2020年に行われるアメリカ大統領選挙。アメリカでは選挙の候補者がそれぞれのキャンペーンプレイリストを発表することが一般的だが、その中にXXXTentacionの楽曲を入れた議員が批判を浴びてしまった。
XXLの記事によると、今週月曜日にNew York Timesから各大統領候補それぞれの公式キャンペーンプレイリストの分析記事が発表された。その中で、民主党からの候補者のカーステン・ギリブランド上院議員のプレイリストにXXXTentacionをフィーチャーしたLil Wayneの“Scared of the Dark”が入っていることを同紙の記者が「XXXTentacionは殺害される前の年、妊娠したガールフレンドに暴力を振るったことが告発されていた」として、「良くない選択だった」と批判。その後、ギリブランド議員は春までにプレイリストから同曲を削除すると発表した。
ギリブランド議員のプレイリストはXXXTentacionだけでなくCardi BやLizzo、Francis and The LightsやFlorence + The Machineなど若い世代のアーティストの楽曲が目立つ選曲となっており、さらに女性のアーティストが他の候補者よりも圧倒的に多い構成だ。彼女が若い女性にリーチした政策を打ち出していることを選曲でもアピールすることを試みていることが分かるが、その分女性への暴力が問題となったXXXTentacionの楽曲を入れたことが逆効果となってしまったのだろう。
記事では各候補者の選曲の傾向を分析しており、民主党の候補者がヒップホップやR&Bなど比較的新しい音楽を多く選ぶのに比べて共和党からの候補者はより男性のロックアーティストを多く選ぶことが分かる。またそれぞれの候補者が選んだ曲の歌詞によく使われる単語をリストアップしており、トランプ大統領の選んだ曲に「Man」「Macho」という言葉がよく使われていることが指摘されている。選ぶ音楽にそれぞれの候補者の姿勢が的確に表われていることが興味深い。
New York Timesの選挙公式プレイリスト分析記事はこちらから読むことが出来る。