIRVANAのNevermindの音のデカさ(今思うとあれだけリマスター盤だったのかもしれません。)に完全に食らって、カートコバーンの聴いていた音楽を自分も聴きたいと思い、カートやNIRVANAのことをいろいろ調べているうちに海外のパンクやハードコアを知り、聴くようになりました。
その少しあと、たまたま宮藤官九郎監督の「少年メリケンサック」という映画を見たのですが、そのなかに銀杏BOYZの峯田和伸が出演していまして、そのときの峯田の金髪ロン毛でしかもボーカルという姿がちょっとカートに似てるな、と思い、銀杏BOYZを聴いて、また大きな衝撃を受け、NIRVANAのときと同じようにまた調べていくうちに、スターリンやINUなどの日本のパンクロックになじんでいったという感じです。
それから、もっとうるさくて過激な音楽を聴きたくなったのですが、カートがガンズを嫌いと言っていたのでメタルには行かず、ヤバそうな伝説や逸話がたくさんあり、何よりノイズってジャンル名についてるんだから、「これなら絶対うるさくて過激で、パンク以上にパンクだろう」と思い、聴いてみたのがノイズミュージックとの出会いです。
インダストリアルの始祖!と紹介されてたTGをきっかけに初期インダストリアルやハーシュノイズを、INUやスターリンの流れでハナタラシなどジャパノイズを、それぞれ掘り始めました。余談ですが、ノイズやパンクを好きになることで、世間的には忌避されるような意味のわかんない映画や小説を受け入れられるようになったのも、創作にかなり影響しています。
トラップを知ったのは、17、18歳くらいのときにヒップホップ好きの友達からLil Peepを教えてもらい、初めて聴いたとき、「これNIRVANAじゃん」と思い、一瞬でトラップが好きになりました。
そこから日本のトラップ、ということでKOHHを聴き、“It G Ma”でブルーハーツを引用していることに食らい、日本のヒップホップも聴くようになりました。
今回リリースされる2ndEP『GROTESQUE NEW POP』のタイトルはThe Stalinの遠藤ミチロウのソロ作をリリースしたレーベルを由来としており、彼が持つアンダーグラウンドミュージックへの深い愛が伝わる。
今後uedがどのような進化を遂げて行くか、要チェックなアーティストの一人だと言えるだろう。
Info
2nd EP “GROTESQUE NEW POP”
3月22日より配信
1st EP “im”
https://linkco.re/PZ8C7X2u
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